プロローグ
プロローグ
5年前、魔王軍が食糧不足の解決策として農地拡大を目指して人間の住む大陸カナリアへ攻撃を始めた。
魔国とカナリア互いにそれぞれの国に攻撃しないことは暗黙の了解となっていたが、食糧不足に悩んでいた魔王は「別に、攻撃しないと約束しているわけでもないし人間滅ぼせば、農地拡大できるし攻撃してもよくね」と攻撃を決めた。
人間たちは、急いで魔王軍に対抗するために勇者を募集した。
俺は、勇者になって魔王倒してみんなにチヤホヤされたかったのでそのまま応募、その後綺麗な黒髪ロングを持つ弓使いのナナミ、お調子者の格闘家クリス、20代で髪を失い髪のために神に仕え始めた神官ダニーと3人の仲間ができる。
4人で力を合わせ、戦いを続けるうちに気づいたら魔王のいる扉の前まで来てしまった。
「魔王を倒せば、神が私に髪を与えてくれるかもしれない。これで最後だ!気合入れろ!」と喝を入れるダニー。
3人は「倒しても、髪は戻らない」というのは心にしまい、気持ちを切り替え準備を整える。
ダニーは、髪のこともあってか飛び出していき扉を開け「我が名はダニー、神につかえし・・・」と自己紹介を始めるが次の瞬間には、魔王の炎の魔法によって跡形もなくなっている。
「ちょとおおお、回復役のお前最初に突っ込んで死んじゃだめでしょおおお」と突っ込んでも後の祭り、 のこり3人で戦うしかない。
だが、「ダニーの敵いいいい」と突っ込んでいくクリス、もちろん炎の魔法によって消される。
俺は、魔王の攻撃を連続で見たことであることに気づいた。
「ナナミ、魔王は炎の魔法を使うとき右手を少し引く俺の合図で避けるんだ」
無言でうなずくナナミ。
また魔王が少し右手を引いた。
「よけろおおお」とさけぶが、ナナミつまずき倒れ、そのままこちらに満面の笑みを向けて、何かを言っているが聞こえず、そのまま炎に飲まれる。
俺はナナミが好きだった。魔王を倒したら、プロポーズするつもりだった。だが、もういない。
いつも冷静で何かしら思いつくのに、頭が動かない。
気づいたら、魔王にむかって走り出していた。
「魔王おおおおおおおおおお」
ベッドから落ち、目が覚め、「なんだ、またこの夢か」と思いつつ起きる。
「夢に出てくるあの娘は俺の未来のお嫁さんでしょー」とこの夢を見るたびに思い、そして二度寝する。