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恐竜?が出来たよ!

モンスターハンターの世界になったよ!

テラは非常に真面目であった。

生命に溢れた世界の陸地に動物が出てきたのだ。肺呼吸をするものや昆虫である。

何度か絶滅と進化を繰り返し…。


オリジンが魂の循環で落ち着いた頃にアースを覗いた。そろそろ恐竜とか出来てるのかしら?ふふふ、昔は福井に掘りに行ったなぁ…。

130億年も前の宝物の思い出を思い出す。恐竜映画で叫んだりもしたわね。恐竜を直に見てみたい。好奇心が久しぶりに湧いてきた。少しくらい覗いたって構わないよね。

そうしてコソコソと準備をしていたところ、天使たちがざわめいていた。概念として存在していた子供達は神として召し上げられた。

それぞれ、アースや宇宙の状態にのっとって精霊を作り出し管理する手法に変えたのだ。

そして、天界と呼ばれるようになった神殿は手狭になり、天界という高次元の国となっていた。

それゆえ各々の神々の助手として天使と呼ばれる存在ができた。ただ、逃げ癖のある神の監視役としての天使が増えすぎた気もする。

その天使達が騒いでいたのである。

「どうしたの?」

「あっ!オリジンさまぁぁーーー!」

泣きついてきた子、大天使と呼ばれる執事長みたいな子であるが。

「主神様がおられないんですぅぅーーー!」

「…いつから?」

「10年前くらいです。」

あー…時間の感覚が狂ってたわ。そして、天界と整備と他の次元の管理でてんてこ舞いだった自分を呪いたい。

「追いかけてくるわ。その間の代理はマクスウェルにお願いいたします。」

騒ぎを聞き付けたマクスウェルにバトンタッチ。

「あの、くれぐれも地上で…核融合などは…」

「さすがにそれは天界でやるわ。では行ってきます。」

アースに降りるのは久しぶりだ。空を飛んで見たものの森が深くて、簡単には探せない。

というか、植生がめちゃくちゃである。うん、これはここも補正しなきゃいけないわね。テラの事だし、そこは上手くやってくれるだろうと思って、空で物思いにふけていた。

すると、火に包まれた。

オリジンという女神ゆえにそんなものは効かない。が、空で火に包まれるとは何事!?と思って臨戦態勢になる。

煙幕を吹き飛ばすと、そこにはドラゴン。昔絵本で見たものがいた。

「…ドラゴン?」

ギャウギャウとうるさいそのトカゲは羽根を羽ばたかせ、周りを飛び始めた。

権能を用いて見てみるとおそらく恐竜として進化するはずがマナを用いて空にいる獲物を取ろうとして羽を生やし、あろう事か航空力学顔負けの浮力を発生させて、その巨体を浮かせている。

そして、臓物の1部に毒袋になりそう所には火を操るマナを貯めている。そこから火の玉をぶっ飛ばしたのだろう。

「…はぁ、あなた。逃がしてあげるから。」

ギャウギャウ?

「あなたにその力を与えたもののところに連れていきなさい。」

神の威圧を受けて、ドラゴンは泣きそうになるが頬擦りして、敵意がないことを示し神のいる場所に向かう。

「なるほど、知性もあるわけね。」

ドラゴンについて行くオリジンはあらゆる場所に草食恐竜を喰らうドラゴンがいるところを見た。海にはリヴァイアサンのような巨大な龍がいたし。

恐竜になるべきもの達はすべからくドラゴンにとんでも進化していた。


目の前の案内役のドラゴンがある岩山で止まり、下を見る。

神様が岩山に住んでいた頑強そうな恐竜達にマナを与え、岩竜と変えていた。

「くぉらああああああああー!!!」

空から自由落下に加えて、加速度をつけ神様に思いっきり飛び蹴りを食らわせる。

「あああ、マイハニー!」

「何進化に手を加えてるんですか!」

「いや、だってこの方がロマンあるじゃん?」

「ロマンも何も無いですから!彼らの思うように過ごさせてやってください!既に食物連鎖がおかしくなってますよ!草食生物が食われて、植物が荒れ放題。下手すると虫が溢れて…」

