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クラスの女子と関わったことの無い俺の机の中に手紙が入っていたのですが  作者: 有原優


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第七十話 早退

 そして、家に帰った後、よく考えてたら莉奈に話題をそらされたなと思いつつ、莉奈の高校について調べた。

 そこには大したいじめの話なんてなかった。それどころか、いじめに対しては厳しく対応していて、この前一人の生徒がいじめをしたとして、停学ののち、クラスを強制的に変更され、その後もいじめがないか厳しく管理されていたそうだ。


 これを見るに、西園寺綾にいじめられていた……その可能性はもう〇に等しいだろう。そしたらもめ事で莉奈を恨んでいるという可能性もある。これは可能性がありそうだ。だが、その情報を手にしたとて俺に何ができるのだろうか、まさか個人情報を特定するわけには行かないし、他の方法も思いつかない。


 俺はだめだな……そう思う。かと言って話をきけるほど信用されていない。俺は彼氏なのにだ。莉奈のお父さんは俺に莉奈を守ってくれみたいなことを言っていた。本当、これでどうしろって言うんだ。


 そして、そんなむんむんとした日、莉奈が家前に来なかった、その代わりスマホに新着メッセージが一点。


「今日は学校休みますから先に行ってください」いうものだった。それを見て、ひとりで登校かあと思いつつ、時間的に今更寛人を呼ぶわけにもいかないから、一人で登校することにした。


 一人での投稿と言うものは新鮮だ。すこしだけ寂しさもあるが、自分のペースで歩けるし、周りの景色を見ながら歩くことが出来る。まあ、寂しいことはあるが。


 そして、そう言えば返事書かななあと思い、一旦、そこらの電柱に背中を預け、莉奈に「大丈夫なのか?」と返事を書く。すると、「大丈夫です!」と返ってきた。まあとりあえず大丈夫と言うことだな。だが、まあなんかあると考えるのが普通だ。病気なのか、それとも最門司文に関係があるのか……


 そんなことを考えていると、電柱にもたれかかってから五分経っていた。これはもう行かないと遅刻する。そして学校に着いた。


「おはよう、リア充」


 寛人が話しかけてきた。


「うるせ」


 と、そう返した。すると、「あれ。松崎さんは?」と聞かれたので、休みと答えた。


「珍しいな。あの人が病気なんてな」

「ああ、俺もびっくりしたよ」


 莉奈なら風邪をひいたとしても無理に行くと思っていたのに。


「莉奈の父親とか見てくれてるのかな。だったらいいが」


 もし一人だった場合、苦しんでいるかもしれない。


「流石にそれは大丈夫だろ。まさか、一人で家に残すなんてことはしないだろうし」

「ならいいが」


 とはいえ、少し心配だ。莉奈からは、風と言うほかに、メールがないから大丈夫ってことなんだろうけど。


「授業始めるぞ」


 そんな中、先生が来た。もう授業と言う事らしい。スマホをカバンにしまい、授業道具を出す。莉奈のことはまだ心配だが、今は授業に集中しなければ。


 結論から言えば、それは無理だった。やる気が出ない……そんなことはない。ただ、先生の話が耳から耳へと、流れていたのだ。それほどまでに俺は莉奈のことを心配するようなやつだったか? と、自分に対し違和感を感じたが、これが恋人を持つものの宿命なのかと思った。

 ちくしょう。寛人が風で休んでた時なんか、こんなに心配してなかったぞ。


 そして授業後、寛人に案の定「集中できてなかったな。そんなに彼女さんが心配なのか?」と寛人ににやにやされながら言われた。


「俺だって、この感情がなんなのかわかんねえよ。ただ、心配なんだよ」

「そうか……俺の時は心配してた?」

「全然」

「ひでえな」


 しかし、二時間目が終わる頃、


 莉奈から「しんどいです」とメールが来た。すぐさま、「大丈夫か? 両親はそこにいるのか?」


 と聞いた。答えはいないらしい。どうやらこんな日に限って莉奈のお父さんもお母さんも外せない仕事があるらしかったのだ。


 仕方ない。


「早退するか」


 俺の結論だ。だが、早退するにも理由が必要だ。ただ、彼女の看病をするため、うーん。これは通るのか?


「早退するかと聞こえたけど、お前相対するのか?」


 彰人がそう聞いてきた。俺はr当選「ああ」と答える。


「じゃさっさと早退して来いよ」

「でもな。理由が」

「そんなんゲームセンター行くからで通ったぞ」

「流石自由人」


 もう休むことが日常になってるんだろうなこいつは。まあでもありがたい。


「じゃあ、行くか」

「どこに?」

「もちろん早退届を取りにだよ」

「……」

「怖いのか?」

「だって俺こういうの初めてだからさ」

「お前には俺と違って真面目なんだから大丈夫だろ。理由を話せば納得してくれるだろ。どうせ、松崎さんの看病だろ」

「……ああ」

「俺も一緒にさぼっちゃおうかな」

「お前はちゃんと学校にいろ。普段から不真面目なんだから」

「はーいはい」


 そして、俺はちゃんと早退届を書き、先生に提出しようとする。しかし、


「なあ、やっぱり……」

「何言ってるんだ? ここまで来て帰るってないだろ。それにもう三十八分だぜ。そろそろ俺は戻らなきゃいけねえ。一人で行くのか?」

「わかったよ」


 そしてしぶしぶ職員室に行き、早退届を出した。何を言われるかわからなかったが、あっさりと受理された。


「莉奈、今から行くぞ」

 そう、莉奈に送った。

 莉奈は「なんでですか? 別に優斗くんに迷惑かけるつもりはなかったのに」

 と言ったが、まあそれだったら送ってないだろう。

 そして俺はすぐに莉奈の家に向かった。


「……よし!」


 莉奈の家の前に立ち、ピンポンを押す。

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