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交戦
最初は、お互いに相手の様子を確かめていたが、数分の沈黙の後に剣がかさりなあった。
「どうした、凄腕の護衛騎士さんが防戦一方とは。」
「くっ……。」
敵の容赦ない攻撃に、私を守りながら戦うロジエールは苦戦していた。
「アルセーラ、お嬢様を!」とロジエールが叫んだが、アルセーラも別の敵にかかりきりになっている。
「まさに絶体絶命ってやつか?」とニヤニヤしながら剣を振るう男をロジエールは睨み付けた。
「どうかな……どんな時でも起死回生のチャンスはある。」といいながら、ロジエールは男の剣を受け流した。体制が崩れた男は前方へと倒れこみ、ロジエールにみぞおち一発キックをお見舞いされた。
「うっ……。」男は明らかに苦しそうなうめき声をあげながら、馬車があった場所から後方へと吹っ飛ばされた。
ロジエールは的方向に視線を向けつつこういった。
「いいですかお嬢様、あれを使うのです。」
「えっ。」
「やつらの狙いはあなたです。あなただけでも逃げることができれば…。」
「でも、タルカは?アルセーラは?」
「何のためにタルカが犠牲となったかわかりますか。はやくペンダントを使うのです。」
(私だけ逃げていいの?私だけが助かればいいの?皆がこんな状況なのに…。)




