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3 約束
「では、失礼し…」
「僕もこれからここに来る。そして君に毎日話をする。約束だ。」
「へ?」
「夜も遅い。君もそろそろ帰らないと怒られるのでは?これでお暇しよう。」
と、勝手に約束され一人残った彼女は、走って城へ戻るのだった。
宣言通り彼は度々海を訪れていた。一方でシェリーは彼を警戒し、数日間海に行くのを避けた。そして数日後、彼が来ているか様子を見に行ってみることにした。
「本当に来ているわ…。」
周りを見渡した後、シェリーの姿が見えないことにがっかりした様子で引き返して行った。
「どこの方なのかしら?」
見たところこの国ではあまり見かけない服装をしていることに気がついたのだ。