これから・・・
子供部屋へ移動したよ。
何時でも面倒を見れる様に、食卓の側に寝かされていたのだけど、目が覚めた事によって子供部屋への移動となりました。
ベッド?が二つ並んでいて、弟の俺は窓側。
見えるのは主に庭。
のどかな風景に異世界に来たんだと改めて認識させられる。
もうすぐ歩けるようになるだろうから、町?村?を散策するのが楽しみだ。
色々と確認できた物がある。
家族の顔だ。
父ジェイルは海で仕事をしているだけあって、少し日に焼けた、茶髪の痩せこけた男。
母サリアは髪を後ろに団子に纏めた若い痩せこけた女。
母ちゃん。レイアは目が窪んで顔色の悪い女。
多分俺も同じようなモンだろう。
体を起こして手足を見た時は仕方ない事だと納得したもんな。
(骨に皮が貼り付いているだけかと思える位にガリガリだったからね。)
レイアと顔を見合わせた時は苦笑いが起きたし・・・
あと、今もだが、寝ている間着ていたのは服じゃなく布。
ヒモではだけない様にしているんだけど、母さんに数秒で丸裸にされ、隅々まで拭かれたのは恥ずかしかったな。
レイアが起きた様だ。
「なんかあった?」
「外見てただけ。」
できる事が限られているから、会話くらいしかできない。
飽きたら寝るだけだ。
「昨日の肉は美味しかったね。」
そう。この世界で肉を食べた。
何の肉かは判らなかったが、前世込みで一番美味しかったと言える味だった。
(鮮度かなぁ)
まぁ、これから色々判る事だし、のんびり作戦を練るとしよう。
歩けるようになる事が最優先なので、父ジェイルに杖になる様な物を頼んでいる。
「母ちゃん。まずは歩けるようにならないとね。」
「そうだね。」
時間がどれだけあるかは分からないけど、まさしく一歩ずつだよね。