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しばらくぷんすかと自分の不幸に腹を立てていたが、その内お腹が空いてきたから仕方なく食糧を取り出して食べた。
こんな時によく食べられるものだと言われそうだけど、こんな時だからしっかりと食べて不測の事態に備えておいた方がいい。
あたしがどれくらい気絶していたのか知らないけど、かなりお腹ペコペコだったんですものこればっかりは仕方がない。
お水はここのをいただいた。飲めるの? って思ったけど意外と澄んだ水で美味しかった。
「さてと」
探しますか。
とりあえずあたしがどこから出たのは分からないけど、外に出られる場所を探さないと。
とりあえず勇者たちの近くじゃないところに出るといいなと思いながら地盤うろうろしていると骨が見つかった。
骨。人の骨。骸骨。
もしかしてあたし以外にもここに連れ込まれたか迷い込んだかして亡くなった?
もしかしてあたしもこうなるの?
「嫌すぎる……」
叫びたくなるのをぐっと我慢してそそくさと離れたけど、至るところに骸骨があって叫ばないようにするのもそろそろ限界になってきた。
「何なのよここ……」
今まで迷いの森から人が帰って来なかったのってここのせいなんじゃないの。じゃあ、その内トールたちもここに連れて来られる?
それなら一人じゃなくなるわね。
嬉しくはないけど一人じゃなくなるのならそれもいいのかも。
どこに行っても骸骨だらけでうんざりする。骸骨よりもまだ水場の方がマシだと水場に戻る。
どこもかしこも骸骨だらけなんて聞いてない。
あたしをここに連れ込んだ魔獣にも会わないし一体何なのよ。
うろうろしても骸骨にしか出くわさないから歩き回りたくはないし、この水場はどっかに繋がっててそこから出られるとかないかな?
息が続かないか。
漫画みたいに簡単に出られたらいいのに。
水場に居たってすることはない。しばらく忙しかったし久しぶりにのんびりするのもアリなんじゃない?
食糧もしばらくはあるし、なくなったら野菜でも育てればいい。手持ちの食糧のお肉を節約して食べればいい。その内誰かが助けに来てくれるだろうと淡い期待をしておけばいい。
さすがに何ヵ月もここに居ないといけないなんてことないわよね。




