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第3話 変化の始まり

物語の舞台がそろそろ整います、ここからの展開をハッピーに書きたいです。

第3話 変化の始まり


 トモちゃんとの関係は充実している、お互いの愛も感じられる

休日も二人で出かける事も当たり前になりつつあった。

僕としては結婚しても良いのではと思っていたが、彼女は結婚には

消極的であった。

 僕としては落ち着いた所で一緒に生活したいとは思っている

今はまだ時期尚早なのだろうな。


 二人の関係が半年ほど過ぎたある日、一人夕飯の買い物を

ショッピングモールに行き帰りに気まぐれでスポーツくじを買って

帰った、以前から出張や旅行などに行った時には買う癖がある。


 今回は何時もと違い、何が何でも買いたい衝動が湧いてきたのだ

そして驚くべき事に・・・1等当選したのだ。

12億・・・頭の中が真っ白、放心状態で体が震えている。

独り身であり家には誰も居ない、この事がいち早く冷静にる事が

できたのかもしれない。

 さてどうしよう・・・当選そのものは悪い事ではない、使い道は

良く考えるとして今は当選金を受け取らねば、ネットで調べて受け取り

方法の確認が先だな。


 当選金は使用目的に合わせ複数の口座に送金した、使い道はまだ

決めてはいない。

金額の事を考えると未だに興奮していると感じるが時間が経ち不安も

大きくなっている、預けている金融機関に行けば投資や何か色々と

進められそうだし、そこから大金を持っている情報が漏れないかなど

良く考えれば怖いと思う。

 目立たない様に生活すれば誤魔化せるのだろうか?

どちらにしても落ち着くまで目安として一月くらいは今後の事と

合わせて考えるか・・・


 一月も過ぎると興奮も収まり使い道についても一つ思いついた

相続していた農地を宅地造成する為の資金にする事だ。

今の住宅はローンが残っていたので支払いながら住んでいたが

大金が入り返済可能になったので古い思い出が残る家より

心機一転、住み替える選択肢も出てきた。

トモちゃんとの関係も進展してきた事を考えると、もしかしたら

一緒に暮らす事も考えられる。

であれば過去の清算にもなるし、住み替えも良いのではないか?

うん、そうしよう!


 不動産会社に相談したところ一般的な住宅なら8区画にできる

ほど広いらしく販売して自分の住む住宅の建設資金にしてはどうかと

アドバイスされた。

しかし今ある資金でも住宅の建設費は大丈夫だと思う、それよりも

自分も住む事を考えると、ご近所さんには安心できる人が理想だと

思う。

初めは半分の4区画を造成(内一区画は自分用)し必要に応じて

残りの半分は造成する事にした。

半年後に造成を終え三ヶ月後には自宅も完成した、引っ越しを済ませ

今まで住んでいた住まいを売却した。


 引っ越し祝は葉山さんと池山さんの三人で行った、新居は広めに

設計したので二人が泊まるには十分な広さと部屋数がある。

このまま一緒に生活してくれても構わないのだけれど・・・

ま、今の関係は良好な事を考えれば焦る必要もないだろう。


 丁度良い感じに酔いが回り話も弾みリビングで眠る二人を見ながら

今後の事を考えていた。

葉山トモちゃんは一人になり実家に帰る事はなくアパートで

暮らしている、勤め先では臨時雇いらしく収入は多くない。

何も言わないのが寧ろ心配になっている、こんな考えは上から目線

な感じがして嫌なのだが心配している気持ちは本当だ。

結婚・・・そんな言葉が頭を過ぎる、関係が進んでいるわけだし

不自然ではないと思っているけど彼女に聞いた事は無い。

それに彼女が望んでいるのか自分には判断がつかない、それらしい

事も言わないし・・・

でも、このままでは彼女に対して不誠実な感じがしている、しかし

その考え方は思い上がりなのだろうか?悩む・・・

彼女の気持ちも知りたいけど、それ以外でも気になっているのは

生活の安定だよな、寝顔を見ていると守ってあげたい気持ちが

大きくなるよ。

 池ちゃんも一人になったけど、これからどうするのだろうか?

社長ってのは関係ないと思うが、会っていても気持ちがわかりづらい

んだよな。


 あ、面白い事を思いついた・・・今回造成工事は自分の宅地以外は

3区画空いている、販売につてはまだ行っていない。

自分のご近所さんになる事を考えると思うところがある、できれば

変な人はお断りだし見極めが難しい、初め良くても後に本性が出た

のではたまらない。

どうせ販売しなくてもお金には困っていないのだから慌てて売る

必要はないのだ。

ならば二人に住んでもらうのはどうだろうか?

これからも付き合っていくと思うし気心知た二人となら

楽しいと思う、親しい関係でも同じ家で暮らすと長い間に相手の嫌な

一面も見えてくるだろうし、その為にはプライベートな空間と時間は

あった方が良い(結婚者経験談)のだ、多分・・・。

そのために住宅購入ってのは少し無理があるか・・・

特にトモちゃんは金額的に話しても断られそうだし、でも今の関係を

考えると何とかしたいと思う。

金額的な問題なら僕が負担しても構わない、それほど彼女の事を

大切に思っているし、ずっと傍にいて欲しい。


 池ちゃんは、この事を話したら来てくれるかな?

