口論
さて、今回は翔平達ではなく、クラスメイトが魔法陣で脱出した後のことを書いてみました。
「やめなさい!葵!」
「放して秋ちゃん!
今からショウ君を探しに行かなきゃいけないの!」
ところ変わってダンジョンの入り口では秋と葵が翔平のことについて口論していた。
それをクラスメイト達は遠巻きに見ていることしか出来ず、更には目の前でクラスメイトが死んでしまったかもしれない瞬間を目撃してしまった為、多くの人が立ち直れていない状態だった。
「今の貴方がまたあそこに行ってもあのモンスターにやられるだけよ!」
「それでもショウ君を見逃すことなんて出来ないよ!
今ならまだ間に合うかもしれないんだよ!
彼が今この瞬間に助けを読んでいたらどうするの!?」
秋と葵の口論は収まる所を知らず増々熱くなっていく。
(あの鬱陶しい市川がいなくなった今、少しでも高感度を上げておかなくちゃ)
そこに、前から夏目に気があった中村は彼女へと話そうとする。
「なぁ、夏目さん。過ぎたことを気にしても仕方がないよ。
あんな奴のことは忘れよ?」
これを聞いたとき、夏目の表情は一変する。
「中村君は何でそんな酷いことを言えるの!?
同じクラスメイトが助けを読んでるかもしれないのに助けないなんて無責任だよ!!」
彼は、彼女に対して踏み込んではいけない線を超えてしまった為、中村に対して強くあたる。
「………え、えっと………」
彼女がまさかそんなに責めてくるとは思ってもいなかった中村は言葉を失う。
それを聞いた秋は、
「ちょっと、中村くん。今の夏目にそんな事を言っても逆効果だって何でわからないの?
TPOを弁えなさい」
と、注意を促す。
それには流石の中村も、
「ごめん、夏目さん…
そんなつもりじゃなかったんだ…」
と、平謝りして引き下げるしかなかった。
皆が助けに行かない雰囲気を出していたことに痺れを切らした夏目は自分だけでも助けに行こうとする。
「みんなが行かないなら私一人でも行くよ!!」
「待ちなさい!!葵!!」
何を言っても聞かないと理解した秋は遂に強行手段にでる。
『縮地』!!!
彼女は縮地のスキルを使い、葵へと肉薄し、刀の柄頭を腹へ目掛けて当てた。
「うっ、秋ちゃん………どうして………」
まともに受けた夏目はそう言い残して、意識を失った。
「葵、ごめんなさい…ボソッ
…みんな!一旦王城に戻ってまた後日此処に来ましょう!
彼ならまだ生きてるかもしれないから!」
気を失った葵に対してそう謝ると、クラスメイトへ向かってそう支持を出す。
再度ダンジョンに行くと、恐怖で戦うことが出来なくなる人が出てくると思った為の行動である。
クラスメイトは、まだ市川は生きてるかもしれないという一縷の望みを持ちながら王城へと帰還した。
ただ一組、中村達を除いては……
親友同士と喧嘩をしてまで思われてる翔平…
…うらやましい!!
なんてことは思っていない作者ですが、こんなにも一人のことを考えてくれる友達は多い方が良いですよね!
それと、近衛兵士達はどうした?
というツッコミは無しでお願いします(笑
彼らは翔平に対して責任を深く感じているから話に入れなかっただけです!(言い訳
っと、まぁ冗談はこの位にして、いつも読んでくださっている読者の皆様や感想を書いてくれてる皆様!ありがとう御座います!返信をできていない方もいますが、作者はきちんと1つ1つの感想には目を通しております!
これからも応援お願いします!
少しだけネタバレですが、次回で第2章は終わりとなり、その次からは新しい章に入る予定です
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