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クラスの女子と関わったことの無い俺の机の中に手紙が入っていたのですが  作者: 有原優


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第四十六話 模試本番1

「莉奈、今日の準備はいいか?」


 準備、つまり模試の勉強ということだ。


「もちろんです。私もあのあと頑張ったんですからね。まあ……十五分しかもちませんでしたけど」

「それは最初だから仕方ないことだ。それに昨日はあんなことを言ったが、最初から高得点じゃなきゃならない訳じゃ無いんだ。たとえ、今回点数上がらなかったとしても莉奈の勉強は無駄になる訳じゃ無いからな」


 勉強結果なんてすぐに反映される訳じゃない。だからみんな勉強が嫌いなんだ。知らんけど。


 それに莉奈が昨日あのあと一人で十五分頑張ったという事実だけでもう嬉しい。成長したな。



「うん、そうですよね」

「ああ」

「じゃあ今日は学校行くまで私の英気を養うために手を繋いでください」


 莉奈は手を差し出してくる。


「ああ」


 俺は握り返す。慣れてきたとはいえ、やはり緊張する。手を繋いでいるこの瞬間こそが彼氏彼女なんだなと言うことを再確認できる。


 そして俺は莉奈の方を見ると莉奈は微笑んだ。最近は忘れていたが、莉奈はやはりかわいい。


「今日は優斗くんよりも高得点取りますからね」

「出来るか? それは楽しみだな」

「うん。頑張ります!」

「どうせなら俺程度とは言わず、大村さんを抜かそうぜ」

「それは無理じゃ無いですか?」

「どうかな、分からないぞ」


 まあ無理だろうがな。


「それはそうと、優斗くんは今日自信あるんですか?」

「そんなの時の運だろ、いい時もあるし、悪い時もあるし、そんなのわからないだろ」


 問題運があるしな。


「面白く無いことを言いますね。そんなの自信あるでいいじゃ無いですか。それに自信があるかどうかで結果って変わりそうなものですし」

「そうだな。俺は今日行ける!」

「その意気です」


 学校


「さてと、今日もカップルで参上ですか。優斗さん」


 学校に着くやいなや、すぐにおちょくった口調で寛人が話しかけてきた。


「うるさいな。ところで彰人は今日も休みか?」

「あいつが模試の日に来るわけないだろ。学べ」

「そうだったな」

「本当に上原さん不登校なんですね」

「まあ、あいつの言い方だと賢いやり方らしいけど」


 だが、もし仮に出席停止にならない病気に一学年の最後、つまり二月三月にかかったら留年も普通にあり得る。そんなリスクを負うメリットがいまいちわからん。


「てか、はやく勉強しないと時間がねえ」


 もう二十五分だ。復習の時間がなくなる。


「優斗くん、今日も勉強するんですか?」

「ああ、この時間の勉強が一番効くんだ」

「松崎さん、こいつ変わってるから気にしないでいいぞ」

「なんだよ、そんなの言ったら大村さんだって勉強してるじゃん」

「それを言われてはおしまいだな。まあ俺にとっては二人とも変わってるけどな」


 勉強出来る人は変人なんだ。ふーん。


「まあじゃあ行くわ」

「おう」


 そして模試用の席に座る。


「前後の席ですね、優斗くん」


 後ろの席に座った莉奈が話しかけた。


「ああ」


 そこである疑問を浮かべてしまった。莉奈が今までの模試でどのように過ごしていたのか。なにしろ俺、つまり好きな人が前の席なのだ。


「もしかして今までって俺の後頭部見てた?」

「それは企業秘密で」

「おい、逆に気になるんだけど」


 絶対何かしてただろ。


「あ、そういえば、優斗くんカンニングしてもいいですよ」

「それを言ったら莉奈がカンニングする方じゃねえか? 後ろの席だし」


 前の席からのカンニングはむずいだろ。


「まあでも何かあったら私に言ってください。すぐ携帯で調べますから」

「それ思い切りカンニングだろ。まじでやめろ」

「はーい」


 そして俺は古文単語帳を見る。


「ゆうとくーん、話しましょうよー」

「勉強してんだよ」

「古文の単語覚えてるだけじゃないですか。そんなのいつでもできますよ」

「そういう問題じゃないんだ。とりあえず邪魔はしないでくれ」


 テスト前の勉強は今しか出来ない。


 そしてチャイムが鳴り、模試の紙が配られる。


「優斗くん」

「ん?」

「なんでもありません」


 なんだよ、こいつ。


「でもなんか始まる感じがしますね」

「だな」


 そこから先は莉奈は俺に話しかけてこなかった。たぶん莉奈なりに緊張しているのだろう。名前や学年、学校名などを書き終わり、後ろを振り返ると、莉奈はただ普通に模試の解答用紙をただ見ていた。


 そして俺は古文単語帳を読み始める。


「よーし今から模試を始めるぞ。問題用紙を後ろに配ってくれ。分かってると思うが、始業のチャイムがなるまで中身は見たらあかんぞ」


 すぐに一限目のテスト監督の先生が来た。


「よし回せ」


 そして回されていく。


「なんかドキドキしますね」

「ああ。でも莉奈は国語出来るんじゃないか?」

「そうですけど。緊張はしますよ」

「まあとりあえず頑張ろう」

「はい!」



 模試の問題は毎回違う。当たり前のことだが、それがテストの結果を左右する。問題が得意な問題かどうか、これで結果が変わってくるのだ。


 俺はテスト用紙を前に神に祈る。模試の結果がこうだからこうとか言うのは別に無いが、やはり高いに越したことはない。高得点取ったら嬉しいしな。


「それでは、初め!」


 先生の合図で問題を解いていく。




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