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幻の百合桜  作者: ふみりえ
幼馴染み編
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第十三話 ハナズオウ

「リアラ避けて!」


 仮面の戦士との戦いの中、僕は今までユニオンがこんなに強い集団だとは思ってなかった。


 僕一人で大抵は対処できる、そうでなくとも、僕が援護しながらリアラと一緒に戦えば。


 しかし、目の前の敵は僕とリアラの二人がかりでも倒しきれない相手だった。


「と、思ってるんじゃないかい?残念だけど、今まで君たちがユニオンの戦士と戦ってきたデータはユニオン全体に知れ渡っている。万が一にも、君たちが僕に勝てる可能性はないよ。」


「勝手に人の心を声に出すんじゃないわよ!」


 指光銃改め、ライトニングガンを敵の頭目掛けて打ち放つがそれを相手は軽々と躱す。


「やああああああ!!」


 相手が躱した先にリアラが突っ込み、剣を振る。


「まったく、なってないなぁ。zランクの子は剣の力に頼って振り回されてるだけじゃないか。」


 相手がリアラが剣を振り回してる隙をついて拳をリアラの腹に食らわせる。


「ぐびょっ!」


 リアラは後ろの木まで吹っ飛び、ぶつかる。


「リアラ!」


 ライトニングガンを何度も打ち、相手がその場から少し離れると、すぐにリアラの元まで行き、治癒をかけようとする。


 が、


「させるわけないじゃん」


 仮面の戦士はすぐに僕の元まで走り、顔面を殴り飛ばす。


「うぐっ!」


 横に少し吹っ飛び、そのまま敵は何度も僕に殴りを食らわせる。


「くっ!」


 攻める隙がない!


 防御しか出来ず、その場から何も出来ないでいると、


「いいのかい?その剣を振って、僕が避けたら剣はこの子に当たっちゃうよ?」


「!!」


 戦士は僕を殴りながらそう言い、戦士の後ろにいるリアラの方を向いた。


 リアラは自分の剣を思いっきり振りかぶっていた。


 しかし、戦士の言葉を聞いた瞬間、動きが止まり、僕の目を見た。


 それに気づいた僕は戦士の動きを注意深く読み、両腕を握った。


「!」


「今だリアラ!やれー!」


 それを聞いたリアラは再び大きく振りかぶり、そして僕と仮面の戦士目掛けて剣を振った。


(ふん、大丈夫だ、この子に相棒を殺せるわけが無い。大丈夫......だい......)


 仮面の戦士がリアラの目を見る。


 その目はマジの目だった。


「まじかよ!」


 それに気づいた戦士は必死にその場から離れようとするが、もう一人の相棒が腕を握っていて避けられそうになかった。


「相棒も死ぬぞ!いいのか!」


 それでも、リアラは剣を振るのをやめなかった。


「くそっ!」


 すると、仮面の戦士は体を思い切り捻り、僕に腕を掴まれたまま足で剣を蹴り払った。


「なっ!」


 リアラが後ろにバックすると、僕は腕を握るのをやめ、短剣を手に取った。


「!!」


「うおおおおぉ!」


 戦士が僕の動きに気づくが、もう遅い。


 僕は短剣を何度も相手の腕や体に斬りつけた。


 そして最後に足で相手を後ろに蹴飛ばす。













 剣を防がれた時は、もう打つ手はないと思った。


 しかし、それでもリーバは諦めずに、自分の短剣でさらに相手を攻めた。


 ならば答えよう、相棒のために。


 おじいちゃんから教えてもらった、もうダメだって時に使う技。


 仮面の戦士はリーバによって木まで蹴飛ばされたが、そこからすぐに体勢を立て直し、リーバに襲いかかろうとした。


 リーバはもうその場から動けずにいて、抵抗しようとはしていなかった。


 剣を持ち、自分の目の前に魔法の玉を出現させる。


 一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、九つ、そして、十。


 10個の玉が目の前で円のように集まり、剣をその円の中心に構える。


 狙うは仮面の戦士、周りの玉から魔力がどんどん剣の先に集まる。


 そして、


「吹っ飛びなさい!幻光ーー!!!」


 剣の先から大きな光のビームが放たれ、仮面の戦士はそれを食らい、遠くに飛んでいった。


「はあ、はあ、はあ、はあ、やった。初めて出来た。」


 そうだ、リーバ......


 リーバの方を向くと、リーバはその場に大の字になって倒れていた。


 私は歩いてリーバの顔を見ると、リーバの私の顔を見て、お互い安心したのか


「「はああああああああ......」」


 と大きく息をした。


 リーバがその場に立ち上がると、私も立ち上がり、ハイタッチをしようとする。


 その瞬間、


「リアラ!!」


 ハイタッチをしようとしたリーバの手が私の体を後ろに押し、わたしは後ろにおしりをついて倒れる。


 すると、横から地面をも切り裂く斬撃が現れた。


 斬撃が無くなり、リーバが無事か確認しようとすると、


「そ、そんな......」


 リーバの両腕は肘から先が無くなり、すぐに空から切断された肘から先の腕が私の前に落ちた。


「う、うあああああああ!!」


 リーバは腕が切断されたショックと痛みで、その場で叫んだ。


「リーバ、早く腕を......」


 切断された腕を持ち、リーバの元に持っていくが、どうすることも出来なかった。


 無理......今の私の魔力じゃ、切断された腕を元に戻すなんて......


 血がダラダラと流れてるのを見て、すぐに私は魔法ではなく、薬や包帯での治療に考えを変えた。


 縄で出血部分を縛り、包帯を巻く。


 そして、斬撃が放たれた方向に振り向き、剣を構える。


 正直、先の戦闘でクタクタな体を動かすのは辛かった。


「誰!!出てきなさい!」


 警戒をしながら、攻撃の主を待つが、返事は無い。


 逃げた?


 と思った時、


「こんにちは」


 耳元でそんな囁き声がし、後ろに振り向く。


 しかし、誰もいない。


 今度は一方向だけでなく、周りを警戒する。


 そした、またも


「あなたの友達の腕を切断したのは私よ。」


 耳元でそんな囁き声が聞こえる。


 さらに何度も耳元で声がする。


「大丈夫よ、今回はちょっとした挨拶にきただけ、仇を取ろうとは思っては無いから安心して。」


 仇!?やっぱり、ユニオンの刺客


「なに!?また幹部?」


「違うわ、幹部なんてものじゃない、私はね、ユニオンの四天王、その一人なんだから。」


 四天王......


「これからも私たちの邪魔をするなら、私が今度こそ、殺しに来てあげる。待ってるわ。」


 そして、声はしなくなった。


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