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エッセイとしての私の記録  作者: マッキー
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生産管理部編

実録ブラック企業、生産管理部に異動してからのこと。

どういった経緯で異動が決定したのかは定かでないが、とりあえず営業としてはマサ●タウンを出てナ●ノクサとコラッ●のパーティ程度の私に白羽の矢が立った。異動先は生産管理部であった。


それなりの物量の流れる会社であったが、ビックリ仰天、生産管理部は私と上司の2人のみだった。更にビックリ、私が異動するとき上司が行方不明になった。お察しの通りの部署である。


幸か不幸か、上司は約1週間後に生きて発見された。しかも退職せず戻ってきた。上司のいない間、右も左もわからない私はてんやわんやであったが、ひとまずは教えてくれる人物が現れたことに安堵した。


しかしそこはお察し部署、定時で帰ってしまう営業部の代わりに取引先企業と直接納期の調整をし、営業部と現場の板挟みとなる泥沼。翌日営業部から「なんで?! 聞いてないよ!」と言われることもしばしば。不倫状態である。


現場のパートさんが夕方帰ってしまったあとは私が明日納期という商品を現場に行って持ち回ることも多かった。


社長は私のデスクに背を向け座り、「やっぱり女はいらないよなぁ」と言う。書類はケツの下。適当に置いた手がPCのキーボードを無作為に連打。明日の天気はなんだったかなあ。


残業している社員たちにお情けで投げつけられる菓子パン。社長はピッチャーとしては2軍に間違いなかった。


スーツから作業着になった私は、せっかく頑張って買い足したスーツがもったいないなぁと嘆きつつ、身なりにあまり気を遣わなくて良いことは歓迎していた。


それでも一応毎日化粧をし、それなりのファッションでいた。お昼をいっしょにとる女性パートさんたちから娘のように接されるのは心が安らいだ。どんなところにいても、少しでも綺麗でいたかった。


募集要項と異なる薄給の中で自炊していたので、山を2つこえて道の駅へ野菜を買い出しに行ったり、公園の水を飲んだりした。世の中はこんなものだ、みんなつらいのだ、まだ頑張れる。


体重はこのころから減少していった。


ある日、隣の部署のおじさんから、廊下の奥にあるロッカーでたまたまいっしょになったとき声を掛けられた。「大変でしょ、キツイよね」

まあ、その通りなので適当な返事で流した。それは泣きっ面に蜂のスタート合図だった。

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子供のころから作文は誉められていました。 スマホの半角スペースだと段落の頭に空白マスを作れませんね。 でも寝転がって書けるのでスマホは便利。
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