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上州義理人情伝「アン ころ もち」  作者: 苺鈴


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第30話 事後

「―――ここは…?どこだっけ……?」 


 眩しい日の光と、チュンチュンと元気な鳥の鳴き声で俺は目を覚ました……。


 昨夜は、なんだか……悪い夢を見ていたらしい……。


 悪夢のせいで、寝相が悪かったせいか…俺は、ベッドの上に全裸になったいた。

 


 いくら夢とはいえ……夢の中で俺は―――幼馴染の望月を抱いてしまった!!


 随分、生々しい夢だった……。


 俺は、望月の未開の秘部にローションを垂らして、指で丹念にほぐし、空いている指と唇で全身を愛撫しながら……


 望月の小さい唇から漏れる、変声期途上の少し掠れた甘い声が、相手が同性であることを―――大切な幼馴染であることを思い起こさせて…


 俺は、行為の最中、何度も望月の唇を塞ぐようにキスをした…



 夢の中の望月は、無抵抗だった…


 ただ、とろんとした潤んだ瞳で、ずっと俺を見つめていた…


 望月の身体は、俺よりもずっと小さくて幼くて……



 まるで、女の子を抱いてるみたいで……





 んあぁああああああ―――――!!


 やめろ!やめろ!もう、あの悪夢を思い出すのはやめよう!! 


 

 だいたい俺、どんだけ欲求不満なんだよ…!?


 いくら、夢とはいえ…!野郎と寝る夢見るなんて…!!


 ほんっとに、どうかしてるぜ…


 あれは、全部、夢だったんだよ!!


 現に、今このベッドには、俺ひとりしかいない。


 望月は、窓際の俺のベッドから離れた、出入り口側に近いベッドに寝ているんだからな…!


 俺は、邪心を振り払うようにベッドから勢いよく起き上がって、望月が寝ているベッドを見た。


「あれ!?望月がいない…!?」


 望月が寝ているはずのベッドは、空になっている。


「ん!?これは…!?」

 

 俺が勢いよく起きあがった時に、ベッドのサイドテーブルの上から――量が半分以上減ったローションのボトルが転がり落ちていた!


 お、おい…!?


 これは…夢の中で俺が使っていたやつじゃ……?


 ローションのボトルだけでなく、ベッドの下には、避妊具(コンドーム)の入っていた銀色の正方形の袋が……!?

 

 ちょ、ちょっと、待ってくれ…!!


 昨晩のあれは、全部悪い夢だったはずだろ!?



 俺は、恐る恐るベッドのそばにあるゴミ箱を見た…!


 ゴミ箱の中には、あきらかに――俺の体液入りの使用済みのコンドームが……!?



 まさか……!?



「―――あっ!おはよう、サクマ。早く着換えなよ?」


 バスルームから、すっかり身支度を整えた制服姿の望月が現れた!?


「もっ、望月ィ…!?」


「さっき、フロントの人から電話があって、もう朝食の用意ができてるって。」


 望月は、昨夜のことが嘘みたいに、俺を見ながら普通の口調で言った…。


「おっ、おう…っ。」


 やっぱり…昨夜のアレは夢だったのか?


 俺にあんなことされた後で、気まずくなく普通に接っしてくれるわけないもんなぁ…?


 うん!そうだ!!


 あの量が減ったローションも使用済みコンドームも…多分、俺が夢現に自己処理(オ〇ニー)したものだったのかも!!


「あのさぁ…サクマ。昨夜のことなんだけど…いくら、欲求不満だからって、相手が僕だから良かったけど…。他の人には絶対にやるなよ?同性相手だって、レ〇プは犯罪だからね?」


 望月は、制服に着替えていた俺を見ながら、いつもと変わらぬ口調でとんでもないこと事実を告げた!!


「ファーッ!?まっ、ままままま、まさか…!?あれ、夢じゃなかったのかァ―――ッ!?」


「はぁっ!?お前、まさか…!?夢の中だと思って、僕にあんな破廉恥なことしたのかよ…?」


「望月ィ―ッ!!すまん!!本当に…!大変誠に申し訳ありませんでしたァーッ!!!」


 俺は、望月の前で土下座しながら必死に謝った。


 俺、無意識で望月にあんなこと♡やこんなこと♡してたなんて…!?


 ド畜生の変態ホモ強姦魔じゃないか!!!


「もう、いいよ。ちゃんとゴムも使ってくれたし…。まぁ、僕、男だから妊娠する心配はないけど、性病とかは怖いからさぁ…。とにかく、悪いと思ってるなら、早く着替えてよ?僕、お腹空いちゃったよー。」

 

 腹減ったって…?


 こいつ、同性の幼馴染にあんなことされたのに…!?


 メンタル強過ぎだろォーッ!! 



 







 


 


 



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