悪徳商人成敗 後編
あれぇおかしいな
頭の中ではこんなENDじゃなかったはずだけどなぁ
(わりとマジで)
今の話を纏めるとこういう事になる。
大元(この場合は犯罪奴隷行った店員)
↳店長に秘密で在庫を勝手に追加しちゃえ(犯罪で)
店長(この場合は奴隷販売担当者のミュール)
↳なんだか最近買いづらいハズの商品が多いな...
在庫が「誘拐されたエルフ達」だ。
ミュール自体も手に入りずらいがその分高く売れるエルフが多く買えてるのは嬉しかったのだろう。
嘘の報告に気づかずほぼガン無視対応を行ってたらしい。
「本当に申し訳ございません。もう少し数に違和感を持ってたら...」
「いや。こればかりは私にも責任があるさ。何も君だけに悪い所があった訳ではない」
いちおうミュールさん二十歳らしいが身長ゆえに10歳にしか見えない。
そのせいでイケおじと少女がペコペコお辞儀しあう謎空間が完成してしまった。
いや字面にしたらおかしいだろコレ。
「えーと…取り合えず俺はどうすれば良いんだ?」
「大元を捕獲して頂けると…ミュール。その大元は今どこだい?」
「すみません報告する直前で逃げられてしまって…どうやら今回の事に気づいたらしくて」
「となれば場所は盗賊のアジトですね。サイチさん行ってきてください」
やっぱり後始末かい!
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はいそんなわけでやって来ました。盗賊の洞窟。
まず辿り着いて思ったことを言います。
「洞窟じゃないんかい」
盗賊=洞窟がアジトと定番では決まってるのだがこいつら一丁前に砦構えてやがんの。
何この盗賊達?実は落ちぶれた騎士風情だったりする?
「まさかもう使われて居ない廃砦を使ってるとは思いませんでしたが…」
「だとしてもデカさ異常過ぎだろ」
「ここはこの大陸でも有名なアバハート砦です。昔はこの大陸の住民全員入っても余裕があるといわれたほどです」
マジですか。
「まぁ過去に魔王によって大幅に破壊され今では使われなくなってしまいましたが…」
「どうりで屋根が半壊してるわけだ。それよりも…」
俺は後ろに居る三人…カンナラ、アシェータ、ミュールを見る。
「カンナラさんは兎も角、お二人は来て良かったんですか?危険ですよ」
「他の部下にも言われたよ。ただこれは我が商会の不手際…自身で出向き責任を取る必要もある」
「私もです。確認不足とはいえ、無関係なエルフを沢山巻き込んでしまいましたし」
一応待っててくれても良いとは言ったんだが二人が聞かなくてな連れてきてしまった。
まぁ良いか。幸いあっちは直してる。
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とは言ったが…
「背後いた」
「ストーンバレット」
唱えた途端に盗賊の頭は消滅した。
「…ミュール」
「…何ですか」
「この事に早く気づいてなければ私たちもああなってたかも知れないな」
「そうですね」
先ほどから盗賊に襲われまくってるがストーンバレット一発で片が付いていく。
新役職のおかげで建築物にも被害なしっと。
そしてその光景を見て青ざめるアシェータとミュールの顔が面白い。
この世界カメラの代わりをする魔道具無い?ちょっと保存したいわ。
そして青ざめる原因のもう一つ。
「くそが!ぶっ殺し」
「遅いですよ」
横のドアを蹴破り攻撃を仕掛けようとした盗賊がカンナラの突っ張りで吹っ飛んでく。
カンナラのオリジナルスキル「半不老」と「強身体」
この二つはカンナラの戦闘スタイルとも一致し何よりも威力がヤバい。
おかしいな。今の盗賊かなり重い鎧着てたハズなんだけど…
「問題が無さ過ぎて普通に終わりそうですね」
「このレベルであれば他の冒険者でもなんとかなったかも知れませんね…あ、この先が一番奥なハズですよ」
軽い会話をしつつも歩き続け、ようやく最奥へとたどり着いた。
「恐らく待ち構えてるでしょうしどうしますか」
「簡単だよ」
はいちょっと後ろに下がりつつ…1、2の、3で
「おらよぉ!」
「げふぁ!?」
待ち構えは扉破壊が一番有効なのはどのゲームでもあったしな。
まぁ名前は覚えてないけど。
「…出来れば破壊は控えて欲しかったのですが」
「対処の仕方はこれが早かったんだから許せ」
「…内側の方が早いと思いますが(小声)」
あいつらだすと面倒なんだよ。イニーシャもアルナもウェルも。
それとフォルテであるが今は影の中だ。
イニーシャが魔法で作った空気泡なるものに入り影に入る事に成功した。
まぁ一旦置いとくか。
今、俺の目の前には黒いフードを被った顔の見えない男と見た途端ミュールが「あ」と反応した事から今回の騒動の原因である赤髪の男、そしてたった今俺が蹴飛ばしたドアで吹っ飛ばされたと予想される盗賊とその取り巻きが居る。
「おや、ミュール様。遅かったじゃないですか」
「レガート…貴方は何をしたか分かってるのですか」
え待ってミュールが凄いどす黒い声になったんだけど。
って鑑定してよく見たら「声帯変化Ⅱ」持ってた。
しかもオリジナルスキルだ。あれオリジナルって希少じゃなかった?
「えぇ分かってますよ。エルフの奴隷についてでしょう」
「やはり…」
「ストップミュールさん。こういのは会話に乗るな」
ミュールが次の言葉を言おうとした時に俺は会話させるのを止めた。
こうゆうやつは大体口が上手い。話に乗るとカウンター喰らうからな。
「おや?貴方は」
「B級冒険者のサイチだ。今回の事件を見つけた張本人な」
その言葉を聞いた途端、レガートなる赤髪の男の目が変わった。
その変化は「楽勝」と思ってる目から「警戒」へ変わった瞬間だった。
「そうですか…では死んで貰います。あなたたち全員ね」
レガートがそう喋った時、黒フードの男が何かを呟いた。
「詠唱…!」
やはりと言うかカンナラさんは反応した。小声であったがこの場で呟くとしたら詠唱必須の魔法であるからだ。
「…」←サイチ
「…」←カンナラ
「…」←レガート
「…」←黒フード
「…」←アシェータ
「…あれ?」←ミュール
が特に何も起きない。
「…おい早く発動しろ」
「いや発動したんだが」
レガートが何故か黒フードを急かし、何かは分からないが何かを発動したと黒フードは言う。
「はぁ…やっぱりそう言う感じか」
「何がですサイチさん」
「簡単な事。アシェータとミュールに催眠魔術が掛かってた」
「え!?」
「「はい!?」」
前者はカンナラ。後者はアシェータとミュール二人である。
「と言っても遠隔で発動する起動式だったからな…発動される前に解いて良かったよ」
この言葉に絶句よりも先に足を崩したのはレガート本人だった。
次回、サイチの新役職暴露&本編トンボ返り




