4 魔眼と魔力操作
なんとリーナは世にも珍しい魔眼持ちらしい。
「え、えーと。リーナは魔眼を持ってるの?」
内心驚きながら聞いてみる。
「はい、と言っても、私の持っている能力は戦闘向きでは無いので、かっこよくは無いかもしれませんが…。」
「いや、それでも凄いよ!どんな能力なの!」
「私も気になるわ!」
姉様と俺は、目をキラキラさせながらリーナに聞きただす。
「そうですね、すぐに教えてあげてもいいですが、魔力操作ができる様になってからの方が理解しやすいと思いますので、リト様が魔力操作を出来るようになったら教えて差し上げます。」
そう言い、リーナは母様の方を向く。
「そうね、ちょうど話が脱線していた所だし、魔力制御と魔力操作をやって見ましょう。セリアは昨日教えた火の初級魔法をなるべく安定して発動できる様に練習しましょうか。」
(魔眼はお預けか。リーナの眼は何か魔力に関係するものなのかな?)
「はい、分かりました母様、えーとっ、確か最初は自分の中にある魔力を感じるところから始めるんですよね。」
母様がこちらに来て俺と手を繋ぎながら言う。
「ええ、そうよ、ただ、1人で魔力を感じようとすると時間が掛かってしまうから、私の魔力をリトに少し流すわ。それで感覚を掴んでね。」
「はい、頑張ります。」
「じゃあ、始めるわね。」
そう言い母様は集中した様子で目を閉じた。すると指先から腕へと徐々に暖かい何かを感じ内心驚きつつ母様に問いかけた。
「っ!、母様、この暖かく感じるものが魔力ですか?」
「ええ、それが魔力よ、感じることができたら鳩尾あたりで留めるイメージをしてみると自分の魔力を見つけやすいわ。」
そう言われ腕から鳩尾に魔力を流し留めるイメージをしていると母様の魔力とは別の何かを感じることに気づいた。
「母様、母様が流してくれた魔力とは別に何かを感じます。」
「あら、いい調子ね、普通は自分の魔力を感じるのに何日か掛かるものなのに。やっぱりリトは才能があるのね!」
「奥様、セリア様の時もそうでしたがリト様も素晴らしい才能の持ち主でございますね!」
(これが俺の魔力か、母様の暖かい魔力と違って荒ぶる波のような魔力だ、、、っ!まずい、どんどん溢れ出してくる制御しきれない!)
「くっ、うぅ、、、」
「?リト、大丈夫?」
「リト様?」
俺が魔力を抑えようと呻いて蹲っていると母様とリーナが心配の声をかけてくる。
(なんだ、これ、体が光って、、、)
「まずいわ!魔力が制御できてない!なんとか抑え込まないと!」
バチン!
「っ!私の魔力が弾かれた!ものすごい力だわ、一体どれほどの魔力が、、、。」
「奥様!私の魔眼を使います!」
そう言いリーナの碧眼が黄金色に輝く。
「うそっ、魔力の総量が見えない!これじゃあ、、、なら!」
リーナが俺を抱きかかえ顏を近付け謝る。
「リト様申し訳ございません。」
「リー、ナ、何を?」
俺が疑問に思っていると唇にフニッとした感触がした、なんとリーナが俺に接吻をして来たのだ。
「ん、んん!!!」
「まぁ、リーナってば大胆ね////」
「あ!リーナずるい!私もリトとちゅーしたいのに!」
あの母娘は何をいっているんだと困惑しながらされるがままに接吻をしていると、ぬるっとした感触と共に彼女の舌が口内に侵入して来たいわゆるディープキスだ。
「んっ、れぉ、ちゅ」
(やばい、魔力は溢れてくるし、リーナにはキスされるしで意識が、、、、、。)
そうして輝きを増すリーナの瞳を最後に俺は眠るように意識が遠のいていった。