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【詩集】Shangri-La

こころを月に浮かべれば

作者: 野鶴善明


 こころをそっと

 月に浮かべて

 こころの音を聞いてみる


 じっと耳をすませて

 深くふかく息を吸って

 細くほそく息を吐いて


 だれかがいつも

 僕を呼んでいるはずなのに

 忙しさにまぎれて

 つい置き去りにしてしまうから


  僕は

  僕の望むことを

  しているだろうか

  憎むことばかり

  やってはいないだろうか


  間違ったことを

  正しいことだと

  思いこんでは

  いやしないだろうか


  うぬぼれた人の知恵は

  得てして

  恐ろしいことを

  人間にさせてしまうものだから


 月に浮かべたこころに

 じわじわじわり

 光が沁みいる


 ちくりちくりと

 刺す痛みは

 けがれたこころが

 洗われるから


 月に浮かべたこころは

 いきがってみせるのをやめ

 素直になって

 息をやすめる


 夜の瀬音が

 透きとおるように

 こころの音が僕を満たす


 なつかしい声がする

 僕に呼びかける声が

 さやかな光の向こうから



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