自由への第一歩
「おやすみー」
そう言った私(水浪 密)は、ごくごく普通の
女子高生
顔面偏差値: 普
頭の良さ: 微
家事全般得意
といった微妙なスキル
性格といえば
とことんマイペース
である
まぁ、そんなことはほうっておいて
両親にいつものように寝る前のおやすみをいい私は眠りについた
その眠りがこの世界の別れとも知らずに
(ん?夢の中?)
...
歌が聞こえる
懐かしい歌
昔どこかできいた
思い出せない
真っ白な空間
歌をたよりに目をつむって歩き回るの
もうすぐでたどり着けるような気がして
後少しで何かがつかめるような気がして
(...あれ?)
なんだろう
暖かい
そっと目をあけてみた
不思議な感じ
何もない筈なのに
体全体が優しい暖かさに包まれてる
でも怖くなかった
守られてる感じがして
安心出来た
だからまた目をつむって...
いつまでそうしてたのだろう
気づけばあの暖かさは消え
辺りは真っ暗になっていた
『 .... 』
ふと、誰かに呼ばれた気がして振り向く
小さな光がゆっくり近づいてきて
そっと私の手にのったとき
何かが抜けるような浮遊感におそわれた
同時に意識が薄れ始めた
薄れゆく意識のなかで誰かの声が頭に響いた
『...も..会える
..ぼ.くの..マリ...アンジュ』...
目が覚めた私は
水中にうかんでいた