2:ティファとラーシュ
いつも通り朝起きて一通り身支度を済ませ、食堂で食事をとっていると、
「ティファ、おはよう!!!」
「おはようございます。ラーシュさん」
この、朝だとうるさく感じますが、それでも私に元気を与えてくれる、太陽みたいな声で話しかけてきた彼女の名前はエブハ・ラーシェリア。
赤い瞳、髪色が特徴の、私の唯一の友達です。
「いよいよだねぇ」
「そうですね」
「ティファはここを出たら開拓者になるんだっけ?」
開拓者とは、呪いの発覚後、国家間の間で相次いで戦争が起こり、それによって変わってしまった地形や生態系などを調査する仕事のことです。
「えぇ、そうです。私はてっきりラーシュさんも開拓者になるものだと思っていたのですが」
「あははぁ……。私もそうしたかったんだけどねぇ……。そこはもうしょうがないってゆうかさぁ……」
どうやらラーシュの親はこの国を治める立場にいる人らしく、この施設を出たら国で政治関係の仕事に就くことになっているそうです。
「頑張ってくださいよ?あなたの素直で元気なところは魅力的ですが、悪い大人に引っ掛かってしまったら政治家人生どころか、あなたの人生すら終わってしまいますからね?」
「それをいったらティファだって、いくら成績が上位だったからっていっても生意気なんだから、開拓者の偉い人に楯突いたりして、後々仕返しとかされないようにしてね?」
と、互いに将来どうするか、ここを出たらまず何をしたいかなど、なんてことのない会話を出所式の時間になるまでしていました。
もうこの日常が終わってしまうんだなと思うと、なんとも言えない悲しみが込み上げてきます。




