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上州義理人情伝「アン ころ もち」  作者: 苺鈴


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第35話 記憶

「ふふふ。杏子様、昨夜はお楽しみでしたね♡?」


 化け狸のコロは、意味ありげな含み笑いをしながら言った!


「こっ、コロ―ッ!?なっ、なんで…!?」


 あぁっ…!そうか…!僕がコロのキ〇タマの上にいるせいで、お肌の触れ合い通信でコロに僕の思考を読まれてしまっているんだ!!


 僕は、慌ててコロのキン〇マの上から降りた。


「杏子様、男同士もなかなか悪くなかったでしょう♡?ですから、杏璃様の愛を受け入れてください。」


「いや、無理…ッ!僕、ホモじゃないから…!!アンリのことは、好きだけど…僕は、アンリと恋人同士には、なれないよ…!!」


「杏子様ッ!野郎の幼馴染に身体を許しておいて、今さら何を言っているんですか~?杏子様には、ホモの素質が充分ありますよ。でなければ、初体験で男に組み敷かれて、未貫通の肛門に男根を激しく挿入されながら、あんな淫らに悶え喘ぎ、」


「ひぃー!?コロ…!!変なこと言わないでよぉ…!!昨夜のあれは、事故だから…!!ド田舎に来て錯乱したサクマが暴走しただけで…!!」


「杏子様、ほぼ無抵抗でしたよね?本当に男とヤリたくないなら、もっと抵抗できたんじゃないですか?」


「僕がサクマに抵抗できるわけないだろ!あいつ、小さい頃から武道を習ってるし…!僕よりずっと体格も良いから…下手に抵抗したら、返り討ちにあって大怪我しちゃうよ…。」


 僕がサクマに抵抗できなかったのは、力負けもあるけど…


 昨夜は、僕もなんだかわかんないけど……身体が熱くって、頭がぼんやりしてて……


「本当は、男に抱かれるのが気持ち良かったからじゃないですか♡?」


「それは、断じて違うから…!!あっ…!そういえば、僕、なにかコロに聞きたいことがあったような……?」


 あれ……?


 変だな?


 僕は、何かコロに関することを……サクマに………


 ん?なんで、コロのことなのに、サクマが出て来るんだ……?


 あれ~~~!?


 なんでだろう!?


 全然、思い出せない!?


 まるで、頭に靄がかかったみたいで……!!


 僕の亡くなった両親のことみたいに……


 思い出そうとしても、何も思い出せない…!!


「杏子様?わたくしめに、何をお聞きになりたいんですか?」


「ううん…。なんでもないよ…。」


 なんだか、変な感じ……。


 とても大事なことだった気がするんだけど……。



 さっぱり思い出せないや……。



「そういえば、杏子様。指の傷は、もう治ったのですか?昨日、調理実習でおきりこみを作っている時にお切りになった傷ですよ?」


 コロが直立二足歩行で僕のそばにとてとて歩いてくると、僕の指先を見つめながら尋ねた。


「あぁっ…!そういえば、昨日ホテルでシャワーを浴びてる時に、包帯を外したら傷が消えてて…!!」


 いくらなんでも治るの早すぎて、僕もびっくりしちゃって!


 それから……ええっと……?


 あれ?やっぱり、記憶がところどころぼやけちゃってて……


「ホォ~!杏子様は、傷の治りが早いんですねぇ~?」


「あっ……!今……なんか……前にも……!誰かに……そんなこと言われたような……?」



―――この記憶は、なんだろう……?


 僕は…リビングみたいな場所にいて……


 ソファーに座っていて……



『――あれ~?杏子、怪我もう治ってるじゃん!?』


 僕と同じ髪の色をした女の人が……僕の膝小僧を見ながら驚いたような声をあげた。


 この女の人、誰だろう…?


 女の人の顔は、ぼやけていてよく見えない…。


『すっご~い!まーちゃん、見て見て!杏子、昨日転んで擦りむいたとこ、もう治ってんの!』


 女の人が大きな声で、僕達の対面のソファーに座りながら本を読んでいる黒髪のくせ毛の男の人に向かって言った。


 男の人の顏もぼやけていて、誰だかわかんない……。


『あははっ。子どもは、傷の治りが早いんだよ。別に驚くことじゃないだろう?』


 男の人は、読んでいた本から顔を上げて、僕達を見ながら穏かな声で言った。


『えぇーっ?だって、思いっきり皮が擦りむけてて、血だらけだったんだよぉ~?いくら何でも、早すぎない…?』


 女の人は、僕の膝小僧を不思議そうに見つめている。


『カナちゃん。ちゃんと治っているなら、別に良いじゃないか?傷が治らない方が困るよ。』


『そうだね~。やっぱり、子どもの杏子とあたし達じゃ、細胞の再生速度が違うのかなー?』



 この二人は、誰なんだろう……?


  

 なんだか…わかんないけど……懐かしい感じがして……



『杏子、今度は転ばないように気をつけるんだよ?いくら、傷の治りが早いからって、無茶しちゃダメだからねー♡?』


 女の人は、僕の身体を胸いっぱいに抱きしめながら言った。


 女の人の胸の中は、甘い果物みたいな……懐かしい香りがする。


『カナちゃん!杏子は、もう高校生なんだよー?そんなにベタベタするもんじゃないよ~。』

 

『やだぁっ!まーちゃんったら、杏子にヤキモチ焼いてんのー♡?』


『そんなんじゃないよ~!あんまり甘やかすと、杏子が将来自立できないと困るだろう?』


『自立なんかしなくいいよー。杏子は、ず~っと!あたしとまーちゃんと一緒に暮らすの♡!杏子は、あたしとまーちゃんの愛の結晶だもん♡!』









  







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