金額的には問題無いと思うけど、どうだろう・・・

関係は良いと思うのだけれども、何か今ひとつ踏み込んだ関係には

なれてないんだよな、知り合ってからの長さはトモちゃんより長いし

バドのスクール以外での付き合いもあるんだけどな〜

ある程度まで踏み込むと上手くはぐらかされる感じ・・・

トモちゃんと関係が始まる前は、ちょっと悔しいと感じたのは少し

贅沢な考えだよな。


 それにしても二人とも幸せな顔で寝てるよ、このまま時が止まれば

なんて何かで聞いたセリフが浮かんで来る、日を改めてこの提案を

それぞれに話したいと思う、順番はトモちゃんから話そう。


◇◇◇数日後◇◇◇


 今夜、トモちゃんが泊まりに来る。

この前に考えた提案、空いてる区画に家を建て住まないか聞いてみる。

金額的に無理でも住む意思があるのであれば僕が負担しても構わない

事を伝える、なぜと聞かれたら正直に『傍にいて欲しい』かな

それでは同じ家と考えるだろうが、お互いのプライベートな空間と

距離感を考えると近くに住むって方がお互いに受け入れやすいと

思う、どんなに仲が良くても四六時中一緒では相手の嫌な所を知った

場合はどちらかが我慢する様になる(僕の経験談)

であれば金銭に問題が無ければ近くに住むって事がベストでは・・・

僕の独り善がりの考えだと失礼なので直接確認する事にした。

 食事を終え、お茶を飲みながら寛いでいる時に話を切り出した。


『トモちゃん、話したい事があるんだ』


『何ですか改まって、ちょっと怖いですね』


『トモちゃんに傍にいて欲しいんだ、ダメかな?』


『それって、結婚してこの家に住んで欲しいって事?、いきなりね・・・

 少し考えさせて下さい』


 そう言うとトモちゃんは席を立ちキッチンに向かった、話した内容は

ちょっと違うけれど僕の中では一緒住むのが第1案、家を建てるのは

第2案なんだよな、彼女としては再婚しこの家に住むって事には多少の

不安があると思ってるから返答次第で第2案を話す予定。


 30分程でトモちゃんは戻ってきて僕の申し出に答えてくれた。

今はまだ結婚するには迷いがあり同棲にも踏み切れないらしい。

なので第2案を話す事にした。


『トモちゃんの気持ちは分かるよ、そこで提案なんだけど隣の空いている

 区画に家を建てて住むってのはどうかな?

 僕としては隣に知らない人が住むよりも親しい友人と言うか恋人に

 住んでもらう事が嬉しいよ。

 そして僕からの願いでもあるので家は此方で建てるので家賃として

 僕に支払うってのはどうだろう?』


『え、家賃って・・・それに家を建てるって・・・それで本当にいいの?

 私は一人になってからはアパート住まいだから、どちらにしても家賃を

 払うので・・・嬉しいお話なのですが、建てるお金は大丈夫なので

 しょうか?』


『それは気にしないで下さい、色々とありまして十分な資金はあります

 から(宝クジとは言えない・・・何となく)。

 それにトモちゃんが傍に住んでくれる事が何よりも嬉しいから』


 何とか受け入れてほしいな、お金の使い方としては最高の使い方では

ないだろうか?

これが僕にとっての幸せに繋がると思えるんだ、トモちゃん決断して

ください・・・

しばらく考えていたけど、笑顔で受け入れてくれた・・・良し!

 

 トモちゃんが同意してくれて三ヶ月後に僕の家の隣にトモちゃんの

家が完成した。

外壁は白で平屋作り間取りは3LDKで一人で住むには十分な広さで

ある、それにお互いがいる時はトモちゃんは僕の家に来るのだから

将来に子供なんかできたら子供部屋にもできると思う、そんな事を

考えていたら何かワクワクしてきたよ。

 数日後引っ越し業者と共にトモちゃんが越して来た、荷物の配置

などを手伝い夕方には何とか生活空間らしくなった。


『このくらい片付けば今日は良いんじゃないかな?』


『そうですね、手伝ってくれて有難うございます、後は少しづつ

 していきますので』


『そうだ、池山さんも呼んで引っ越し祝をしようよ、今日のことは

 話してたから、いいよね』


『そうですね、話していたのなら呼ばないわけには・・・ね』


 もう!時雄さんてば・・・今日は二人でって思っていたのに・・・

私の気持ちも少し分かって欲しいところね。

でもまあお隣さんになったので、これからも二人になる機会も多く

なるんだし今回はいいかな。


『じゃ連絡するよ』


『食器を準備しますね』


 池山さんは連絡をしてか一時間ほどでやって来た、ここまでは数十分で

来れる距離なのだが、来客の対応で直ぐには来れなかったみたいだ。

 三人が揃うと何となく楽しい気分になるのは何故だろうか?

