第4話 ~喧嘩~
変更点:通常魔法⇒属性魔法
しばらく歩いていると遠くのほうからかすかに声が聞こえてきた。
「…………っ………ぉ!」
(なんか穏やかな感じじゃないな)
気になった俺は声のするほうへ駆け出した。
声のもとにたどり着くとそこには2人の(美)少女と3人の男たちが居た。
男たちは3人とも剣を持っていて1人は今にも剣を抜きそうな勢いである。
(普通の剣はマジックアイテムとちがってアクセサリー化できない)
男のうちの1人と赤毛の少女が口論をしているようだった。
「おい、嬢ちゃんぶつかったんだから謝るぐらいしろよ。」
「うるさいわね、ぶつかってきたのはあんたの方でしょ。」
「んだとコラ、いい度胸じゃねえか。謝ればゆるしてやってもいいと
思ったがもうゆるせねえ。おいお前らこの嬢ちゃんたちに礼儀を
教えてやろうぜ。」
男がそう言うと残りの2人もそれに同意するように赤毛の少女を取り囲んだ。
「ふん、やれるもんならやってみなさい。無理だろうけどね。」
少女がそう言うと男たちは一斉に駆け出した。まず1人目が少女の顔面目掛けて
殴りかかったが少女は体を反らせてあっさりとそれをかわすと、その腕を掴んで
背負い投げのようなことをした。2人目の男は驚いたようで一度距離をおいた。
「ふふ、その程度なの?」
「ちっ!」
挑発された男は少女に殴りかかるが残った一人の男はもう1人の銀髪の
少女のほうへ走り出した。
(おいおい、人質でもとるつもりかよ?しょうがねえなあ)
俺は男と少女の間に割って入り向かってきた男を蹴り飛ばした。
「ぐはっ!?」
男が吹っ飛ぶのを見届けると俺は赤毛の少女のほうを見るがあちらもすでに
戦い終わっていた。
「いや~、助かったわ。ありがとね。」
「別にたいした事じゃないですよ。それより大丈夫でしたか?」
「あたし?大丈夫大丈夫、あんな雑魚にはやられないわよ。」
俺が赤毛の少女と話していると銀髪の少女が近づいてきて
「ありがとうございました。この子は喧嘩っぱやくて、、、
あ、私はソフィアといいます。」
と言ってきたので
「俺はソラっていいます。」
と自己紹介しておいた。
「あたしはアリアだよ、っとソフィア様 もう集合の時間ですよ!!
急がないとまたアイツに文句言われちゃいます!」
「そうね。ではソラさん、本当にありがとうございました。
少しですがこれはお礼ということで。」
ソフィアは袋から青いビー球のようなもの取り出すと
それを俺にくれた。
「じゃーなー、今度会ったらどっちが強いか勝負しようぜー。」
そう言ってアリアとソフィアは走り去った。
(今度会ったら勝負って、、、、、)
「はぁ」
俺はため息をつくとまた歩き出したのだった。
その夜ガルゴが俺にギルド登録を勧めてきた。いくらなんでも
俺の生活費やらなんやらをこれからずっと払い続けるには
無理があるらしい。身分証もなくまだ若い俺にはギルドに
入るのが一番無難に金を稼げるらしい。
「でも、どんくらい金もらえんだ?」
「それは仕事の内容しだいだ。魔獣退治や傭兵の仕事は給料は高いが
危険も高い、逆に宅配や農作業の手伝いなどは安全だが給料は安い。」
「ふーん、いろいろあるんだな。」
「まあ、とりあえず登録はしておけ。俺も一応してあるぐらいだしな。」
「分かった。じゃあ明日行ってくる。」
向こうの世界では金はなにもしなくても貰えたが、こっちでは
自分で働かないと金が入らないという事実に俺は改めて
異世界にとばされたんだなぁという実感をした。
ちなみにソフィアは17歳、アリアは15歳です。
マジックアイテムの武器と普通の武器の違いはアクセサリー化できるかどうかだけです。追加効果があるものもありますが基本的な違いはそれだけです。