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人物紹介・あるいはその後の話

情報の補完になります。

上原美香(うえはら・みか)

主人公。高校一年生。

母を亡くしてからは、父からは家事の一切を押し付けられ、弟からは感情を処理できず無視される日々を送り、内心は鬱屈した感情を積み重ねていた。

本来は、明るく社交的な性格。

父方の親戚の会合で紹介された安藤和也と交際する羽目になり、それが不幸の始まりとなる。

かなりひどい目に遭わされたらしく、心が壊れるギリギリのところで大場優に救われる。

事件の最中、父親が死亡しており、保護者不在の解決に、母方の祖母に保護者になってもらい、同居している。

祖母に引き取られてから、祖母の旧姓である東城を名乗る。

大場優とは、清い交際を始めたばかり。



上原透(うえはら・とおる)

美香の弟。中学生。母を亡くした後感情をもて余し、反抗期に入った。

姉に感謝しつつ、無視する自身の行為を嫌悪して、にっちもさっちもいかなくなっている。

安藤和也とはゲームを通じて仲良くなったように見えたが、本能的に安藤和也の本質を見抜き、すぐに距離を置くように。

姉が安藤和也と付き合っているのを、どうしたらよいか分からないまま、姉が傷付いていく様を見て、自身の心も傷付いていく。

事件後、姉と真剣に向き合い、和解した。



上原泰蔵(うえはら・たいぞう)

美香と透の父。

口下手で不器用で極端な方向に考え、思い詰めるタイプ。

妻を亡くしたことで家族との向き合い方が分からなくなり、関係がこじれる。

同年代の子を持つ安藤夫妻から相談を受け、美香を生け贄に差し出す形になり、多いに後悔した。

父親失格、生きる価値無しと断じた時、生命保険の存在を思い出し、せめて今後の生活費だけはと自殺を選択した、とても極端な性格。



東城菊乃(とうじょう・きくの)

美香と透の母方の祖母。

娘が結婚して家を出てしばらくしてから、急な病で夫を亡くしている。

上原家側とは交流がない。

普段は穏和でおしとやかな性格。しかし、家族のためなら般若だろうと夜叉だろうと自らの手で調伏することも厭わない激しさを内に秘めている。

娘のことは愛していたが、嫌味な姑にはなりたくないと遠慮していたらいつの間にか娘を亡くし、孫たちにも会えないまま失意の日々を過ごしていた。

これからは、保護者として孫たちのそばで色々なものから守る決意を固めた。

弓と薙刀の達人でもあり、犯人側が生きていたら、命尽きるまで止まらない鬼女となり大暴れしていたことだろう。



大場優(おおば・ゆう)

美香の通う高校の近くの会社に勤める会社員。

性格はおおらかで優しい。

普通・平凡を自認し、自身に出来ること以上はやろうとしないタイプ。あるいは、効率を考え、仕事を他人に任せるのが上手いタイプ。

他人に過度に干渉することは苦手としていて、結果、美香が理不尽な暴力にさらされていることに気付けず、責任を感じている。

キレさせると、自身が使えるあらゆる手段(兄弟親戚や知人に、警察とか弁護士とか、しかも偉い方が色々いる)を総動員し、敵を迅速確実に潰す。

キレると一番ヤバイ指揮官タイプ。

JKが嫁と言われて、満更じゃない。



安藤和也(あんどう・かずや)

美香とは違う高校に通う、18歳。

両親に溺愛されて育ち、体格に恵まれるものの、精神的に幼稚で、感情や欲望に正直。

一時期いじめに遭い、暴力で解決した過去を持つ。そのため、何か不都合があるとすぐ暴力を振るうようになる。

家庭内では、両親を暴力で支配し、美香と出会う前からとっくに道を踏み外していた。

美香に対する行為が逸脱していると判断した両親の干渉が邪魔になり、両親を殺害。

美香は、その事実を知らなかった。

美香が保護されたあと、夢から覚めたように冷静になり、自身の逃げ場がないことを悟り、自殺を選択した。

世が世なら、鬼憑き、悪魔憑きなどと呼ばれるような状態だった。



安藤夫妻

すくすくと育つ我が子に惜しみ無い愛情を注ぎ、注ぎ過ぎて根腐れを起こしていることに気付かず、反抗期と思い込んで上原泰蔵に相談したことがきっかけで、美香を、自分達もどっぷりと浸かる底無しの毒沼に引きずり込むことに成功してしまう。

暴力が少しでも弱まればと、自覚なく年頃の娘を悪夢のような日々に引きずり込んだ、ある意味事件の元凶。

本来は、夫婦共に、穏やかで優しい性格。

最後の最後で正気に戻り、反抗。

ただ、争った形跡はないと判断される程度には、何も出来ていなかった。



本田沙知(ほんだ・さち)

美香のクラスメイトで、友人。

高校入学からの短い付き合いとはいえ、確かな友情を育んでいた。

情にもろいが、自分に出来ることを冷静に判断でき、結果、美香を放置する事になり、ずっと苦しんでいた。

大場優が美香を救助できたのも、沙知が諦めず、出来ることを探し続けて大場優にたどり着いたから。



高橋

恰幅のいいおばちゃん医師。

怪我人病人犯罪被害者と、傷付いた相手に寄り添おうとする性格。

実際のところ、美香の二度目の入院の際は手が空いていたが、よりによって男性医師が担当になりそうだったので、もぎ取ったという経緯がある。上司は、一度目の時も男性医師をあてがおうとしていて、高橋医師や他の女性医師から突き上げを食らっていたが、懲りていなかったらしい。

五人の子供を産み育てながら医師も出来る事実から、いかに頼られているかが察せられる。

学生の時、相撲部のエースを張り手一発で沈めた過去がある。



野上

看護師。

外見はクールビューティー。しかし、中身はお察し。ただ、能力は高いので、解雇はされない。

すぐ狼狽え顔を赤くするところから、ギャップ萌えと意外とモテるチョロい女。

真面目で誠実な男性看護師と、清い交際をしている。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いやあ、実は私、こういう話好きなんですよね。 (´∇`) いいよ! (`・ω・´)9
[良い点] 読み終えて、私は、「よかったねぇ」と言える。 他の人はわからないけれど。 登場人物の思考が、誰もが持ち得る物なのがリアル。 そしてそれが怖くなる。 [気になる点] きっと、さらに良い物を書…
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