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エッセイとしての私の記録  作者: マッキー
8/21

またもハズレを引きヤブ医者、京都旅行を決意

なぜこうもハズレを引くのか。

クラス替えの運は良かったが、まさか人生の運を使い果たしたのか。

ヤケになると突飛な行動に出るタイプだ。

グー●ルの検索結果を頼りに、最寄り駅前のメンタルクリニックへ足を運んだ。女性医師がいるとのことだったので、ストーカー(このときはまだSNS粘着が続いていた)に疲れ果てた私はそれだけでそのクリニックを選んだ。


院内は綺麗めシンプルで、お手頃エステマッサージ店のような内装だった。しばらく待ち、いよいよ診察室に呼ばれた。

これまでの経緯をなるべく簡易的にまとめて話したが、医者との会話がどうも噛み合わない。

どうやら私の容姿がストーカーに好かれるタイプの美人だと言っているらしかった。

「化粧の仕方を変えてみたら? 眉をあまり下げずに」

私はお金を払って何のアドバイスを聞かされているんだろう。メイク講座は頼んでいない。現状打破として、このゾンビにショットガンを撃ち込んでほしいのだ。決してゾンビとしての在り方、評価は訊いていない。


だみだこりゃ!


クソバイスをそこそこに切り上げていただいて、無駄になった診察料を支払ってクリニックをあとにした。残暑が厳しく、まだまだ猛暑だった。私の中の何かもコレジャナイと噴き上がっていた。こんな話で金を取るとは、ヤブ医者め! 去り際にひそかにオナラをぶちかましながら帰路についた。


おかげさまで割とヤケクソになっていた。

そうだ、京都行こう。

退職したS社からの残りの給料をすべて使い切ってやろうと決めた。ヤケクソになった女は京都へ一人旅、それがいい、そうしよう。


これまで自力で2時間以上の遠出をしたことがない世間知らずだったが、日にちを決め、ビジネスホテルを予約し、新幹線のチケットも購入した。初めてのことで不安もあったが、雀の涙ほどの給料を使い切るという目標のためにゾンビは起き上がってヨロヨロと歩み出した。


私だってやれば出来る、もともと出来の悪い子ではなかったはず。京都旅行を遂行できればそれが証明できる。そんな気がして謎に必死だった。

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子供のころから作文は誉められていました。 スマホの半角スペースだと段落の頭に空白マスを作れませんね。 でも寝転がって書けるのでスマホは便利。
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