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第39話 すんごいエルフ、エピローグ その1

 昨日の剣士……凄かった。


 ギルドで街の外で狼の群れを単独討伐してる人がいたと報告したら、あぁーと納得していたのでいつものことなのかな。


 わたしも毎日ウサギをたくさん持ってきたら、そんなふうになれるかな? すんごいエルフがいるってざわつかせたい。


 まあ、それはそのうちで。


 今はとりあえず武器屋へ急いでいる。先輩は既に帰宅している。買うものがあるわけじゃない。新しい弓の支払いも済んでいる。でも家でご飯よりも、大事なこと。


 笑顔で扉を元気よく開けて中に入る。


 職人たちは片付けの最中らしく、疲れたとか酒が飲みてえだとかいう声が奥からきこえている。


 カウンターにいる男に声をかける。不自然な元気良さにならないように気をつけて──でもそうするとどうしたらいいのかわからなくって、結局いつも通りだった。


「ダリル! 聞いて聞いて、今日はウサギを8匹仕留められたんだよ! 初成果なんだよ! ほめてっ!」


 うそ、いつもより酷い。


「ちょうどいいところにきた。明日は西の平原の先の崩れた砦にいくぞ。6時にここにこい」


 こちらの言葉は全無視で要件だけ告げられた。


 それにしても強引すぎない?




 翌日に武器屋に来たわたしは、ダリルの乗るなんだか普通より大きい馬の後ろに乗せられて街をでる。ダリルの腰に手を回してドキドキしてるのが聞こえていたらと思うとちょっと恥ずかしい。




 その砦に到着してドキドキは別のものに変わる。


 30頭は超える大型の四つ足の獣。熊ってやつだ。


 それとは別になんか大きなのがいてる。そいつは二足で立っている。熊が威嚇で立ち上がるあれとは違って、そういう生き物なんだと、分かる。圧倒的強者、血のような色の瞳の魔獣。


「今回はこれらしくてな。魔獣はともかく数がいかん。というわけで、ここから出来るだけ数を減らしてくれ。なあにウサギよりでかいからまず外れん。矢は俺が提供する」


 そう言って特注らしい矢の入った矢筒を渡してくる。


 話の展開についていけずあわあわしていると、一頭の熊が駆け出してきた。


「来たぞ。昨日の練習の威力7のスピード6でやれるはずだ。どこに当てても致命傷になる、気負わずにやれ」

「あわわわわわっ!」


 反復練習した流れで矢を放つ。狙い違わず、矢は胸元に吸い込まれて大きな孔をあけた。


「掛け声なんかは指導してないが、それにしても独特すぎないか?」


 これが掛け声な訳ないでしょう!


 熊の波がこちらに迫ってくる。砦の残骸に飛び乗って視界を確保して順番に仕留める。


 迫る熊より転がっている数の方が多くなってきた頃、熊アタマの魔獣が動き出す。四つ足より早い!


「はあっ!」


 放った矢はちゃんと命中したけどもその場に落ちる。


「ヤツはいい。周りを仕留めてくれ」


 そうは言われても! 四つ足の数を減らす。あと6頭ほど。


 5! 4! 3! 2! 1! 最後っ!


「やったよダリル! 褒めてっ!」


 目が回りそうな思いで熊をやっつけたわたしは、その場にへたり込んで本音が出てしまった。


「ああ、良くやった。あとは任せて見ておけ」


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