カッコつけて言えば生まれる前から三人の魂は繋がっているかの様な・・・

ま、これはちょっとね・・・


 そして夜中まで三人で食事とお酒を楽しんだ、彼女たちは眠そうに

していたのでベットが2つある部屋に案内した。

ベットが2つある理由については将来的に必要になると考えていたし

一つも2つも手間は同じなので購入し搬入してもらったからだ。

なので僕の寝る場所は居間のソファーとなった、仕方ないな。

 深夜に一人・・・でも心は満たされている感じがする、もう少し

飲みたい気分だ、明日は休日でもあるし今夜は飲み潰れますか・・・


 翌朝は流石に二日酔いになった、毎回思うのだが吐き気を催す度に

酒は控えようと決意する・・・学習能力の低さを思い知る。

眠気と吐き気で朦朧としていると二人がキッチンで何かを作っている

のが見えた。


『何だろうか・・・』


『あ、起きられますか? 随分とお飲みになったみたいですが』


『いや、無理かも・・・胃薬を飲んで、もう少し寝るよ』


 昼過ぎに何とか吐き気は治まった、リビングには僕の食事が準備

されていて、二人は食事を済ませ寛いでいた。

僕も食事を済ませると二人の会話に参加した、話している内容は

トモちゃんの引っ越しについてだった。


『さっき聞いたんだけどさトモちゃんの家は時雄が出したんだって?

 そしてトモちゃんからは家賃を貰っているとか・・・

 貸家って事?』


『どう説明したらいいのか・・・正確にはそうだけど、僕の考えは

 ちょっと違うかな、彼女には近くに居て欲しかったのが理由で

 お金は貰うつもりは無かったのさ。

 でも何かしら要求しないのは彼女も納得しないんじゃないかと

 思ってさ・・・それだけ』


『何それ・・・側にってのは分かるけど、何故に別の家?』


『彼女から同居するのは断られたんだよ、気持ちの整理がまだ

 らしくてさ、焦るつもりは無いしね。変か?』


『二人がいいなら何も言わないけど、関係は進んでいるのでしょ?』


『まあね、愛し合うまでは進んでいる』


『あきれたわ!、いつの間に・・・教えてよ、もう』


 二人の関係がそんな所まで進んでいるなんて・・・今回誘いが

何となくだけど、そんな気がしてたのよね。

でもアイツは気づいていないのかしら、私だって貴方の事が好きだって

事を・・・まいったな~トモの事も好きだし・・・二人の事を応援

なんてしたら私の心が・・・

知り合ったのは私の方が先なんだけどな・・・でもこの気持ちは

知られたくない。


『それとトモとも話たんだけど池山さんもこっちに住まない?

 区画はまだ余っているしトモも望んでいるんだよ、どうかな?』


 トモちゃんを誘うと決めた時に池山さんにも話そうと決めて

いた、僕も含め三人は独身になりそして仲間である事を考えると

池山さんを誘わないのはダメなんじゃと思ったのだ。

それに僕は彼女に対して少なからず好意を持っていたしね。

付き合いがトモちゃんより長い池山さんには僕たち三人がこの場所で

一緒に暮らす提案をしたいと思った。


『あのさ~突然すぎない?彼女だけじゃなく私も・・・

 理由が聞きたいけど、話してくれる?』


 だよね・・・分かってた、彼女が僕に恋愛感情を持っているかは

今まで確認した事は無かったけど、ある程度は親しみを感じていると

思っていたので条件次第では来てくれるのではないかと・・・


『理由になるかは分からないけど、身軽になった者同士で近くに

 住んだら楽しいんじゃないかと・・・』


『それじゃ貴方達のイチャラブを見せつけられるだけじゃないの?

 それはちょっと嫌かな・・・』


 普通に考えればそうだよな・・・これは配慮が足りないよな

だけど正直に二人を愛してるから、なんて言ったら正気を疑われ

かねないし、先に関係を持ったトモちゃんにも失礼だよな。

僕の今の気持ちは三人で共に暮らしたいと思っている。

それこそ日本が一夫多妻であれば二人に結婚を申し込んだよ

ここを造成した理由には三人が気兼ねなく住める環境を整えたかった。

この想いは二人が離婚した時から何となく考えていた、二人を想う

気持ちに嘘は無い。

どうやって気持ちを伝えるかが難しい・・・そのまま気持ちを話して

みるか!


『正直に話すから怒らないで聞いてほしい、この事は二人が離婚した

 時から考えていたんだ。

 トモちゃんには僕から話す・・・だから池山さんも真剣に考えて

 くれないか?

 二人の事は同じくらい愛しているんだ、信じてくれないか』


『私だって貴方の事は嫌いじゃないわよ、ここに住むのは良いけど

 トモちゃんの気持ちを聞いてからだからね、分かった!』


『ありがとう、トモちゃんに話すから少し待ってて』


 よし!!

ほんと更新ペースが遅いです、のんびり行くのでヨロシクです

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