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アラヒトガミ  作者: 山兎。
1/4

プロローグ

1話だった部分を切ってプロローグにしてみました、編集もしてありますので、一度読んだ方もちょっと読んでいただけると嬉しいです……!

 ────ああ、もう力が入らない。

 だらりと垂れた片腕からは血が滴っていた。


 血が足りないせいなのか、それとも全く別の理由なのかは定かではないが、頭はぼーっとして、周りの音すらも、よく聞き取れない。


 そのうえ、体は鉛のように重く、言うことを聞かなかった。


 霞む視界で変わり果てた風景を眺める。

 こんなことになるなんて、誰が予想できただろう。


 真っ赤に染まった木々を見ながら思う。


 紅く染まった空を見ながら思う。


 ”あの頃”を思い返して、ただ願う。


 カエリタイ、と。


 だが、その願いが叶うことは無い。彼女がどんなに願おうと、自分ではもう、どうすることも出来ないのだから。加えて、恐らくこの願いを叶えてくれる人間が現れることもないだろう。



 だから彼女は諦めた。



 その時ふと、脳裏で、懐かしい少女の笑顔が霞む。



 ああ、もし……。


 最後のさいごに。


 ワガママを。


 ネガイをきいてくれるなら…。


 視界がぼやけてきた。

 途切れそうな意識の中で、彼女は願う。


 ……ワタシヲ────。


 その時、死角から空を切って放たれた金色の矢に、彼女は気づかなかった。





1話が長かったのでもうちょっと短く切ってみました!以前投稿していた1話の続きは2話にして投稿し直します!

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