11.レイラのピクニック(中編)
〜滝壺の中〜
波強すぎ!!無理無理!!
{はー…死ぬかとおもった…}
{担いであげるよ。}
{ありがとうアレンお兄ちゃん!}
アレンお兄ちゃんは私を背中に乗せてどんどん泳いでいく。なんで重そうな鎧着てるのにこの波で泳げるの?化け物?
{アレンお兄ちゃんこの波でよく泳げるね?}
{ゴボボボボ。}
{なんてー?}
{ゴボボ、ボボーボ。}
{何言ってるか全然わかんないよ!!}
そんなやり取りをしているとすぐに洞窟についた。
{身体強化を使ってるんだよ。}
身体強化…?なにそれ
{簡単に言うと、レイラは魔力を纏ったりするでしょ?『ウィンドバースト』の原理はわかる?}
{えっと…風の魔力を纏って移動する?}
{そんな感じ、身体強化は自分の身体に魔力を馴染ませることで力を強くしたり、速く動いたりする魔法だね。}
へぇー…身体強化か、帰ったら練習してみよ。
今はレイピアが最優先!
さてさて、滝の裏にあるレイピアはいったいどんなものが…!
{錆びてるね…}
{...}
{しかもビクともしない、地面に刺さった部分まで錆びてるね。戻ろうか、レイラ。}
…
…
…このレイピアなんかすっごい魔力感じるんですけど!?
アレンお兄ちゃんは気づいてないみたいだし、ちょっと触るくらい良いよね!アレンお兄ちゃんが触れてもなんもなかったし!
ちょん
な、何もなくて良かったし!?別に虚しくないし!!
はぁー…残念…
腹立つし無理やり引っこ抜いてやろうかな。
ま、アレンお兄ちゃんで抜けないなら無理なんですけどね。
『適合する魔力を確認、《精霊剣:調停する者》起動します。』
ぎゃあああ!眩しい!!なんだよこの剣!太陽かよ!
しかも剣から手が離れねぇ!!どうなってんだこれ!?
『魔力登録…完了…』
『起動プロセス…80…90…』
魔力どんどん吸われるんだけど!もう半分以上持ってかれたよ!?
『95…100…起動プロセス、完了』
{よろしくお願いします、マスター。}
剣が…喋った!?
{レイラ!なにがあった!?}
{あ、アレンお兄ちゃん…なんか剣が光って、魔力を吸って、喋った…}
あとついでに錆も取れた…なにが起きたん?
{あ、剣が手から外れた。}
{とりあえず置いて行こうか…}
{そうしよ…なんかあったら怖いし。}
とりあえず元の場所に剣をさして、帰ることにした。
『マスター!お待ちください!!』
{アレンお兄ちゃん今喋った?}
{いや喋ってないけど…なにか聞こえたの?}
マスターなんてアレンお兄ちゃんは言わないもんな…
となると…
『剣です!私は今マスターが刺した剣です!』
こいつ…!直接脳内に…!!
『私も連れて行ってください!必ず役に立ちますので!!』
{えー…光ったり喋ったり怖いし、やだよ。そもそも役に立つって言っても何ができるのさ}
『具体的には…剣としても最高峰ですが…魔法の補助や治癒魔法なんかも出来ます。』
{治癒魔法?}
『怪我や病を治す魔法です。』
{つまり転んだときの擦り傷を治すのも…}
『可能です。』
{採用、君は私のものだ。}
怪我を治す剣…めちゃくちゃ便利じゃん!
{レイラ?誰と話しているんだい?}
{今この剣と話してた。アレンお兄ちゃん、この剣やっぱり持って帰ろ。}
{いやいやどうゆうこと!?剣は置いていくんじゃなかったの?しかも話してた?いったい何が起きてるんだ…}
{ま、まぁ後で説明するから、そろそろお母さんのところに戻ろ?}
────────────────────────
{まぁ良いんじゃない?別に危害を加えるわけでも無さそうだし、レイラの身を守ってくれそうだし。}
{それに…私には聞こえないけどレイラはこの剣と話せるんでしょう?レイラも持っていくつもりだしね。}
{そういえばこの剣のことなんて呼ぼうかな…}
『私には調停する者という名前があります。』
{アーティアね、オッケーこれからよろしく〜。}
『これから末永くよろしくお願いします、マスター。』




