アマーリアとキール
やっと100話です。いや、長かった~。でも、考えるのは楽しくて、ブクマが増えたり、減ったりするごとに一喜一憂をしていました。私はなかなか更新しないですが、それでも読んでくださることが嬉しくて…。長くなりそうなのでここでやめたいと思います。それではお楽しみください。
「目標を語るのはいいが、まずすべての科目を優で卒業できるかだな。」と後ろから声が聞こえた。
「父上、どうしてここに……公務の最中では?」
「アマーリアさまがいらしていると聞いてな……これはこれはご令嬢方ごきげんよう。」
「ご機嫌麗しゅうございます。キール様。」とアマーリアがうやうやしくお辞儀をしたので、私も彼女の真似をしながらお辞儀をした。
「それより……優とは?」
「そうですね。イレーヌ様はまだ入学前ですから……優とは学園でもトップの生徒しかもらえないもので、なかなかとりにくいのです。」とアマーリアが教えてくれた。
(なるほ成績のA+とかそんな感じかな?でも)
「…優をとるのはかなり難しいのでは?」
「ええ、一般の民もかよう学園では多くの生徒が優をとらずに学生を終えます。とれたとしても数科目程度かと……。」
(うっ…それってすごいことだよね。)
「父上、私は常に勉強を欠かさずおこなっていますし、魔法などは騎士団などでも鍛えてもらってますから…。」とタルカはキールの人見をますぐ見ながらそういった。
「そうか、まぁ頑張れ。」と一言いいながらキールは戸口に向かった。
「おじさま、もう行ってしまうのですか?」
「ええ、公務もありますし、それに挨拶はできましたから。」とキールはちらっとアマーリアをみた。
(なるほど…アマーリアのことを見ておきたかったとか?)
「それはそうと……イレーヌ様、先ほどリディア様がお探しでしたよ。」
「えっ!お母様が?」
「ええ、…レッスンがどうとかいってましたが…。」
(しまったタルカの見舞いで少しでてくるってシャレアンテに伝言を頼んだままだった。)
タルカの部屋の時計を見ると、すでに2時間ほど時が経過していた。
「まずい……、アマーリア様、タルカ、わたくしは屋敷に戻りたいと思います。お見送りできず申し訳ありません。」
「いえ、しばらくこの部屋に残ろうと考えているので……。」とアマーリアは笑顔で微笑んだ。
私は、アマーリアに笑顔を向けながらお辞儀をすると、素早く部屋を出て自身の屋敷に向かった。