再開!
少女「店員さーん?」
蓮は店員としての行動をしなければならないことに気づき意識を戻した。
蓮「すいません。ご注文をどうぞ」
俺がそう告げると、少女が男に相槌をうち二人分の注文を言った。
少女「えっと・・・。私がデミグラスハンバーグで、この人がオムライス!
あとドリンクバー2つください!」
蓮「かしこまりました。」
俺はマニュアルどうりの言動でなんとか注文をとり冷静さを取り戻した。
そしてメニューを回収し、その席から離れていく。
あの少女は俺の知っている小百合をそのまま成長させたような人物だった。
もし仮にその少女が妹なんだとしても何故こんなところにいるのか。
疑問が絶えなかった。
俺は厨房に注文をつげ、空いた席の清掃をしながら考えこんでいた。
蓮「・・・確かめたい」
名前を聞くまでは簡単だ。
そこから彼女が妹だったとしてどうやって兄だと告げるのか。
それにあの横にいた男とはどういう関係なのか。
思考の渦が深くなっていくばかりだった。
とりあえず俺は厨房に注文の品を取りに行き、
彼女たちの席に向かうことにした。
蓮「デミグラスハンバーグとオムライスになります。」
注文の品をそれぞれの前に置き、再び席を離れた。
話しかける機会は二人が席をたった後、走って店の前で話しをつけるしかない。
蓮「店長。すいません、少し休憩もらってもいいですか?」
店長「なんでだ?まだそんな時間じゃないはずだが」
俺はここで食い下がる気はなかった
蓮「どうしてもです!お願いします!」
店長は、めずらしく俺が必死なのに驚いて、うなずいてくれた。
そうして俺は二人が席を立つのを見て裏口から出入り口のほうへ急いだ。
「ありがとうございました〜」
レジの店員の通りのいい声と共に先ほどの二人が自動ドアからでてきたのを見計らって俺は駆け出した。
蓮「すいません、お客様!」
制服のままだったがそんなのを気にしている場合ではない。
俺は聞かなければならない。
少女「えっ。えっと〜、どうしたんですか?」
男「何かありましたか?」
そうして俺は聞いた。
「小百合・・・なのか?」