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上州義理人情伝「アン ころ もち」  作者: 苺鈴


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第18話 モデル

 美術室に入ると、木製のテーブルと椅子が並んでいるだけで、アンリの言っていたソファーらしきものは見当たらない…。


「アンリ、ソファーなんてどこにあるの?」


「あぁ…そっちの、奥の…美術準備室の方にあるんだ…。」


 アンリが指差したのは、美術室の教卓の隣に「美術準備室」と書かれたプレートが下がっているドアだった。このドアの向こうが美術準備室らしい。


 でも、この準備室って、先生が授業の準備をしたりする部屋じゃないの?


「アンリ、ここ勝手に入っていいの…?」


「大丈夫だよ…。ここは、先生と美術部員のプライベートルームみたいなものだから……。部員なら、いつでも自由に使って良いんだよ…。」


「僕は、美術部じゃないんだけど…?」


「部員のボクの付き添いだからOKだよ…。早く入ろう…。」


 具合の悪いアンリの身体を支えながらドアを開けて、美術準備室の中に入った。


 中に入ると、大きな長い作業台の上に描きかけのキャンバスやスケッチブック、絵の具や筆などの画材道具が散乱している…。 


 壁側には、巨大な石膏像や、モニュメントみたいなものが乱雑に置かれていて、部屋のいちばん隅にアンティーク調のソファー(写真館にあるようなやつ)があった。


 僕は、ソファーまでアンリの身体を支えて連れて行った。


 アンリは、ソファーの上に崩れるように横になった。


「アンズ…ありがとう…。」


 アンリの顏は、蒼白くてすごく辛そうだ…。


「アンリ、石関先生呼んでこようか?」


「ううん、大丈夫だよ……。少し休めば……落ち着くから……。ごめん、暖房入れてもらってもいい…?寒くて……。」


 僕は、言われた通り暖房のスイッチを入れた。


 今日は使われていなかったみたいで、部屋の中は冷え切っていた。


 僕は、自分が着ていた学ランの上着を脱いで、アンリの身体に掛けてあげた。


「アンズ…いいよ…。寒いでしょ…?」


 アンリは、僕の上着を返そうとする。


「大丈夫だよ!僕、全然寒くないから。あっ!そうだ、何かあったかい飲み物でも買って来ようか?外に、自販機があるから、アンリ何が飲みたい?」


「ううん…。いらない……。アンズが飲み物欲しいなら…本棚に電気ケトルと、お茶セットがあるよ?」


「あっ、ほんとだ!」


 アンリが言った通り、美術系の資料集が収まっている本棚の上に電気ケトルと、その隣に置かれたお菓子の空き缶の中にドリップコーヒーやティーバックと紙コップが大量に入っている。


「美術部員ならいつでも飲み放題だよー。」


「だから、僕は美術部員じゃないんだけど…。」


「アンリも美術部入ればいいのに?楽しいよ?画材も使いたい放題だし、部員もみんな優しいよ?特に女の子は、みんなボクに優しくしてくれるもん。」


 それは、アンリがイケメンだからだよ…。


 あと、病弱だからかな…。


「いいよ…。さっき言ったじゃん。僕、美術苦手なんだよー。絵もアンリと違って下手だし…。」


「じゃあ、ボクが教えてあげるよー♡?」


「だから、いいよ…。それより、具合はもう良いの?」


「うん!部屋があったかくなったら治ってきたよ。アンズ、ありがとう。もう、全然平気!」


 アンリは、ソファーから起き上ると、僕に上着を返した。


 さっきまで顔面蒼白で、辛そうだったけど、今は顔に血の気が戻って来ている。


 良かったぁ…♡


「それじゃあ、お互い授業に戻ろうか?」


「アンズぅ~!!違うでしょ~?ボク、アンズを描くって言ったでしょ♡!」


 アンリは、ソファーから立ち上がると、棚からスケッチブックと鉛筆を取り出した。


「えぇ―っ!?本当に僕を描くの…?」


「うん!ボク、アンズを描きたい♡!」


「僕なんか描くより…あの石膏像とかの方がかっこよくない?」


 僕は、床に置かれた勇ましい男性の上半身の石膏像を指差した。


「マルスは、もう散々描いたから飽きちゃったよー。ボクは、アンズを描きたいの♡!!ほら、早く脱いで♪」


 アンリは、スケッチブックと鉛筆を置くと、僕の制服のシャツの襟もとに手を掛けた!?


「ふぁっ!?ぬ、脱げって、どういうこと!?」


「どうって?ヌードデッサンだから、脱がないと描けないじゃん?」


「嫌だよ!!僕、ヌードなんか絶対いやだから…!!」


「アンズなんで恥かしがってんの~?ボク達、男同士なんだから、裸見られたって別に平気でしょ~?」


「そういう問題じゃないから…!!」


 僕は、アンリよりもずっと背も低いし……そのぉ……いろんなとこが、まだ発展途上だから………

  

 同じ男同士だからこそ恥ずかしいんだよ~~~!!


「もうっ!仕方ないなぁー。自分で脱ぐのが嫌なら、僕が脱がしてあげる♪」


「ふぁ―――っ!?ちょ、ちょっと、アンリ…!?やだっ!やだっ!やめてぇ~~~!!」


 アンリは、僕をソファーの上に押し倒すと、細い綺麗な指で僕のワイシャツのボタンを上からテンポよく外していき、あっという間に剥ぎ取られて…!!


「んあぁーっ!?アンリのエッチぃ~~!!」


 今度は、ズボンと下着を一気に下まで降ろされてしまった!!


「あれー?アンズのお股つるつるだね?チ〇コもボクよりちっちゃくて、可愛いね~♡!」


 ひぃ~~っ!?


 アンリのチ〇コは僕より大きのか…!?


 なんか、すごいショック…!!!


「うぅう……っ!!」


 僕は、いろんなことが辛すぎて泣いてしまった…。


「アンズ!?大丈夫ー?」


「大丈夫なわけないだろう…!?こっ、こんな恥ずかしいとこ見られて…っ。僕、もう…っ!」


 僕は、恥ずかしさで頭の中が完全にパニックになってる…!!


「別に恥ずかしくないよ?大丈夫だよ。アンズだって、きっといつか、僕みたいにチン毛生えてくるし、チ〇コだって立派に大きくなるよ!」


 アンリは、僕の憐れな股間にタオルを掛けながら優しく言った…。


 僕、なんでこんな辱めを受けなきゃならないんだよ~~!!



「じゃあ――そのまま両手を上にあげて、椅子の上に寝そべったまま身体を横にして…そうそう!足は、力を抜いて楽な感じでいいよ?」


 アンリは、裸体になった僕の身体に触れながら、ポーズを細かく調整する…。


「アンリ…。今、僕にやらせているポーズって、まさか…」


「うん!ボクが一番好きな映画のあのシーンだよ♡!ジ〇ックがロ〇ズのヌードを描くシーン♡!あれ、一度やってみたかったんだ♪」


 だからって、なんで僕なの…!?


「アンズ、あのシーンのロー〇みたい……♡」


 アンリは、まさにジャ〇ク役のデ〇カプリオのような美しい青い瞳で僕を見つめながらうっとりと呟いた。


 ロ〇ズにチ〇コは、ついてないぞ…?


「アンリ…っ。恥ずかしいから、早く描いてよぉ…っ。」


 アンリは僕を見てばっかりで、全然手が動いていなかった。

 

「あぁっ…!ごめん!だって…アンズの身体が本当に…綺麗だから……♡」













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