メテラーゼ攻略戦 忍び寄る魔の手
休暇明け一発目
書き始め
2026年1月16日
書き終わり
2026年1月22日
コクヨウ大陸の玄関とも呼ばれる水の大国メテラーゼ。
別大陸の国から送られるの物資も含め、その量はファンザール大陸にある貿易都市トラベルテと比べても変わらぬ程である。
世界的に見れば商売が頻繁に行われる国としては第二位に存在し港では朝から晩まで船が来る。
港で働いてる人曰く「船が港に来たら鐘が鳴るんだがそれが鳴り止まないんだ。気づいたら鐘が子守唄代わりになったよ」と言っている。
港付近に住む者達にとっても鐘は子守唄であると同時に国の繁栄を祝うようなものとなった。
だが、現在は2週間経った今も鐘がなる事は無い。
暴力国家トゥーラによって制圧された今、不用意に近づけば船を壊され、命の保証が無い。
だが、住民は思う。
またいつの日か鐘が鳴ることを...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は今、とても不機嫌だ。
何故かって?いつまで経っても船が来ない。
「国王の話では今日には着いてると言う話であったはずだ...」
もう日が落ちるにも関わらず敵船が来ないことに私...ユカーラは苛立ちを見せていた。
ここメテラーゼで「別大陸から来る増援の船を迎撃せよ」との命令を受けてからかれこれ二週間もここで待ち続けている。
ついでに言えばユカーラはトゥーラの全ての民に認められるほどの戦闘狂…言わばバトルジャンキーである。
それ故に強者がいつまで立っても来ないのがつまらなかった。
「早く攻めてこい…異大陸の者共…」
だがユカーラは知らない。
襲撃者の作戦はもう既に行われて居る事を。
そして、既に自軍に莫大な被害を与えている事を。
——————————————————————————
メテラーゼ城のとある廊下。
そこを一人の兵士が歩いていた。
見回りである。
と言っても敵も潜入してないので…
(ただ城を散歩してるだけなんだよなぁ…まぁこの後娼館行くから別に良いけど)
楽しみは夜に取っとくタイプの兵士である。
そしていつもの見回りを終えようとした時だった。
不意に悪寒を感じたのは。
(…この廊下…甲冑なんてあったか?)
城などには装飾品として置かれた甲冑がよくあるがもう数えられない程見回りを行った兵士にとって昨日無かったはずの甲冑に違和感が行くのは当たり前と言えよう。
そこで兵士は一つの判断を下す。
「…城の召使い共が勝手に置いたな…後で片付けさせるか」
城は支配地になったが城のメイドや召使い達は今もなおここで働いている。
きっとそいつらが置いたのであろう甲冑を無視し歩き…
そこで彼の意識は首と共に飛んだのだった。
「…は?」
辛うじて残った一瞬だけの意識。
その意識が目でとらえたのは…
甲冑の首から伸びる魚介類の触手とそこから目を光らせる謎の人影だけだった。
兵士の頭が地面に落ちると同時にその甲冑は崩れ、そこから顔を出すのは…
「任務完了っと。主に入れるって連絡しないと」
トゥーラ制圧を目標に、メテラーゼの城に潜入したサイチの眷属「ラーケ」であった。
——————————————————————————
《主ー。排水路付近の見張りを全滅させといたよ。いつでもどーぞ》
《ご苦労さん。引き続きで悪いがもう少し数を減らせるか。今度はもっとハッちゃっけて良いぞ》
《りょーかい。後で褒めて》
それは考えとく。
俺たちはコクヨウ大陸に近づく事に成功しそのままメテラーゼ…では無くその真隣にある黒鋼の大森林に入った。
アギールはもはや魔物で止められないと自覚したのか自滅覚悟でメテラーゼに突っ込もうとしてたのでアルナに首チョンパ寸前で止まらせた。
そして当たり前のように「黒鋼の大森林に止めろ。でなければ命は無い」と堂々と脅迫し、脅迫されたアギールは敵わないのを理解してるので青い顔をしながら黒鋼の大森林に向かった。
ちなみに何故大森林に行くのかと言うと…発案はユーラが発端だ。
「メテラーゼにはもう既に使われてない排水路があるの。機能自体は動いてるけどもはや存在してる事すら忘れ去られた…その排水路は城に直結してるわ」
なんで地元でもないのにそんな事知ってんだってツッコミは一旦喉の奥にしまっといて、ユーラの知識と俺の眷属ラーケの固有スキル「軟体保護」を応用した城内潜伏を決行したのだ。
固有スキル「軟体保護」
軟体種の魔物がレベル50に至ると必ず獲得するスキル
狭い通路や細い洞窟等、体が傷つきやすい場所による痛みを0にする
その動きは獲物を絶対に逃がさない狩人としての目も持ち合わせる
この効果を使用し城の何処かからラーケが奇襲を仕掛け、その間に俺らが別の場所から侵入する計画…を立てたがユーラがその計画をより現実的にするジョーカーを隠していたのは予想外。
そのおかげであまりにも拍子抜けするほど城に侵入出来た。
「よっこいしょっと…うわぁ」
排水路のはしごを登り切った先でラーケの触手で首チョンパされたのであろう兵士の生首と目が合う。
思わず悲鳴ではないが似た何かを吐いちゃったぞせめて隠しといてや。
ちょっと置いとくのが怖いのでここはいっそのこと喰う。
人肉喰うのは何気に初めてだな…
「暗いわねここ…何やってるの貴方は」
「いやラーケが処理した兵士を喰ってる。ちょっと形容しがたい見た目になってたもんで…」
「ふーん」
「…人を喰うなって言われると思ったが言わないんだな」
「一応ここは殲滅予定だったしね。それに、聖女とは言え甘ったるい事ばっか言えないのよ」
さいですか。
ってか人肉思ったより不味い。
「…何喰ってんの」
「なんか同郷とは言え引く光景だなぁ」
あマーネとアビラトも登って来たか。
ってか人を人外みたいに見んじゃなーよてめーらも人外やろが。
「そんな事言ってる場合でもないんだよなぁ。ほらあそこ」
俺がマーネとアビラトに向かって言葉を投げとある方向に指を指す。
日本で言うところの天守閣付近辺りを。
「あそこがどうしたんだ」
「いや。ラーケがもうあそこまで行ってるぽいんよ」
「早!?」
「そう…それじゃあ私達も後を早く追いかけ」
ズドーン!!!と
もしもコミックのようにオノマトペが飛び出るのであればそんな文字が出るかの如くラーケが居たところが爆発する。
「…あれまさか」
「あー…すまん。あれラーケの「ボマー」ってスキルだと思う」
「ちょっと?この城には出来るだけ傷をつけず殲滅したいって言ったよね?」
一同、沈黙。
されど思ってる事は同じ。
「「「「あのイカ娘を止めに行くぞ!!」」」」
早走りで、他の者達を放置し三人の異世界人と聖女は走る。
今これが投稿されている時がどれだけ休んだのかは分かりませんが数多くの人に見てもらえる事を願って…
そしてこれと同時に新作と書き途中で放置してた一作を投稿いたします




