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5.雑談


※■■月■■日、■■団地に実地調査に赴いた調査員塚森レイジに声をかけて来た団地の管理人石野康太氏との雑談。

※直感的に今回の調査にとって石野氏の話が重要と判断した塚森レイジによって録音された。

※尚、石野氏には録音許可は得ていないが朱雀機関・倫理委員は機関・姉妹期間内に限り共有を承認。


いやぁー、悪かったなぁ。いきなり声、荒げちまって。

いや、最近多いんだよ。心霊スポットがどーのこーのワケのわからんことを抜かして団地の敷地に不法侵入する輩がさ。

……あんた、学校の先生だって? 

あー、家庭訪問か。

先生って仕事もなかなか大変なんだねぇ。


……ここだけの話、この団地気ってヘンだろ?

昼間でも薄暗いし、いくら掃除してもすぐゴミだらけになるしな。

それにあの砂場。ガキどもの間で変な遊びが流行っているみたいだけど、あんなものを後片付けさせられる人間の身にもなって欲しいよ。


親に抗議しないのかって?

……しないね。俺は得体の知れない事には深入りしたくない。


初めて会った人にする話じゃないかも知れんが――やっぱり、祟りってのはあるのかも知れんね。


心当たり?

もちろん、あるとも。あんたのすぐ隣に立ってる祠がそうだよ先生。

そこにはつい最近まででっかい岩が同じ場所にあったんだ。

高さは十メートル、周囲は四メートルぐらいあったかな?

かなりデカかったね。ここの団地を建てる時、動線の妨げになるとかで撤去されちまったんだ。

俺は生まれも育ちもこの辺だけれど、あの大岩は江戸時代ぐらいからあったらしくてよ。

何でも、悪い魔物を退治するために修験者だか天狗だかが空から降らせたんだと。


ま、そんなのはただの昔話だとしても……俺、思うんだよなぁ。

昔からずっと変わらずにそこにあり続けるものって言うのは、それだけで何だかありがたい気がするんだよなぁ。

そりゃ歩くのに邪魔だなと思ったことはあっても、いざ、なくなっちまうと、ああ、あの大岩は俺達を見守るために立っていてくれたのかも知れねーなって。

それがカケラだけ――今や手のひらサイズの小石になって、ここで鎮座しているってわけだ。


……今さらこんなことを言ってもしょーがないけれど、自分達の手で良いとされて来たものを消しちまったら、代わりに良くないものやわるいものが現れたって、誰にも文句は言えない気がするんだ。


先生はどう思う?


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