表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

第8話 暗黒魔法は宇宙より黒く

その日の昼マリィのパーティはマリィのレベル上げをする予定だったが、メーテルが頭痛を起こしてしまったため念のため延期になった。

暇だったマリィはニガヨモギとイツキの部屋に遊びに行くと、そこにはニガヨモギだけがいた。

どこか顔色の悪いニガヨモギだがマリィは気が付かない。

マリィはニガヨモギに「イツキはいつもニガヨモギに女の子を取られてるの? 笑っちゃうね」と話しかけた。

ニガヨモギは「…でもマリィもイツキが好きな癖に」と暗い顔をして笑った。

「え、何で知ってるの⁉」と驚くマリィ。

ニガヨモギが酷く汗を欠いているのに気が付くマリィ。

「みんなそうだ! イツキが! ぼくの愛する人を!」

ニガヨモギは精神が錯乱しているのか突然空に向かって叫び始める。

驚いて青ざめるマリィ。

そのときイツキとメーテルが部屋に入って来た。

「おーいニガヨモギ、カーサンが鎮痛剤お代わりだって」

事情を知らないイツキがそう言ニガヨモギに言うと、ニガヨモギはイツキに向かって「イツキぃぃぃぃぃ!」と叫び、手のひらを強く開いてイツキに向けた。


「えええ! まさか暗黒魔法…!」

マリィは思わず叫ぶ。

ニガヨモギの手から見上げる宇宙のような漆黒の光が放たれる。

イツキの心臓付近に小さな黒い空間が現れた。

「さあ、マリィどうする? イツキの心臓はじきに消えるよ。寿命はあと2週間くらいにしといたよ…」

ニガヨモギはイツキを見ながら嘲笑する。

マリィにはニガヨモギが知らない人のように見えてしまい涙が止まらない。

「…イツキ!」

マリィはイツキに思わず掛けよる。

「マリィ無駄だよ…イツキの心臓が消えたらマリィはぼくのものだね」

マリィは思わずニガヨモギを睨みつけた。

「私の前では誰も寿命まで生命は死なせないわ! 無駄な生命なんて無いもの‼」

「さあどうかな」

ニガヨモギは誰も知らない顔でずっと笑っている。

暗黒魔法。

マリィは聞き覚えがあった。

マリィを育ててくれた寺院では、暗黒魔法の対処法については口伝で伝えられる。

暗黒魔法は下手をすれば口にするだけで全ての生命を枯らすものであり、マリィが育った寺院では適正がある子供だけが選ばれ未成年のうちに歌として暗黒魔法の対処法は軽く学ばされる。

しかしあくまで対処法だけだ。

暗黒魔法自体は家系的に守られるものであり、決して使っても漏らしても行けないものとして扱われるとマリィは歌で知っていた。

暗黒魔法の使い手として産まれる者は非常に能力が高く、他に食いぶちが出来るから暗黒魔法を使う必要も無いとマリィは聞いている。

そう、条件的にニガヨモギは暗黒魔法の使い手としての能力が十分にあった。

マリィはの目は強く強くイツキを見た。

そして「あなたを死なせない!」と強く言った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