訓練とイメージ
「以外に難しいわね。」
私は早速盾の魔法の練習を始めた。
魔力をうまく流すのもそうだが、イメージができていないとすぐ形が崩れてしまう。
(簡単にはいかないと思っていたけど………これは難しい。)
私の水のイメージが水道だからか、魔力がうまく水に変換されず盾の形をうまく形成できず所々盾が崩れてしまっている。
「魔法は魔力も大切な要素ですが、イメージすることが一番大切な要素だと言われています。」
「わかってわいるけど……。」
(魔力を流すイメージと水の盾のイメージをすることがこんなに難しいなんて……。タルカが簡単そうにやっていたから、油断していたかも。)
実際魔力操作を習ったばかりの私には、二つのイメージをすることがとても難しい。魔力に集中すると水のイメージが崩れるし、水のイメージを作ろうとすると魔力の操作がうまくできない。
(それに……なんだかすごく体が疲れる。)
「うっ。」と私は地面に倒れこんだ。
「お嬢様。大丈夫ですか?」
「ええ、なんだかすごく体が疲れるの……。」
「当然です。魔力操作は何ヵ月もかけて習得するものですし、なれないうちは集中するから神経も使います。」とタルカは私の手を握った。
「ですが……………私の手が届かないところでお嬢様がいなくなってしまうのは嫌なんです。」
(そんなことを……。)
今回の襲撃で一番心配していたのはタルカかもしれない。彼は私のことを心配し、寝ることができなかったと周りの使用人達が言っていた。彼は、自身のやるべきことと、私を助けにいきたいという思いのなかで葛藤していたのではないかと思う。たがらこそ、魔力の訓練を早めにおこなうことが重要だと判断して私に盾の魔法を教えたのだろう。
「お嬢様………今日の訓練は……もう。」
「タルカ………私は大丈夫。もう少し練習してもいいかしら?」と私は膝をつきながら立ち上がった。
「ですが……。」
「今回のように襲撃があっても対処できるように………しなくては。」
実際にタルカの盾の魔法を見て思ったけど、この魔法が使えれば、今後の人生できっと役にたつと確信した。そのために、私はこの魔法をこの体に宿る膨大な魔力を使いこなさなければならない。
「だからこそ、練習が必要なのです。」
(タルカの思いに答えるためにも………。)
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