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私は非日常を望んでいる。  作者: ʕ•ᴥ•ʔ(神白)
30/39

第30話

起きました。おはようございます。現在の時間ぴったり朝の6時です。さ、ジョギングから始めよう。今日は気分転換が主目的だから、5キロくらいにしとくかな。あのワンちゃんのお散歩同行していいか聞いてみようかな〜?よし!ワンちゃん目指してGO!


タッタッタッタッタ・・・・

リズムは一定のテンポで走り出す。いつものワンちゃんは家を出て左に少しいくとある公園でご主人であるお兄さんのところへレッツゴー!



あれ?お兄さん寝てない?コックリコックリしてる。

寝不足なのかな?


「・・・お兄さん大丈夫?眠いなら家で寝たほうがいいよ?」

「はっ!っ!あ、いや、大丈夫、大丈夫。ここすごくあったかいからつい、ね。」

「ワフ!」

「お!おはよう!今日もモフモフだねぇ。」

ワンちゃんモフモフだー。癒されるー。

犬種はなんていうんだっけ。

「お兄さん!この子の犬種は何だっけ?」

「サモエドだよ。名前はゴン。」


「おぉ!ゴンか〜、あ、お兄さん今日はお散歩同行してもいいですか?」

「・・・へ?え、あ。い、いいですよ。」

「よろしくお願いします!いつもどの辺りを歩いてるんですか?」

「いつもは・・・すぐ帰るんだけど。」

と頰をかきながら恥ずかしそうに行ったお兄さん。


「あらら、そうでしたか。んー。じゃあ、方向はどっちですか?」

「ん?えっと、あっちだね。」

と私が来た方向とは逆の方を指差す。ふむ、久々に神社のお地蔵さん達に挨拶しに行こうかな!


「じゃあ、途中までついて行っていいですか?」

「え?えっと、家って逆方面じゃ・・・」

「あ、はい。でもあっちの方にある神社に遊びに行くので大丈夫です!途中までダメですか?」

「い、いや。いいよ!もももちろん!」

なにやら、少し赤くなって慌てて返事をしてくれた。

???どうしたんだろ???

「ワフワフ♪」


お兄さんはゴンのリードを私に渡してくれた。少しの間だけやらせてくれるらしい。

やったね!

ゴンはご機嫌で私の隣を歩いてる。

その後ろをお兄さんが歩いてる。

尻尾ふわふわで、身体中ふわふわで絶対に飽きないよ!うちにも1匹ワンちゃん欲しくなるなー。もし飼うならなにがいいかな??ゴンみたいなサモエドもいいし、ヨークシャーテリアも可愛いよね!トイプードルもいいし、マルチーズも・・・でも大きかったら背中になれるかな?なら!ゴールデンレトリバーとかラブラドールとかも魅力的だ!

と考えてるとお兄さんが・・・


「あ、龍奈ちゃん、家ここだからお散歩終わりだよ。」


はっ!

「いつの間に!うぅ、楽しい時間が早く終わってしまった・・・それじゃ、ゴン。またお散歩しようね!・・・(グイ)???どうしたの?」

お兄さんにリードを渋々返して、一回モフモフしてお別れいったら、ゴンが服かぶりついて離さない。


「・・・こら、ゴン。龍奈ちゃん遊びに行けないだろ?離しなさい!」


お兄さんが服から口を離させようと頑張る。

が、離さない。

「ふんぬぅー!!!ってうわっ?!」

と口は離れないので今度はリードを無理やり家の方に引っ張っていたお兄さんを急に服を離してお兄さんの方にジャンプしたゴン。

ジャンプしたあとゴンがお兄さんの方にタックルした拍子に手から離したリードを銜えて私の後ろに隠れる。


「へ?え?ええ?!」

な、なにが起きたの?!


「いったたた。って、ゴン!あ、よかった。どっかいったのかと思った。」

リードを離したのを思い出したお兄さんは慌ててゴンを探し、私の後ろにいるゴンを見て安心したようだ。


「ゴンー?ほら、お兄さんに謝らないと!それにもうお家だよ?」

「グゥゥ〜〜!!」

低い声を出しお兄さんを睨みつける。そして、私にリードをグイグイと押し出してくる。

これは〜・・・


「まだお散歩したいの?」

「ッ!!ワフッワフッ♪」

「だ、そうなんですけど、どうしましょう?」

「・・・じゃあ、俺も・・・」

「グゥーー!!」

「・・・俺はいらないのか。(ガックシ)」


あはは、ゴンお兄さん落ち込んじゃったよ?

