14魔族視点
「おい、急げ魔王様の復活の日は近いぞ」
「「「「へい!」」」」
長かった。前回魔王様が封印されたのが450年前。
それ以降人間たちから謂われなき迫害を受け続け、今や魔族の俺たちを見かけただけで襲ってくる始末。俺たちだって殺されたくないから抵抗するが、いかんせん奴らは数が多いから俺たちだけでは圧倒的に不利だったがこれからは違う。
魔王様が復活すればあんな危険な奴らから俺たちを守っていただける。
450年前だって魔王様が俺たちだけの国を作って人間は立ち入れないようにしようとしてただけなのに人間たちが邪魔をしてきて魔王様はいつ目覚めるかも分からない眠りに落ち、俺たちは散り散りになって逃げ惑うしかなかった。
だけど、魔王様が目覚めればもう人間たちに追われることもなくなり俺たちだけの楽園が出来ると思うと今から胸が高鳴ってしまう。
その為にはこの遺跡にある魔王様の力の欠片を探し出して魔王様が眠りについた棺に欠片と棺を開ける為の鍵を納めなければならない。
仲間たちが魔王様の力の欠片を3つ納め、あと7つ。その内在処が分かっているのが今俺たちが探しに来たこの遺跡だ。鍵は人間たちがバラバラに、他の大陸にも隠したらしくそれも探しに行かなくてはいけない。しかも、6つもだ。やってられるか!
人間たちに探しておくようにと仲間が伝えに行ったと思うが、人間たちは探しているだろうか? いや、多分あいつらのことだから自分たちに都合のいいように捏造した情報を持ち出してきてまた俺たちを迫害するつもりかもしれん。
そうなった時の為に戻ったら対策を立てねば。
「おい、変な音聞こえないか?」
「は?」
そんなことを考えていたら仲間の一人が音がどうのこうのと言い出したが音なんて聞こえたか? 「ここには俺たち以外誰もいないはずだが」そう言って来た奴の顔を見たが、そいつは耳を立てて周りの様子を探っている。
「風じゃないのか?」
「いや、違う。何か分かんないけど絶対音がする」
「だいぶ古い遺跡だから崩れてきてるんじゃねえか?」
「やめろよ」
「気のせいだったら嫌だったから言わなかったんだけど、さっきから人間のニオイもしねえか?」
魔王様の力の欠片を探す前に俺たちが死んだら意味がないだろ。縁起でもないとそいつを睨むが、人間のニオイと聞いてその場にいる仲間の一人また一人とそいつに賛同する者が現れ俺たちの間に緊張が走る。
「人間だと!?」
「何で黙ってんだよ! ふざけてんじゃねえぞ!!」
「だって、勘違いだったら嫌だったし! 俺人間嫌いだもん!!」
「だもんじゃねえよ! お前がだもんとか言っても可愛くねえんだよ!!」
「ひ、ひどい……」
「おい、そんなことより魔王様の力の欠片は見つかったのか?! 見つけたらさっさと逃げるぞ!!」
「まだだ」
「そんな……隊長どうするんですか!!」
こんなところで死ぬ訳にはいかない。だが、人間共は狡猾で何をしてくるか分からん。今にも逃げ出しそうな奴もいるが、俺たちの未来の為に今逃げ出す訳にはいかないんだ。
「全員戦闘準備!! 奴らは何をしでかすか分からん! 十分注意しろ!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
狡猾な人間共め! 魔王様が復活するまで好き勝手させてなるものか!!
「草? いや、何だ!?」
足元が緑色の光がと思えば、そこかしこから勢いよく草が木が生えた。
それがさらに勢いを増し成長して俺たちに襲い掛かってきた! 咄嗟に腕に魔力を纏いそれを切り裂くがそんなことでこの植物の成長の妨げにはならなかったみたいであっという間に仲間たちがやられてく。
「た、隊長! 助け」
「うぎゃ!」
「た、助けて!」
「くそっ! 何だこれは!?」
植物がこんなに勢いよく成長するのはおかしい。自分の身を守るだけでも精一杯で気づけば仲間たちの殆どが腹に木が伸びて突き刺さって死んでいた。
こんな不自然なこと人間が何かしたに絶対決まってる。くそっこんなところで死んでたまるか!
「うぐぁ……ま、まおう、さま……」
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