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クラスの女子と関わったことの無い俺の机の中に手紙が入っていたのですが  作者: 有原優


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第三十二話 カラオケ3

「ああ、これが神なのか」


 俺が戻ってきた時、莉奈は歌っていた。


「それともこの人生が大事なのか」


 たぶんしばらくは終わらなさそうだ。俺はとりあえず手拍手を始める。


「いまはわからない」


 莉奈は歌い終わる、と思いきや、二番に入っていった。


「今、その時が来たわ」


 しばらくは終わらなさそうだ。


 そして二分後ぐらいに莉奈は歌い終わった。


「お待たせ」

「遅いですよ、もう三曲も歌っちゃったじゃないですか」

「すまんな、急に便意が来てな。ちゃんと飲み物取ってきたから許してくれ」

「じゃあ仕方ないですね。許してあげましょう」

「ああ、すまんな。で、何点だったんだ?」

「九十二点と九十一点と九十三点でした」

「莉奈にしては低くないか?」

「えへへ、優斗くんがいないから、なんか乗らなくて」

「もしかして莉奈の高得点って俺のおかげだったってことか?」

「そうみたいですね」


 そう言って莉奈は微笑する。


「さーて、俺も歌おうかな」

「楽しみです!」

「えーと、どれにしようかな」

「まだ決めてないんですか? トイレで決めといてくださいよ」

「無茶言うなよ。で、これにしようかな」


 トイレでは下してたからな。


「それは、またアニソンですか?」

「ああ」

「たまにはアニソン以外も歌いましょうよ」

「えー、俺はアニソンで体の三割は構成されてらと言っても過言ではないんだが」


 俺の知ってる曲ほとんどアニソンだしな。


「今度は二人で歌いましょうよ」

「えー、別に俺一人でもいいんだけど」


 二人で歌う必要性が俺には理解できない。


「カップルの絆で高得点取りましょうよ」

「俺には、莉奈の足を引っ張る未来しか見えないわ」


 莉奈の歌に俺が加わって、点数が良くなる未来が見えない。


「むしろ私が手を引っ張らないか心配ですよ」

「いや、それはないだろ」


 それだけは100パーセント無い。


「まあ、もう入れたんですから」


 それを聞いて優斗は後ろを向く。すると俺の知ってるアニメの曲が入っていた。


「この曲だったら優斗くんも知ってますよね」

「まあ、知っているけど、これもアニソンじゃん、莉奈大丈夫なのか?」

「大丈夫です!」


「私がいけなかったのか、俺がいけなかったのか、二人の間には渦がある。

 私は君のために、俺は君のために、ただそれだけでよかった。ただ君だけを、ただあなただけを。大事に思えばこそ、大切に思ってるからこそ。今戦うんだ。今未来のために、過去のために、世界のために、自分のために、全てのために、一人のために戦え戦え戦え戦え、全てを救え、未来を守れ

 今守るんだ!   相手を挫け! 全て壊せ!

 さあ!今からみんなで戦おう」


「はあはあ、二人で歌うと楽しいですね」

「そうか?」

「全く、認めたくないのですね」

「いや、そうじゃないけど」


「   今君と、僕と  ヴァロンギヌスを打つために」

 私とあなたと リャリンクリアスを守るために

 この地面と、  この神力で     今戦おう

 この空と  この魔力で   守ろう

 さあ! 君と、未来のために戦おう!! 

 この愛を守るための絆はあるはず、進むべき道が開けるはず! 今の道を進むために敵を、ヴァロンギヌスを倒せ!

 未来のために」


「ふう、歌い切りましたね」

「いやー、莉奈がうますぎて驚くわ、ハモリうますぎだろ」


 莉奈は主に二人で歌うところはハモリパートを歌っていたのだ。


「そうですか?」

「ああ、普通メインパートに引っ張られると思うんだよ」


「まあ、私天才ですからね」

「なんかムカつく」

「ふふふ」

「何が面白いんだよ」

「こういう会話が楽しいんですよ」

「それは良かった」


「あ、得点出ましたね」


 その声を聞いて俺は画面を見る。


「92.293だと!」

「そうですよ」

「点数高すぎないか?」

「私のおかげですね」

「ああ、ありがとう」


 俺は感謝の言葉を伝える。莉奈の力があったとはいえ、俺でも九十二点取れるんだなと思うと嬉しくなる。


[さて次は別のアニソンを歌うか」

「歌うかって、私の番は?」

「あれ俺の番計算だったのか?」

「だってアニソンでしょ、だったら優斗くんの番じゃないですか」

「そういうもんか? だったらお前だってデュエットを歌いたいって言ってたじゃん」


 むしろ俺の番を莉奈がとったといったほうがいい気がする。


「それはそうですけど」

「それに俺がいない間に三曲歌ったって言ってたじゃん」


 つまり、莉奈は四連続で歌っていることになるのだ。

「それを言われると弱いですね」

「なら俺に歌わせろ」

「わかりました、優斗くんがそんなに歌いたいのであればどうぞ」

「おう」


 莉奈が少しイラつく言い方してた気がするが、気にしないことにしとくか。


「さて行くぞ、みんなでギュー」

「優斗くん...」

「なんだ?」

「何ですかそのいかにもオタク向けみたいなタイトルは」

「いいじゃねえか」


 せっかくのカラオケだ、何を歌ってもいいだろ。


「みんなでギュー、楽しんでギュー、笑ってギュー。楽しいね。こんな感じで世界が平和になればいいのにな。笑って笑って笑って笑って、世界中の人がギューしたら、戦争ってなくなるよね。そう思うよね。みんなではぐしてギューギュー、剣かなんかしないでギューギュー。楽しく楽しくギューギュー。仲間だね。

 ギュギュっとギュギュっと楽しもう。ギュギュっとギュギュっと笑いあおう。ギュギュっとギュギュっとハグしよう。仲間だね仲間だね仲間だねー」


「ふう、どうだった?」

「なんかギャップがすごいです。あんなイケメンの優斗くんがこんな幼女キャラが歌いそうな曲を歌うなんて。面白かったです」


 面白かったらしい。


「それはよかった」

「じゃあ次は私が歌います!」

「おう、歌え歌え」

「じゃあとは言ってももうあんまり持ち歌がないんですよね」

「なのにさっき張り合ってたのかよ」

「仕方ないじゃないですか、私も歌いたいですし」

「おう、なら適当にランキングから選んだら?」


 こういうのは、ランキング上位の歌は大体みんな知っているものだ。


「まあ、そうするしかなさそうですね」

「ネックレスでも歌いましょうかね」

「その曲もう聞き飽きたとか言ってなかったか?」

「歌う分にはいいんです」

「それじゃあ行きます、ネックレス」


 そして俺たちは履歴やランキングの歌を歌いまくった。さすがに五時間は長すぎたが、それでも楽しかった。

私はハモリパートの方が歌いたい派です。

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