「私と神社に行くの?遊ぶっていっても、すぐに回ったら帰る予定だから、楽しくないかもよ?」

「ワフ♪ワフ♪」

「これは行く気満々だな。なんか、俺より懐いてないか、ゴン?・・・悪いんだけど、ゴンのこと少し頼めるかい?」

「いいんですか!!私は全然いいです!あ、えっと、終わったらインターホンで呼びますね!えっとー・・・佐々木のお兄さん♪」

表札をみて名前を確認する。

「・・・・・・佐々木兄ちゃんと呼んでくれても・・・ハッ!いや、なんでもない、気にしないで!インターホンの件わかったよ。それじゃ、ゴン楽しんでこいよ。(俺の分まで・・・)」

「ワフ♪ワフ♪」

「じゃあ、行ってきますね!行こっ!ゴン!」

「ワフー♪!」



神社までは少し離れてるけど、ゴンと一緒ならなおさら楽しいね!

「ゴン、楽しい?」

「ワフー!!」

ブンブンと尻尾を振ってアピールするゴン。可愛いなぁ。そういえばこれから行く神社には狛犬が並んでたなー。今は夏だから、暑がってないかな?んー。バケツ探してお水かけてあげよう。人いなかったら・・・お地蔵さんは近くのお掃除かなー。あそこ神子さん居ないから掃除する人居ないんだよね。ちょっとお掃除したら帰りますかね。


「ワフー?」

「ん?どうしたの?」

神社についてゴンが何かを感じとったのか首を傾げている。少しソワソワしてるな。なんかあるのかな?


「ゴン?ここで待っとく?」

神社の入り口は少し階段があって、その階段の手すりにリードを結びつけることは可能だ。

「(ブンブンブン)ワフッ!」

横に首を振り行くよ!とひと吠えしたゴン。


「じゃ、行こうね。」

と私はリードを引っ張りゴンと一緒に階段を登って行く。登っていったらゴンは狛犬を見てビクリと反応し、ガタガタと震え出した。

「え、どうしたの?!ゴン!ゴン?この子が怖いの?大丈夫だよ。この子はいい子だから。いつもこの神社守ってるんだよ?ね?」

私は見た目強面の石の狛犬を撫でる。

なぜか、張り詰めた空気が緩んだ気がした。

「クゥーンクゥーン。」

「え?もう帰るの?私もう少しいたいんだけど・・・」

「クゥーン・・・ッ!?」

なぜかまたガタガタと震え出したゴン。

ううーん。

「すぐに終わらせてくるから、ゴンは入り口で待っててくれる?」

「ッ!ワフワフ!!」

ブンブンと縦に振って早く入り口あと駆け降りようとするゴン。何をそんなに慌ててるんだろ?



とりあえず、ゴンは入り口に結んできました。

私はもう一度さっきは撫でなかったもう1匹のも、狛犬の頭を撫でて確かめる。

「うん、やっぱり熱いねー。待っててね!!今水汲んでくるから!」

えっとー、蛇口は冷たい水出るかな〜?

・・・うーん。少しぬるいな、ちょっと出しっぱにしてバケツ探そう。掃除ロッカー的なものがあったはず!

・・・・・・・・・あった!でもこれ・・・穴空いてるわ。んー。あ、創造で直しちゃおう!!

創造クリーチャー!」

ありゃ?バケツ真新しいのになっちゃった。ま、いっか!これに、そろそろ冷えた水を汲んで〜♪よし!OK!あ、タオルも作っちゃおうかな?雑巾じゃかわいそうだし。バスタオル作ろう!というわけでもう一回!

創造クリーチャー!」

まっ白いもこもこタオルのかんせーい!

タオルとバケツを持って狛犬の所に戻る。


「おまたせ!じゃ、先にこっちからね!」

神社入り口から入って向かって左側の子から始める。

とりあえず水をザバー!っとかける!

熱い頭の温度が少し下がるが、まだ熱い。

「もう一回水汲んでくるね!」

水汲んで、かける、水汲んで、かけるをその後2回ほど繰り返して、ようやく温度が下がり、冷たい石の狛犬になる。

周りがびしょびしょになったけど、拭くのは狛犬と台座だけでいいよね!

狛犬の背中にバサっとタオルをかけて磨いてあげる。

頭、背中、お腹、手足、尻尾、そして台座を拭いて終わり!

よし!まずは1匹。


「じゃ、今度はこっちね!水汲んでくる!」

もう1匹の方も同じように水をかけて拭いてあげる。タオルは1匹目を拭いた時に少し汚れたから新しく作り直した。少し汗をかいたので帰ったらお風呂だねー。


「よし!終わり!ひんやり気持ちよくなったねー♪次はお地蔵さんの周り見てこようかな。」

2匹をハグして冷たくなったのを確認!

