読みやすい文章の書き方。
いくら頑張って読んでも、まったく頭に入ってこない文章がある。一方、軽く読み流しても、スルスルと入ってくる文章もある。この違いは、いったい何だ?
書きなれてきて、ようやく気付いた。
「あ、これ一文の長さの問題だ」と。
一文とは、句点「。」で終える文章の一単位。
これを読点「、」によって切り分け、読みやすく整える。
理想は、一文に対し、読点がひとつかふたつ。
長くても40文字くらいまでには収めるのが良い。
この程度のことに気づくのに、えらく時間がかかってしまった。だが、気付かないよりはマシなので、よしとする。
簡潔は、明瞭を飾る。
考えながら書いていると、ダラダラと一文が長くなる。読者も、その思考に引きずられるので、必然的に「読み詰まり」を起こす。したがって、冗長になった一文は、さらに再分解する必要がある。
【読みにくい長文の例】
プレゼン資料を作るときに、あれもこれもと情報を詰め込もうとするあまり、一枚のスライドに多くの要素が混在してしまい、結果として伝えたいポイントがぼやけてしまうことが多く、それによって聞き手が内容を正確に理解するのが難しくなる。
【読みやすく切り分けた文(改善例)】
プレゼン資料を作るとき、あれもこれもと情報を詰め込みがちになる。その結果、1枚のスライドに多くの要素が混在してしまう。伝えたいポイントがぼやけ、聞き手には内容が伝わりにくくなる。
―― 例文を作るのが面倒くさかったので、例によってChatGPTによる出力(ほんと便利)。ごらんの通り「読みにくい長文の例」は、まさに頭に入ってこない文章となっている。一方、適度に切り分けられた文章はスッキリと頭に入ってくる(すこし下手な気もするが……)。まったく同じ内容を書いているのにも関わらずだ。
なろう小説でもよく見かける「読みにくい長文」。
せっかく面白そうなこと書いているのに、これが非常にもったいない(特に物語の世界観の説明文などでよく見られる現象)。
―― この文章を書いていて、ふと気付いたこと。
「読みやすい」を「食べやすい」に言い換えれば、さらに分かりやすくなるなと。
「読みやすい文章」とは、すなわち「食べやすいサイズの文章」。なるほど、読者の口の大きさに合った一文の長さ。のどに詰まらない程度の尺に切り分けられた(=噛まずに口の中に収まる)、お蕎麦といったあたりか。―― あ、朝ごはん食べよっと。
【感想欄にていただいた読者様よりの改善例②】
つい、あれもこれもと情報を詰め込んでしまう。プレゼン資料の作成で、よくあることだ。
しかしこういった資料は、聞き手に正確に理解して貰えるのが難しい。
なぜなら、伝えたいポイントがぼやけてしまう事がとても多いからだ。
いかすみこ様、ありがとうございました!
一枚に多くの要素が混在するスライドは、聞き手にとって非常に理解が困難である。