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上州義理人情伝「アン ころ もち」  作者: 苺鈴


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第33話 ファーストキス

「アンズ~♡!これも好きでしょ?はい、あ~んして♡!」


 アンリは、今度はミニトマトを箸で器用に掴んで僕の口に押し込む!


「むぐぅ…っ!もうっ…!僕に食べさせなくて、いいから!アンリも食べなよ?」


 だいたい、これは元々アンリのお昼ご飯なんだから…。


「望月と聖さんって、本当に仲がよろしいんですね…。」


 サクマが居心地が悪そうな声で言った…。


「うん♡!ボク達、将来を誓い合った仲だからね♡!」


 アンリは、僕の肩に腕を回して引き寄せながら言った。


 僕の身体を引き寄せるながら、アンリは僕の頭に優しくキスをしてきて…!!


 僕は、恥かしくて顔が熱くなってしまった…。


「アンリ…!!」


「やっぱり、お前らデキてたんだな…!不純()性交遊は、校則には載ってないけどよ。保健室は、俺の聖域なんだからな?イキスギたホモ行為は断じて許さないからなァ~?」


 石関先生が腕を組みながら、僕とアンリに向かって言った。


「先生、大丈夫ですよ~。ボクは、アンズが成人するまで待ちますから♡ アンズとのファーストキスは、ボクがプロポーズする時って決めてるんですっ♡!それに、ボク、まだ誰ともキスしたことないんです…っ」


 アンリは、自分で言ったことに照れたみたいに、赤く染まった頬を両手で押さえながら言った…。


「えぇっ!?お二人って、まだキスしたことないんですかー!?」


 サクマが驚いたような声で叫んだ。


 たしかに、アンリは僕に抱きついてきたり――さっきみたいに僕の髪や頬に軽いキスをしたりするけど……


 アンリの唇が僕の唇に触れたことは一度もなかった。


「ヒューッ!それじゃあ、望月もファーストキスは、まだなんだなー?」


 石関先生が茶化すように僕に尋ねた!


「ふぁっ!?ぼっ、僕は……っ!!」


 言えない!!


 昨夜、過呼吸になった時にサクマにされたのが、僕のファーストキスだったなんて…!!


 ファーストキスどころか……


 なんでかわかんないけど、昨夜、サクマに…そのぉ……ヤラれちゃってる間に――何度も、何度もキスされちゃってたし…っ!!


 そんなこと!僕のためにファーストキスを守ってくれているアンリには、口が裂けても絶対に言えないよ~!!!


「望月!?お前、まさか…!?」


 勘の良いサクマは、僕の顔を見て全てを悟ったらしく、青ざめた顔で呟いた。


「サクマ…!それ以上、言うな…っ!」


「どうしたの?アンズとまりりん、二人とも青い顔で見つめ合っちゃってるけど…?」


 アンリが不思議そうに僕とサクマを交互に見ている。


「聖~。もしかしたら、愛しのアンズちゃんのはじめてのチュウの相手は佐倉君じゃないのかぁ~?二人とも、昨日は同じホテルの部屋に泊まったんだろ?浮気されちゃったかもなーwww」


 恐ろしことに、石関先生の無自覚な冗談は、核心をついてしまっていて!!


 僕は、心臓が凍り付いてしまいそうだった…。


「石関先生、ひっど~い!!二人がそんなことするわけないでしょ!!冗談でも、言って良いことと悪いことがありますよ~?ねぇ、アンズ?まりりん?」


 何も知らないアンリは、純真無垢な綺麗な青い瞳で僕とサクマを見ながら尋ねてきた!


「そっ、そうだよぉ…!!僕達、男同士だから、同じ部屋で一夜を共にしたって何も起こるはずないから…!!!」


 アンリに嘘をつくなんて、胸がズキズキと狂おしいほどに痛むけど…!!


 昨夜の真相は、絶対に言えないよ~~~!!!


「聖さん…っ。俺……っ!むぐぅうう――――!?」


 下半身がだらしねぇくせに、性根がクソ真面目はサクマが思いつめた顔で何かまずいことを言いそうだったので、僕は箸で分厚いローストビーフを掴んで、サクマの口(昨夜散々、僕の身体中にいやらし事をしやがった!)に押し込んで黙らせた!!


「サクマ全然、食べてないじゃ~ん!!ほらほら~!!こっちの野菜のポトフみたいなのも、美味しそうだよ?ほら、あーんして!!」


 僕は、サクマの口内のローストビーフが消失する前に、ポトフらしき大振りに切られたジャガイモを箸でぶっ刺して、サクマの口元に差し出した!!


「おいおい!?望月、そんなに一気に食わすと、佐倉君が喉を詰まらせちまうぞー?」


 石関先生が心配そうに、僕の手を制止しながら言った。


「アンズぅ~!まりりんだけじゃなくて、ボクにも食べさせてよぉ~~♡!!」


 今度は、アンリが大きく口を開けて、僕に「あ~ん」してもらおうと迫って来た!!



「―――失礼しまーす♪ きゃぁーっ♡!?(ホモ)祭りの場所はここですかぁ~♡!?」


 急に保健室に、石井さんがやって来た!?


「石井さん!?どうしてここに…?」


「あ~ん♡!だってぇ~、私がクラス委員の集まりで教室不在の間に、もち君の幼馴染君が聖先輩ともち君を賭けて愛の闘いを繰り広げてるって聞いたからぁ~♡!いてもたってもいられなくってぇ~♡!」


 ファ――――――ッ!?


「ねぇ!もち君は、初恋の聖先輩と幼馴染の佐倉君のどっちが好きなの~♡?」



  


 

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