宇宙の海で泳ぐお星さまのおはなし
それは、お空をふわふわと泳ぐ雲より上の、もっと高いお空のむこうの宇宙のおはなし。
ひろいひろい宇宙のとあるところには、きらきらとした青や緑の星くずが集まってできたちいさな海のようなものがあります。
その海にはたくさんヒトデのようなお星さまたちがたくさん住んでいます。
すると、白くて長い眉毛と白くて長いお髭を生やしたお星さまの長が、ちゃぷちゃぷと泳ぐお星さまたちにいいました。
『今日は海を出て、『ヨゾラ』というところにいくゾ』
長がそういうと、お星さまたちはちゃぷちゃぷと泳ぎながら、こくこくと頷き、ちゃっぷん、ちゃっぷいとお星さまたちは、海面に顔を出します。
果てしなく漆黒の世界広がる宇宙。
黄色や赤、青や白銀にぴかぴかきらきらと輝くお星さまたちは、海や宇宙の周りを煌めかせていた。
『準備はいいか?いくゾ』
長がそういうと。
ジャバンッ!
お星さまたちはいっせいに海から飛びだした。
イロトリドリのお星さまたちが星形の体をちかちかぴかぴかと明滅させながら、『ヨゾラ』をめざした。
────キラッ
「あー!ママ、ながれぼしだ!」
「ほんとだ。キレイね」
「きらきらいっぱいながれてるね」
「そういえば、今日は流星群の日だったわねー」
「りゅうせいぐん?」
「たくさんのお星さまがお空を泳ぐ日よ」
「そうなんだ!キレイだね」
「ほんと、キレイね」
夜空をシャラリシャラリと流れる流星群。
今日は、お星さまたちが地球の『ヨゾラ』に遊びに来る日。