に
「の、ノーマネー。プリーズマネー」
「ははっ、馬鹿なんだね」
「頭がアホみたいな金髪の金髪くんに言われたくない」
ははっ、クソヤロウ。ぶちのめしたい。客にされるのではと金はないとアピールしたらこのざまだ
「俺、紺って言うんだけど、池田 千代さん」
へぇ、と返して適当にあしらって猫達と戯れる。可愛いったらありゃしない
「千代、俺の事知らない?」
「は?」
「知らないんだ・・・」
「紺だろ?」
あたしの隣人のホストじゃん。それ以外に何があると言うのか
「ねぇ、お茶冷めるよ」
何だか悲しそうな顔をしたので見なかったことにして話を逸らす。って言うかいつまでいるんだろうこの金髪。いや、あげたのあたしだけど。軽く一時間はいるんだけど
もう10時を軽く越してる
「飲まないよ」
「は?」
「飲んだら帰らされちゃうでしょ?」
ニコリと笑う金髪は猫にキスをしながらあたしを見つめてきた
「家の子に何すんだ!!」
「あ、ごめんね。ってかもうこの子たちは君のこなんだ」
三匹の猫を抱えてわらう。あたしさっきから新人の子触れてない。先輩方ばっかり。いや、可愛いけどね、新人だって金髪に懐いたらいやよ?あたしが見つけたし、あたしなら絶対に最後まで一緒にいる覚悟がある
「俺も飼ってみる?」
「はぁ?」
「何でもするよ?夜のお供とか」
金髪にぐいっと腰を抱き寄せられた。とっさに子猫を掴んで金髪の顔に貼り付けた
「いってぇ!!商売道具が!!」
「ざまぁみろ」
「責任とって」
は?と金髪の顔を凝視した。ニヒルに笑い、コレを待ってたと言うようにコテンッと首を傾けた。取り敢えず何でもいいから付け入る隙を探して居たようだこの金髪は
「責任とってよ」
腰にくる声で囁かれてなんとも言えない刺激が体に走った。No.1が何だって言うんだと思っていたが、これはヤバい
「うち、猫でいっぱいいっぱいだから」
「今更一人増えても変わんないよ」
この金髪、危険だ。あたしカモにされる。貢ぎまくった挙げ句ポイされる。やばい。ピンチ
「あ、明日早いから寝なきゃ」
「添い寝希望?」
違う。断じて違う
「取り敢えず帰って!!ミルクありかと!!」
「えー、」
えーじゃないと、手を引っ張って立たせて玄関まで必死で金髪の背中を押す
「バイバイ!!」
「ちゅっ」
トッと背中を押してさよならを言ったらくるっと振り返った金髪にキスをされた。不意打ちか!!呆気に取られているうちに金髪はバイバイ、と出て行った
「タラしか・・・」