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来やがれ!ダンジョン学園!!  作者: 志摩鯵
第5話『祈れ!苦しめ!朽ちて滅びろ!忘れられた月の秘密!!』
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襲撃




瑠偉は、CC(クラスチェンジ)するメンバーを連れ、ガレオン船を離陸させた。

今、船は、回頭してシャディザールを目指す。


「一気にあれだけ別行動して平気か!?」


結城がジョーに言った。

確かに半分以上の戦力が一気に離れた。


「ハイエナもゴブリンも一頻り、ブチ殺しただろ?

 それにあいつらもいる。」


ジョーが顎で目の前を差した。

《ビーストテイマー》の田尻が調教テイムしたゴブリンが並んでいる。

ざっと50匹ぐらいいる。


野生のゴブリンと違って立派な武器や防具を着けている。

仮に同数のゴブリンと戦っても彼らだけで撃退できるだろう。


「あいつがシコシコと数を揃えてくれた。」


「だ、大丈夫?

 主人がいない間に噛みつかないかな。」


結城は、心配そうだ。

何せ、相手は、モンスターだ。


「お前こそ、誰か襲うんじゃないぞ。」


ジョーがそう言って結城の頬を指で突いた。

結城は、顔を赤くする。


「はあ!?

 俺がそんなことする!?」


「いらっしゃった。」


北村先生が静かにいった。


魔法で遠距離を偵察していたのだ。

何か敵らしい姿をとらえた。


「先生。

 それは、厄介な敵という奴ですか?」


ジョーがカウボーイハットのツバを人差し指で持ち上げる。

北村先生も疲れた顔を向けて答えた。


「不自然な数のライオンを見つけたわ。

 きっと《ビーストテイマー》ね。」


《ビーストテイマー》は、単独ソロ活動していることが多い。

人間と違って調教テイムした生物は、裏切らない。

自分とモンスターだけでクランを形成できるのだ。


そこでは、自分が王様で何もかも自分の思い通り。

調教スキルは、愛情や信頼を必要としない。

単なる呪術の類だ。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

《!》Topics

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

─────────────────────────────────────

ジョー・マクフェアノール

クラス:『ガンマスター』 Lv22


結城ゆうき壮馬そうま

クラス:『ウォーリア』 Lv20


倉橋くらはし葉月はづき

クラス:『ウォーリア』 Lv19


北村きたむらアリス

クラス:『ダークマージ』 Lv21


浦島うらしま月愛ルナ

クラス:『カタフラクト』 Lv17


晴海はるみ綺羅羅キララ

クラス:『ブラックナイト』 Lv20


(19)

クラス:『スラールマネージャー』 Lv24


門脇かどわき美波みなみ

クラス:『ディガー』 Lv8→14


赤城あかぎレネ

クラス:『アルケミスト』 Lv10

─────────────────────────────────────

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



「ゴブリンの大軍ならともかく…。

 ここで他の冒険者の襲撃か!」


ジョーは、悪態をついてライフルに手を伸ばす。


幸い、ここに残った6人は、長く戦った仲間たち。

瑠偉たち新入りと違って一緒に戦い易い。


しかしやはり6人では、心許なかった。

敵の戦力は、未知数だが軽視できるものではない。


「門脇、赤城!

 非戦闘(クラス)でも戦って貰うぞ!?」


ジョーが声をかけると二人とも力強く答える。

ここまで来た冒険者なら多少のピンチに弱音など吐かない。


「うん!」


門脇は、ツルハシを構えた。

それで戦えるのか分からないが頭を貫かれる敵は、ちょっと可哀想だ。


「回復ポーションなら…。

 まだまだあるよ!」


赤城も魔法の袋から瓶を取り出す。

これで回復の心配は無さそうだ。


「………ところで。

 あんたは、何者なんだ?」


「ええっ?」


これまであまり目立っていない奴がいた。


《スラールマネージャー》というのも聞いたことがない。

しかしLv24というのは、破格の数字だ。


戦闘は、目立たないが見た目は、かなり派手だ。


100cm超級のバストは、ダイヤモンド着きの乳鎧ブラで覆われている。

悪魔の角みたいな髪飾りも黄金で宝石をちりばめてある。

そして金メッキの髑髏が装備のあちこちに着けられていた。


「Thrall manager。

 奴隷監督という意味か?」


ジョーが恐ろしい物を見るように訊いた。

女は、残忍な微笑みと共に答える。


「私は、上杉うえすぎ涙歩るいほ

 PKヘヴンの奴隷監督。」


「………《ビーストテイマー》の人間版ということか?」


ジョーは、唾を飲み込んだ。

そんな職業クラスがあるのか?


「ふっふっふっふ。

 心配しなくても仲間には、技術を使わない。

 ………まあ、私の()()を出すか。」


そう言って涙歩は、重装歩兵を20人ほど召喚した。

全員、アグィーッパス人だ。

金髪碧眼で牙が生えている。


「行けッ!!」


涙歩が鞭を振るうと重装歩兵たちが前進する。


慌てて月愛もその列に加わる。

不気味だが重装歩兵同士、連携した方が良いだろう。


「こ、こいつら、私を攻撃しないよね!?」


月愛が振り返って涙歩に訊いた。


「平気よ。」


涙歩も返事をしながらライオンたちの迎撃に出る。

といってもやはりそれほど本人は、強くなさそうだ。




敵の狙いは、この拠点ではなさそうだ。

まだ製鉄も始まっていない。


単に冒険者を見つけて攻撃する。

許し難いPK野郎だ。


「行けッ!

 あの連中を食い殺してしまえー!!」


襲撃者は、ライオンたちをけしかける。

しかしまさか相手が名うての精鋭クランとは、知らなかった。


まずゴブリンは、大半がライオンの餌食になる。

しかし野生のゴブリンより装備が充実している分、強力だった。

それに割と調教が行き届いている。


「ブリザードゲート!!」


北村先生の魔法も冴えている。

この人は、広範囲に攻撃する集団戦を得意としている。


クランの仲間が近接戦を得意とするためだろう。

仲間が1対1で戦う中、広域に支援する戦型(戦闘スタイル)を選んだ。


「くう!?

 な、なんだこいつらぁ…。」


襲撃者が驚くのも無理はない。


ジョー、綺羅羅、葉月は、PKヘヴンとの戦争で集団戦の経験を積んだ。

人間の連携に比べればライオンなど物の数ではない。

まして調教という呪いで従えられた獣は、主人が愚鈍なら彼らも愚鈍となる。


「え?

 俺だけ良い所なし?」


早速、負傷して赤城の世話になっている結城。

赤城が回復ポーションで傷を癒していく。


「結城君も、ほら!

 戦いに戻って!!」


赤城に背中を押され、結城も戦場に戻って行く。


戦いは、思ったより呆気なかった。

襲撃者の背後にゆっくりと涙歩が近づく。


「ば、あああ!?」


涙歩の振り下ろした鞭が襲撃者を容赦なく打つ。


「自分が調教される立場に回ったのは、どんな気分?」


涙歩は、襲撃者を縛り上げた。

これから彼の心の抵抗力を削ぎ落しにかかる。

ついでに彼のライオンたちも自分の道具とさせて貰おう。




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