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03.赤子の育てかた(中編)

{お待ちかねの鑑定の時間じゃぞー!無事に起動してよかったわい。}


{どうなるかな…!}


{ふむふむ…鑑定の結果は…レイラは現在の総魔力が120…120!?}


まだ産まれて1年も経っていないレイラが既に120!?

この先成長したら4桁にだって届くのではないだろうか。4桁に届いたと言われるのは魔王や勇者などの英雄しか聞いたことがない。


俺は心の中で派手に喜ぶ。魔力が高ければ身体強化の効果や攻撃魔法の威力を上げたりとさまざまな点で便利である。予想以上の魔力量に驚いたが、あとは属性が何になるか…


{見てあのガイル、ぷるぷるしててキモイ。}

{レイラの才能があって喜ぶのは分かるがキモイな。}


あの馬鹿2人は後で殴るとして、鑑定機が光を放ち始める。この光の色で属性が決まるのだ。


鑑定機は緑色(・・)に光る。つまり風属性である。


{やったぁー!!私が教えるからね!}


レイラは風属性か…機動力を活かした速い動きをするのだろうか、それとも暗殺者のように潜むのだろうか、レイラの未来を妄想していると、とある違和感に気づいた。


鑑定機の光が消えないのである。普通であれば1秒近く光って終わりだが、5秒経っても光続けている。

故障かと思い、手を伸ばそうとすると、鑑定機は光の色を変えた。緑から赤、赤から青、青から黄色とそれぞれ5秒ずつで色が変化したのだ。


全員が息を止め、状況を理解しようとする。

鑑定機が複数の色の光を放つ。それすなわち複数の属性の素質を意味している。

だが4属性など聞いたことがない。2属性ですら千の魔物が居て1匹居るかどうかだ。


あわててヤルバに尋ねる。


{人間は複数の属性持ちが生まれやすいのか!?}


{人間も魔物と同じくらいじゃ…こんな奇跡はまず起こらん。}


つまり、レイラは世界で唯一と言っていいくらい珍しい才能があるということになる。


それを最初に理解したのはリリーだった。


{ってことはちゃんと育てたらレイラは世界最強…!!}

{まず何から教えよっか!?やっぱり風かな!?}


そこに次々と理解した者達が議論を重ねる。


{安全性の高い水からでは!?}

{まず魔力の扱いが先じゃろ!}

{でも突き詰めたら化けるのは火だよ!}

{魔力の訓練は3歳くらいから始めるぞ!}


議論が熱くなる中、ユメが言い放つ。

{まずレイラが健康で幸せに育つことが優先でしょうが!!!}


あまりの気迫に全員が{{{{はい…}}}}と頷いた。


みんながしょんぼりとしてる中、アレンが


{レイラは人間だが、人間族の言葉はどうするんだ?}


{{{{!?}}}}


この中に人間族の言葉が使えるやつは…


{ヤルバ!人間族の言葉は使えるか!?}


{儂も人間族の言語は学んでおりませんぞ!}


となれば誰かがまず言葉を学ばなければ…!

誰か暇そうな奴は…!


{みんなで学べば良いんじゃない?}


{なぜわざわざ全員で学ぶ必要があるのだ?}


{だってみんな将来レイラが友達連れてきたときの事考えなよ。レイラがどんなことしてるか聞きたくない?}


リリーにそう言われみんなが考える…


レイラの友達とレイラについて語り合う…


{{{{いいなぁ……}}}}


みんなの口角が上がりニヤケが止まらない中、ガイルだけが鬼のような形相で考え込み、


レイラの友達…彼氏…?

私、この人と付き合うの!

チャラチャラしたいけ好かない奴とレイラが…?

そんな奴がレイラの彼氏なぞ…!!


{俺はレイラの彼氏なぞ認めんぞぉー!!!}


{{{{お前は何を言っているんだ……}}}}


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