12月23日②~④
更新は1日2回(5時と17時)行ってます。
● ●12月23日②(2019/05/30投稿)● ●
目が覚めました。
窓の外が明るくなっているんで、多分数時間は寝られたと思うんですが、この辺は完全に推測です。
病院に運ばれた時間は、朝2時頃と救急隊員さんが言ってたのは覚えています。
自分が目を覚ました事が分かって、先生と看護師さんが色々な質問してきました。
具体的には「名前」「住所」「今何処に居るか」を聞かれた事を覚えています。
全てまともに答えられませんでした!
結構これはマジでビックリしました。
・名前――辛うじて言えましたが、どういう漢字だったかは思いだせません。
・住所――愛知県の名古屋市も、出てきませんでした。
・今何処に居るかは――そもそも質問の意味も理解出来ませんでした。
救急車に乗せられて来たんだから、自分が分かる訳ないやん!って、その時は思ってました。
後で聞いたんですか、この質問はちゃんと相手の言葉に反応かあるかが肝心で、答え自体はあまり重要じゃないらしいです。
どう考えてもヤバいです。
でも、答えられなかった自分を客観的に見られて、異常事態になっているという事は、良く分かりました。
本当に異常だったんでしゃーないんですけどね。
当時、自分は名古屋市内にあるマンションで、一人暮らししてました。
入院とかの手続きをやるのに、誰かに手を借りなきゃ行けなくなりました。
名古屋にはそう言う事を、頼める知り合いとかいません。
父母と妹が香川に住んでいるので、手続きを父に頼むつもりでした。
ところが自分は電話が使えません。
家の電話番号を思い出す事もできません。
もっと言うと父と母は覚えていたんですけど、妹の名前は思い出せんでした。
仕方がないので、看護師さんに頼み、自分の携帯の登録者の名前を読み上げてもらいました。
何とか実家の電話番号を発見して、連絡を取ってました。
それだけで脳が限界を迎えたのかまた眠りました。
● ●12月23日③(2019/05/31投稿)● ●
また目が覚めました。
目覚めても、出来る事はありませんでしたので、色々な事を考えていました。
そういえば病院って入院中でも、クリスマスケーキとかが出たりするんだろうか? と思いました。
ちなみに、もちろんケーキも正月のお餅も出ませんでした。
時間は分かりませんけど、本来だったらもう仕事が終わってる時間だと思うのに、全くお腹がすいたって感じがしません。
いつもだったら、仕事中に自分が食べたいだけ食うか、もしくはイ○ンかコンビニに寄って、弁当と寝酒の酎ハイを買って食ってる時間です。
酒はともかくお腹が空かないのかが、不思議で仕方なかったです。
多分ずっと点滴してるからだと思います。
当時は、休みに漫画やラノベを読みながら腹いっぱい食事をする事が、唯一の楽しみでした。
自分が住んでいた場所は、名古屋駅まで車で30分位の距離という便利な場所でした。
近所に食べ物屋さんがかなり充実もしてましたから、いきつけの食べ放題のお店はいっぱいありました。
食べるだけだったら自分で作れば食べれます。
食事には困らない生活をずっと送っていました。
体重が最高130kgあったと書きましたが体型を人にツッコまれると「この体型を維持するのが大変なんです」が持ちネタになっていた位です。
女性のエステやマッチョもそうですが、デブも体型を維持するのに、違う意味で金がかかります。
自分は神聖童貞では無いんで、魔法使いを目指す事は出来ませんでした。
でも20年以上くらい、女性と付き合っていません。
その相手に浮気されて別れた時点で、3次元の事は諦めました。
そもそも、女性関係だけじゃ無く、人間関係自体が煩わしいと思っていました。
2次元方面だけの生活って、慣れると本当に楽なんですよね。
体型も大して気にしてませんでした。
実家にも月に1回電話するくらいで、はっきり言いますけど面倒でした。
大学進学後、実家に帰ったのは祖母が亡くなった時位です。
その時も葬式も出ませんでした。
だから自分が入院して、父親に名古屋まで来てもらうのは、かなり申し訳ないと思いました。
「よっ久しぶり!」
だから会うのは彼女の結婚式以来で、それから20年近く会って無かった妹が来るなんて予想外でした。
● ●12月23日④(2019/06/02投稿)● ●
最初の印象は誰こいつ?でした。
まあ、流石に20年近く会ってなかったと言うのもありますし、妹とは子供の頃から大して仲良くなかったのもあります。
少なくとも「よっ久しぶり!」っていう、フランクな会話をする仲じゃありませんでしたから。
目の前の髪の短いおばさんが妹だと言うのは、状況からして分かるんですが、違和感は(多分お互いあったと思いますが)バリバリ感じでいました。
ていうか、電話の時にも書きましたが、顔を見ても妹の名前を思い出せませんでした。
妹本人が目の前に居ても思い出せません。
この時点でようやく自分が、自分で思っている以上にもっとヤバい状況になってると理解しました。
落ち着いたら、すぐ仕事に戻れるだろと、根拠なく思っていました。
それまで、自分は病気にならないと根拠なく思っていました。
自分は何年も病気で医者に行く事はありませんでした。
病院に行くのは、歯医者さんとビタミン注射を打ちに行く位しかありませんでした。
職場の人がインフルエンザに感染しても、自分は1度も罹らなかったって事もあり、自分の健康には無駄に自信を持っていました。
そんな自分が入院してる。
多分、この時点で心が折れました。
「こんなんだからなんもできないんで、全部任せる」と妹に丸投げをしてます。
ひょっとしたら妹に自分の弱さを見せるのは、物心ついてから初めての事だったかもしれません。
お互い何年も会ってなかった事が、逆に良かったのかもしれません。
だから妹から「もう、家に帰っておいで」て言われて嬉しく感じました。
妹にスマホと鍵類を渡し、後処理は全て任せて自分は寝る事だけにしました。
この時点では、妹に丸投げすると言う事が、どういう結果を迎えるが、想像していませんでした。
◇◇◇◆◆◇◇◇◆◆◇◇◇◆◆◇◇◇
【全話修正する部分】
・細かい文章の修正。
・会話文以外の行頭は一字下げた。
・草(w)を刈った。
・文章と文章の感覚を最低一行開けた。
【修正と追記した部分】
分ける意味が無かったので、12月23日②~④をまとめました。
そう言えば3回とも全部、書き出しが「知らない天井だ」状態ですね。
今だったら、これをタイトルに使っていたはずです。
その場合④は、天丼を防ぐ意味で「知らないおばさんだ」にしてたと思います。
12月23日②で
・結構これはマジでビックリしました。
この部分、変な日本語だと分かっていますが、敢えて修正をしてません。
どれだけ自分がテンパっているのかは、このままの方が伝わるかと思います。
12月23日③の元文章で
・24日の午後になっていると看護師さんに聞き
って書いてますが、まだこの時点では23日ですね、勘違いです。
後で確認しましたが、妹が来た日が23日なんで間違いありません。
・ふと入院中でもケーキとかが出たりするんだろうか?と思いました。
なお、こう思ったのは間違いないですんで、こっちは残しています。
香川のリハビリ病院で入院してる時は、ひな祭り時は菱餅っぽい物(餅じゃありません)が出ました。
当時、食事の前に血糖値を量り、インスリン注射を打ってた自分にも出ました。
後に書いてますけど「うどんとご飯」ってメニューの時もありましたし、色んな意味で酷い病院でした。