二十五話 ゼラニウム(赤)
「やっぱりぼんきゅっぼんはやめよう、リアラはありのままで行くことにしよう。」
「えー、せっかくオシャレしたのにぃ。」
次の日、夕方頃に起きた僕達は早速今夜、再チャレンジの計画を立てた。
「じゃあせめて、服だけはオシャレさせてよ、リーバも一緒にオシャレしよう。」
「そんなことしてる場合じゃないの!」
深夜、
結局、オシャレは服だけにし、リアラは昨日と同じようにうろちょろしていた。
「まったく、攫われに行くのにオシャレしたいだなんて。あ、せっかく着てきたドレスの服踏んじゃった。」
僕が靴を服から離し、リアラの方を向き直すと、
「あるぇ?」
リアラがいなくなってた。
「あるぇ?」
「むっぐむっぐ、むぐむぐむぐ!」
突然誰かに袋を被され、手足を縛られると、どこかへ連れてかれてしまった。
やったーオシャレのおかげだね!
少し担がれていると、段々と眠くなり、眠ってしまった。
「それはペンじゃないよきのう赤インクでめちゃくちゃに塗りつぶした鮭だよ......」
「こいつ寝言うるせーな。」
「ぶったまトンビ!」
目を覚ますと、そこは小さな牢屋だった。
「ん?いやぁん。」
見ると、服は布切れ一枚で、手足には鎖、首輪まで繋がれていた。
周りには私と同じように攫われた女の子たちがたくさんいた。
女の子達はどれも泣いていた。
そんなことを気にせず、私は質問をした。
「ねーねー、ここって奴隷売買の会場?」
「ひっくひっぐ、そうだよ?」
「私たちはこれから大人に売られちゃうの。」
「ふーん。」
すると、牢屋の入口に大人が歩いてきた。
「おい、これが出る順番だ、覚えとけよ。」
そう言い、紙をポイッと捨てると、また消えてしまった。
「順番?」
私がまず先にその紙を見ると、周りの女の子達も集まってきた。
「えーと、私は......2番だ。」
よし、2番ならこの後の子達みんな助けられる......
あ、でも......
「私が最初......」
横で声がし、振り向くと、私と同じように涙を流していない女の子がいた。
その女の子は、
「あれ?一昨日男の子と一緒にいた子だ。」
「あ、どうも......」
「おい!時間だ!最初のやつ来い!」
「あ」
話をしようと思ったが、時間が来てその子は行ってしまった。
これじゃ、あの子が助けられない......
私は奴隷だ。
最初の順番になったリルルはそう考えた。
買われれば、その人が主人になるし、売られれば、また新しい主人が来る。
ああもううんざりだ、私はこれでも......
男に首輪を引っ張られ、ステージの中央に歩く。
「さあ、まずはこの女!肌はピチピチで目は」
「買おう」
「「「!?」」」
「!!」
その瞬間、世界が変わった。
今までいたところがゴリラと猿が出入りしている温泉だとしたら、私がこれから向かう先はその方と私だけの愛の温泉。
私を買おうとしたその方はステージからはちょっと遠い場所にいたが、私には左から三番目のまつ毛まで見える。
「すいません、まずは説明を。それにまだ金額を」
「5億」
「「「!!」」」
「な!」
「5億を出すが、それでも足らないか?」
目の前にいる方は凛々しい顔と髪を持ち、世界が恋に落ちそうな声でそう言った。
残念ながらこの場に来た輩は全員仮面を被って姿は全て見えなかった。
はっきり言おう、私が待ち望んだ白馬の王子様はここにいた!
「5億!即決です!」
即決されると、そのお方はスラスラと前に出て、私を連れて裏に行った。
その間、私はずっとそのお方を見つめていた。
「あなたは僕が安全に送り届けます、王女様。」
「ひゃい、ご主人様......」
ストック不足のため、しばらく休みます。




