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「……言っとくけどあたしは納得した訳じゃないからね!」

「何でもいいのですけれど、さっさとやってくださいまし」


 きーっ! アマンダムカつく。


 とりあえずここの浄化だけしたらあたしはまたさっさと逃げる! 


 さっきから勇者にガン見されてるけど気にしない。


 安全なタクランさんのお屋敷から外に出る。


 爆発音に悲鳴に戦う音。ずっと安全な場所にいたからか余計に恐怖を煽ってくる。


 えぇい! あたしの後ろにいるのは世界でも屈指の戦闘狂たちだ! 多分大丈夫!


 文句を言われたくないし、この街全体に浄化の力をぶちまける。


 豊穣の異能を使う時よりもごっそり体力を持ってかれて思わずその場にしゃがみ込んだ。


「つ、疲れた……」


 何これ洞窟の時もこの間の時よりもめちゃくちゃ疲れるんだけど。やっぱり量の問題? それともかなり範囲が広かったから? よく分かんないけど、このまま寝ちゃいたいぐらい疲れたわよ。


「で、どうなったの?」

「か、確認してきます!」


 神官の人がバタバタ走って行った。


 アマンダとカナリアさんって魔法使いなんだから二人に確認してもらった方が早いんじゃないの? と思っているとスッと手が差し出された。


「リュリュ様お手を」


 勇者だ。そういえばこいつのこと殴ってやろうと思ってたんだ。すっかり忘れてたわ。


 あたしはにこりと顔に笑みを貼り付けて勇者の手を取るふりをしてそのまま胸ぐらを掴む。


「え?」

「あたしの日常を返せ!!」

「いっ」


 いったぁ~。


 勇者ってのは頭も固いものなのね。


 頭突きじゃなくてパンチにすればよかったかも。でも、あたしが出来る攻撃で一番威力ありそうなのがこれだったから仕方ないわよね。疲れてるから異能も使いたくなかったし。


 額を押さえてる勇者にざまあみろと内心で毒づきそそくさと横を通り過ぎる。


 痛みのお陰ですっかり眠気が吹き飛んだわ。


「リュリュ……」

「はっやるな!」

「うふふ若いですね」

「ノヴァ笑い過ぎだ」


 トールには不評だったみたいだけど他の三人には好評だったみたいで諫めているはずのシルシェさんの肩が震えているのは見逃さなかったわよ。

   

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