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交通事故

異世界転生と交通事故といってピンとくる人はほとんどいないだろう。せいぜい車といえば馬車しかないのに、どうして事故なんか?と。中には交通事故といえば自動車でしょ?なんて思う人もいるかもしれない。いや、異世界転生と交通事故といえば異世界転生トラックがあった。こっちを連想してしまう人が多いかもしれない。


中世ヨーロッパにおいて、交通事故は多かった。当時馬車が通る道と人が歩く道は区別されておらず、狭い道も構わず馬車が入った。スピードを出したままで。また歩行者も馬車が来ることを考えておらず、やたらと十字路、辻で飛び出しをした。そのため轢かれることが多かったのである。中世ではないが、キュリー夫人の旦那さん、ピエール・キュリーは馬車との接触で死んでいる。


馬車だけにとどまらない。下り坂では荷物の載った荷車は相当にスピードが出る上に止まれないし、固定されていない馬は臆病な性格ゆえに突然走り始めて人を轢く。馬ほどは臆病ではないが、牛を使った交通手段でも似たようなことになる。現代でも農家からよく牛が逃げることがあるそうだが、牛は赤ん坊の頃に足の腱を切って機動力を削いでいるのにも関わらず逃げ、そして人間に命の危機にとなる暴力を振るうことができる。腱を切らずにおいた雄牛が放たれれば、魔法を使いでもしなければ止められる人間はいないだろう。


馬車同士の事故というのもあった。当時、道といえば柔らかい土で舗装のされていない道であり、多少踏み均されているだけのものであり、雨でも降れば泥濘が車輪を捕らえた。これによって馬車が転覆することも多かった。幅も狭く、馬車が2台すれ違えるような道は特に立派な道であったらしい。そのため普通はすれ違うことはできず、しかも止まれないために接触して壊れることもあった。


事故の原因となる道路の悪さ。これを解決しようとした為政者はいたようだ。相続税として道路修繕に寄付をするよう義務付けたり、罰金から捻出したりと一応意識はされていたらしい。しかし道路を使うことの税や、道路が悪いことで領民へ宿代・修理代・鍛冶代といった形でお金が入ってくること、同じ理由で護衛代が領主の懐に入ってくること、果ては「馬車が壊れて地面に落ちた荷物は領主のものとなる」という法律を布いてあえて道路を荒らしたり、橋や川渡りといった手段を妨害するということも起きていたようだ。わざと迂回するルートを作り、直線であればすぐに着くような道を引き延ばすことも行っていたらしい。


結果として中世ヨーロッパの時代では馬車のための道路整備、交通のための大規模な区画整理というものは行われずに終わる。


異世界転生でこれら道路事情を改善することができたのなら、間違いなく英雄である。しかし道路という既得権益の塊であるものに手を出そうと思うのなら、即座に権力者、そして地元住民との敵対を意味する。領地経営モノであったとしても、父祖の代から続く収入源の目減り、領民の反乱を招きかねない改革であることに留意したい。


馬車自体の改良、交通手段の発明というのも異世界転生モノにおいては好まれるものである。中世ヨーロッパの馬車は乗り物というより荷物を運ぶためのものであり、揺れて乗り心地は非常に悪いものだったという。


ただ筆者が一般人が持つ一般的な知識について無知である可能性があるのだが、馬車の構造というものは一般的な知識に含まれるのだろうか?様々な困難をくぐり抜け、異世界を生き残った主人公たちは当然のように車輪を作り、サスペンションとしての板バネに言及し、金属バネを作ろうとする。


このページを書くにあたって馬車の構造の参考として検索サイトを用いているが、非常に専門的な知識に思える。こんな知識を持っているのは自動車を作る人間か、それこそ物語を描く作家か、馬車や中世ヨーロッパに並々ならぬ情熱を向ける努力家くらいであると思うのだ。現代と繋がるPCや、様々な本が保存されている携帯端末を持ち込んでいるのなら違和感なく読めるが、筆者は非常に気になってしまう。



領地経営モノは好きでよく見るのですが、悪徳領主と呼ばれるような物語の登場人物は現実の権力者よりよほど善政を行っていると思います。



おかげさまで以前にも増してたくさんの人に見られるようになりました。

見てくださる方々、感想を書いてくれる方々、ポイントを入れていってくださる方々、ありがとうございます。全て書くための力になっております。


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ここから着想を得て物語を書き始めました!

人が死んでばかりなので異世界で保険会社始めます
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[一言] 異世界ファンタジー作品の所謂中世って実際の区分だと中世というよりも近世もしくは近代なんですよね。 水道、食料、医療、化学などの技術がある程度発達して人々の死亡率などが改善され始めたそういう世…
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