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嫌です。無理です。さようなら ~聖女と呼ばれたけど関わりたくないのです。~  作者: こま
なんかどんどん巻き込まれてってる気がするんですが
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 もうすぐ陸地が見えてくるそうなんだけど、ノヴァが荷物を片付けてないとか言い出したのでこうやって手伝っているのに余計なことばっかり言って働かないあんたが悪いんでしょと睨めばようやっと散らかした服をトールさんと一緒になって片付け始めた。


「リュリュ荷物は?」

「とっくに片付けたわよ」

「片付けたってぬいぐるみ持ってるだけじゃん」

「別にいいでしょ」


 この中に全部入ってるのよと言いたいけど、これお高いやつだものそんなこと言える訳がない。前の鞄どうしたっけ? 捨てたんだっけ? 中に入ってれば取り出してこのテディベアを入れてそれっぽくしておくんだけどな。それか陸に着いたらどこかで新しい鞄を買おうかしら?


「ノヴァは片付けてもらってるんだから感謝しないといけないよ」

「へいへい。それよりシルシェとクミンは?」

「外の様子見てくるって逃げてったよ」

「マジかよ。俺も逃げたかった……」

「あんたの荷物なのに逃げれると思わないでよね」


 あれからトールさんと一緒になって友達設定とかお互いにいる時間を増やしたりしてるんだけど、中々目が合わなくなったり、たまに目が合ったとしてもトールさんがすぐに真っ赤になっちゃってこのままじゃあたしが友達役なんて無理があるんじゃないの? とクミンさんとシルシェさんに相談してる。


 二人共かなり難しい顔をしてたけど、トールさんが大丈夫と言い張ってるので何にも言えないみたい。


 意識されるのは嬉しいけど、こんな調子でこれから大丈夫かと心配になってくる。一回ちゃんと言っておくべき?


 でも告白された訳でもないのにお断りしたら自意識過剰じゃない。しかも、光華国に着く前に気まずくなっちゃうのもねぇ。


 そんな感じでモヤモヤする気持ちをもてあましてる。どうするのが正解なのかしら。


「ただいま、戻ったわよ」

「あと一時間ぐらいで着くが、それ片付くのか?」

「おかえりなさい。そう思うのなら二人も手伝ってちょうだい」


 クミンさんとシルシェさんが戻って来たので手伝いを頼んだが、クミンさんはお茶を淹れてくると分かりやすく逃げて行ってしまった。


 残ったシルシェさんを見れば明らかに嫌そうな顔をしていらっしゃる。うん、でもね、あなたのお仲間が片付けなかったのが悪いの。


 そうやってしばらくじっと見つめていればシルシェさんは諦めたのか近くにあった鞄に適当に荷物をポイポイと入れ始めた。




◇◇◇◇◇◇




「もう終わった~? もう着いたみたいだけど」

「終わりましたよ」


 ようやく全部片付いたと思ったところにクミンさんがやって来てそんなことを聞いて来たので返事が刺々しくなってしまった。お茶なんか持ってないし。


「あはっ、じゃあ、そろそろ行こっか」


 じと目で睨んだらわざとらしく目を反らされた。これの分の報酬が欲しいです。贅沢は言いません。鞄を一個だけ買ってください。ええ、それだけで充分なのでよろしくお願いします。


 文句を言いつつもちゃっかりとお願いしてデッキに出れば船を降りる沢山の人。ちょっと遅かったかなと思ったのにまだ結構な人がいてもう少し時間が掛かりそうだ。


 小一時間程並び続けようやく降りれた時には疲れてしまった。


 あたし乗る時はかなり遅くに来たからこんなに待たされるとは思ってなかったわと言うとみんなにきょとんとされたのであたしがギリギリに船に乗れたのを知らなかったらしく自ら恥を晒してしまったわ。


「俺らあんま船の中出歩かなかったから知らなかったわ」

「うるさいわよ。それより、これからどうすんのよ」

「今日は馬車の用意するから明日から移動」

「この町に泊まるの?」

「ああ、ノヴァ行け」

「シルシェ命令すんな」


 からかってくるノヴァを殴ろうとするもあっさりとかわされてむしゃくしゃしてたところで今日の予定が決まった。


「今日はあたしと一緒に寝ましょうね」

「そうですね」


 どうやったらそんなにボインになるのか聞きたい。こうやって話してるだけでも周りにいる人たちが立ち止まってクミンさんの胸見てるんだもの。二人だけになったら話してくれるかもしれないと考えるとワクワクする。


「おーい! 宿取って来たぞー!」

「早いわね」

「へへっ俺は有能だからな」

「全然そんな風には見えないのに」

「なんだと! リュリュだけ野宿でもするか?」

「いやよ」


 そういえば通貨は同じなのかしら? 生まれた大陸じゃ違ったけど、わりと使えたし、薬草を売ってその国のお金も手に入れてたから不便を感じなかったんだけど、どうしようかしら。


 光華国まではトールさんたちと一緒だからお金の心配はしなくてもいいけど、問題は光華国に着いてトールさんのご両親に会ってからよね。いくら報酬が出るからと言っても住むところとか必要な物を買ってたらあっという間になくなっちゃうだろうから生計はどうしようか。


 異能を使うなら人があんまり来ないところを探してそこに住む。でも、そうなると薬草なり果物なり運ぶから運搬用の荷馬車が必要ね。町中に住むんだったらどっか住み込みで料理のお店がいいな。光華国のお料理今からすっごく楽しみだから……あ、そうだクミンさんに光華国のお料理についても教えてもらおう。オススメのお店とかも。


 後は服よね。やっぱり民族衣装みたいなの着てるんだよね。楽しみ。


ブクマ、評価、いいねありがとうございます(。・x・)ゞ♪

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