「ああ、そこんところは大丈夫。増えすぎた虫共は妖精に変えたからー」

無言でボディーブローを食らわせた。

「おおお、相変わらず良い一撃!」

「なにをここをあなたのおもちゃ箱してるんですか。」

「いやぁ、せっかくだから可能性を広げてあげようと、ちゃんと本人たちの同意は貰ってるよ?」

「どのように?知性ある虫とか聞いたことがありませんが。」

「強くなりたいっていう気を受け取って。」

今度はアッパーを。

「舌噛んじゃう!」

「1度冥界で頭冷やしなさい。」

「あうあう、だってーー。せっかく素敵な姿になれてるのにぃー。殺しちゃうの…?」

「…既に変わってしまったものはしょうがありません。ただ!今後このような進化に横槍を入れるような事はしないでください。はぁ、生態系を見ておくものが必要ですね…」

「わぁーーーい!ありがとう!ドラゴンたちも喜んでるよ!」

「地味に知性を感じますが、なんでですかね。」

「そりゃあ、マナを扱うんだからそれなりの知性は必要じゃん?」

「人為的に知性を与えるんじゃない!!!」

最後にレバーをうちあげ、失神した神をドラゴンに運ばせて天界へ戻った。


神をみた天使達は泣いて喜び、そのまま玉座へ連れて行った。

オロオロとしているドラゴンを見ていると、なにやら話したげだ。先程知性を与えたと話していたなと思い返す。話もしてみたかったのでドラゴンに火にも負けぬ声帯を与えた。

「先程は申し訳ありませんでした!」

「ああ、謝りたかったのね。いいのよ。あんな所で浮いていたら、良いかもだもの。」

「初めて空を飛ぶ力を与えてもらい、さらに火まで吹けるようになったので、喜び勇んで火を空飛ぶ翼竜どもに飛ばしていたのですが…落ちたところを他の恐竜立ちに食べられてしまう始末…」

「…なんと」

「彼らも腹が減ることは分かっていますし、彼らから奪うわけにもいかず、何とかあらゆる飛行体に火を噴いていたんです。それが女神様とは思わず…」

「ああ、いいわ。貴方の生態似合わない無理な進化をさせたアイツのせいだから。にしても、ドラゴンは皆同じような知性を持っているの?」

「それが、なかなか会話もできず…番もできず…」

知性あるものが、無いもの相手につがいを作れというのは難しいだろう。それが確認もできずに…

哀れに思えてきた。

「不問にしてあげるわ。あなたの同類のところへ連れて行ってもらえるかしら?同じようにしてあげないと不平等だもの。」

「左様でございますか!ああ!ありがとうございます!貴方様のお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」

「オリジン、創成の補助役をした女神よ。一応アレの番に当たるようね。」

「なるほど、先程のは愛ゆえのじゃれ合いだったのですね。よく兄弟が番を連れてきた時にあのようなじゃれあいをしておりました。」

ちがう、とは言いにくい。そして、この世界初の愛という概念をドラゴン(元恐竜)が作ってしまった。

「まあ、行きましょう。」

「はい、我らの女神様!」


全てのドラゴンの住処を案内してもらい、その知性を確認していった。

声帯を与えてもギャウギャウしかいわぬものはほうっておいて、スラスラと感謝を述べていくドラゴンたちもいた。

「…疲れた…」

「そのご慈愛、ありがたく。知性ある同士たちは番を無事見つけられます。」

このドラゴンはやたらと感謝をしてくる。

「いいのよ、私のつがいがやらかした事への罪滅しよ。でも知性は諸刃の刃よ。こうして会話が出来る反面、愛情故に番を失った時には喪失感もあるでしょう。」

「その事までは考えておりませんでした。」

「知識はおいおいついてくるものだったはずなの。それが、アイツが無理やり引き上げてあなた達は混乱しているというわけ。」

「女神様、お願いがあります。」

「なぁに?」

「私に知識を、つけては下さいませんでしょうか?」

「へ?」

「私も興味が湧いてまいりました。初めて知性に見合ったこの声を頂いたのです。これも運命かと。」

やだ、思ったよりも賢い。

モヤモヤとするものの、頼み込んでくるその巨体が可愛くなってきた。

「うふふ、いいわ。気概があるのはいい事よ。私の加護を与えましょう。そして、そうねこの天上に住むものたちから多くのものを学びなさいな。」

「ありがとうございます!」

そうしてほんの少しだけ力を分けてやると、この体は白く美しいドラゴンへと変わって行った。

あれ?これは…

「あーーーー!ずるーーーい!!神竜作ってるー」

そういうのは神野郎である。

「黙らっしゃい!あなたが余計なことをしていてこの子達困っていたのよ!」

「いいなーいいなー。僕も欲しいーー」

玩具をねだるようなその素振り。神竜も困った様子である。

「全くこの子に謝りなさい!番も作れず、餌にもありつけず死にかけていたのよ!」

「あう、そうなの」

「ええ、せっかくマナの使い方を教えていただいたのですが、活かせず申し訳ありませんでした」

「いいのよ!神竜、神々に挨拶しにいくわよー。」

「は…はい…」

ドスドスとあとから着いてくる彼は後にエンシェントドラゴンと呼ばれる神竜となる。

それがまさか、恐竜を玩具にしていただけの神のイタズラとは女神以外に知る由はない。

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