夏目蒼史の推理ショー
ザァァァァァァァァ……
雨が降り始めた。
「お姉ちゃん……?? どうしたの?? 答えなくていいの……??」
雨音未来は何も言えなかった。
蒼史の一言によって、思い出したくない過去。記憶の保管庫の奥深くに閉じ込めていた記憶を一気に思い出してしまった。
彼女は妹をなくして以来、幽霊が見えるようになった。
いや、正確に言うと妹をなくした一週間後、この観覧車に乗り彼女の妹と再会したときだった。
気がつくと雨音未来は泣いていた。
静かに、一筋の涙を流した。
「雨音未来、君はいつから一人暮らしなんだ??」
ドリームランドは彼女の妹が亡くなってから、どんどんと人身事故が起こり閉園したのだ。
しかし、閉園しても尚観覧車をはじめとしたここの乗り物たちはひとりでに動き出した。
ここで亡くなった方たちを乗せて……
「君はおそらくここが閉園になった年から一人暮らしなんじゃないかな……??」
「この土地はどこにいても同じ濃度で幽霊から放たれる死臭がしている。と、言うことはほとんどの幽霊は同じころに亡くなったことになるんだ。それは知ってるよな……??」
雨音未来は頷いた。
力はこもらず、ただ首を上下に動かしていただけだが、そこには確かな意思があった。
蒼史はそう感じた。
「わかったか幽霊!! この遊園地は君の怨念が原因でずっと動いてるんだよ。確か、怨念が原因で生まれた幽霊は……いや、自縛霊は怨念のこもった人の魂を食べるんだってな……??」
「……お姉ちゃん……お願い……」
彼女もまた答えなかった。
幽霊に呼びかけられた雨音未来の魂は元の肉体へと戻っていった。
しかし、彼女は動かなかった。
「どうしたの……?? お姉ちゃん……??」
ゆっくり動くかごの中にしばしの沈黙が訪れた。
数分がたった後、最初に口を開いたのは雨音未来だった。
なんか、数話前にもこれと似たようなことを書いた覚えがあるのですが……
あと2・3話で終わっちゃいます!!
(まだまだ続くよ!! ってことです……はい……)