83勇者の仲間セルジオ視点3
「いたか?」
「見つかりませんわ」
「まいったな」
森に入ってから既に2日も経っているが、勇者たちを見つけるどころか先に行ってしまった三人も見つけることが出来ない。見晴らしの悪い森という訳でもないのにさすが迷いの森と名付けられているだけある。
「我々もはぐれないようにしませんとね」
「それはいいのですけれど、カナリア先ほどから顔色が悪そうなのだけれど大丈夫なの?」
「あ、はい大丈夫です!」
カナリアは森に入ってからそわそわとしているというか、多少具合が悪いのか? 確かに聖女のお嬢ちゃんには言い過ぎたのだろうが、それは俺たちだって同じだ。
カナリアだけを責められない。聖女がカナリアを怒るというのなら俺たちも一緒に怒られればいい。
「それならいいのですけれど、無理する前に教えてくださると嬉しいですわ」
「気をつけます」
「モンスパルはこちらの地図は持っていますの?」
「外からのはありますが、それもあまり正確ではありませんよ」
「ないよりはマシだろ。貸してくれ」
アマンダが地図を見ると言うので俺も一緒に確認するが、確かに正確ではないというか。ここだけ急に地図が落書きにでもなったかのような酷い物だ。何故こんな風に作ったのか。
「これ作ったのってどこだ? さすがに酷すぎじゃないか?」
「一応この国が正式に作ったのでこれ以上正確な物はありませんよ」
「嘘だろ……」
だから俺たちに依頼が来たのか?
いや、それにしたって。
「ここは空からも入れませんから仕方ありません」
「空からもですか?」
「ええ、上空を飛んでたつもりでもいつの間にか森に取り込まれているそうなんです」
「近くの上空から地図は作れなかったのか?」
「無理ですね。しばらくすると地形すら変わっているそうなので」
「地形も?」
頷くモンスパルの姿になんじゃそらと言いたくなる。そんな何も分からないところの調査なんて後回しにしてもよかったんじゃないのか?
地形が変わるのならばあいつらに会うのも難しくなるだろうし、どうするんだこれ。
「それなら、周辺の方たちも理解していますよね。そこまで急ぎではなかったんじゃないんですか?」
「それが理由はあります」
カナリアが俺たちを代表するかのようにモンスパルに尋ねた。
「以前からもこの国ではここの調査のことは言われていたのですが、最近森が拡大してるとのことで危険視されました。それに飲み込まれた村もいくつかあるそうです」
「それはかなり危険ですわね」
「拡大する理由とかあるのか?」
「そこまでは……」
いいよどむモンスパルに調べられないのだからそりゃそうか。これでもかなり調べてくれたのだろう。
「無理なのでしたら仕方ありませんわ。勇者たちを見つけて森を破壊してしまいましょう」
「物騒だな。もうちょい穏便にしねえと周辺にも被害が出るぞ」
「大丈夫ですわ。ここには魔法使いが二人いますし、都合のいいことに聖女は豊穣の異能を持っていますもの。すぐに同程度の規模の森は出来ますわ」
そりゃそうかもしれないが、やり方が問題なんだよ。誰か本当にこいつらどうにかしてくれ。