掃除ロッカーにバケツとバスタオルをしまって、箒とちりとり持ってお地蔵さんのところに行く。


この時、神社が変化したことに龍奈は気づかない。


お地蔵さんのところに行くと蜘蛛の巣が張ってたり、埃がたまってたりしていた。

「うわぁ、これは大変だ。今すぐ綺麗にするからね!」


とりあえず蜘蛛の巣を回収して、周りを箒で掃いて、ゴミは作り出したゴミ袋に入れて、お地蔵さんを水ぶきするタオル使って、ピッカピカに磨いてあげた!

「よし!終わり!ちょっと疲れたから、休ませてね。お地蔵さん!」

私はお地蔵さんの近くにある石のベンチに座る。


「えぇ、えぇ。構いませんよ。狛達だけでなく、私も綺麗にしてくれてありがとうございます。姫様。」


「そんな、姫様なんて呼ばなくていいよ!私は龍奈っていう名前があるからそっちで呼んで!・・・・・・・・・・へ?」


「おぉ、そうでしたな、龍奈様ありがとうございます。私が動けたらいいんですが、魂をここに固定されたままですし、この神社に祀られていた神はもういませんし、何もできずに存在を忘れられるのだと思ってましたが、龍奈様のおかげで少し復活しました。」


・・・・・・お地蔵さんが喋った!!!

「・・・な、なんで話が・・・」


「龍奈が神格をお持ちだからです。それでですね、掃除をやってくれた龍奈様に失礼を承知でお願いがございます。私はもうここで廃る運命ですが、狛達には楽しい時間を過ごしてもらいたいのです。狛達と契約しあなたの眷属にしてもらえないでしょうか?」


「狛達って、あの狛犬のこと?あの子達もお話しできるの?!」

「彼らはまあ、犬ですからワンワン言うだけですけど。意思疎通はできます。それで、契約の件どうでしょうか。」


うーん。契約かーつまり、リルと私みたいになると言うことだよね?お地蔵さんは廃る運命なのは誰も決めてないよね!それなら!


「うん!狛犬達と契約するのはいいよ!でも、あなたとも契約する!」

「ッ?!そ、それは駄目です!私は見た目はお地蔵にしか見えないですが、中身の魂は別物です。先ほどこの中に魂を固定されていると言いましたが、言い方を変えれば封印されていると言うことなのです。私は、とある神にここへと封じられたいわゆる悪魔なのです。神のあなたと私が契約することは他の神にとって脅威にしかならない。危険視されます!」

「んー、でも、ここに封じられてかなり経つでしょう?反省もしっかりしていると思うし、言い方的に全然敵には思えない。だから私と契約しても大丈夫だと思うし、すでにこの世界で私は危険視される状態になっているから、そこは気にしてないよ。狛達もあなたが一緒の方が楽しいと思うよ?」

「「オン♪!」」


「うわっと、びっくりした。」

吠えられて、後ろに2匹の大きなワンちゃんがいること気づく。


「・・・あなた達。本当によろしいのですか龍奈様?」

「もちろん!それに、いろいろ教えて欲しいんだ!昔の事とか、神様事情とか、そう言うの疎いからわかんなくて。新人だから!あ、でも、今魂だけなんだよね?身体はどんなのがいい?創ってあげるよ!」

「え?!つ、創ってくださるのですか?!見た目はできれば昔の姿がいいのですが・・・」

「昔の姿・・・んー、ちょっと昔姿を思い出してみてくれる?」

読み取りでみてみよう。

お地蔵さんに触って読みとってみる。

・・・・・・・・ん?これかな?

よし、服装は執事服でいいか!

創造クリーチャー!」


髪は金髪の長髪で、赤い目、少し伸びた犬歯。これ、吸血鬼?!・・・太陽に浴びても大丈夫なように体の仕組みいじっとこう。満月になったら力が強まるのはよしとしよう。

「・・・ああ、懐かしい私の体です。そっくりだ。ありがとうございます。龍奈様。一生お仕えします!」


「うん!よろしくね!・・・って、契約ってどうすればいいの?」

「神によってやり方は違います。ルールを決めて血で契約するとか、名前を与えて契約するとかですかね。」

「ちなみに、昔の名前聞いてもいい?」

「・・・私、過去は捨てたので、新しい名前が欲しいですね。」

ニコニコしてそうだ!


「狛達もだよね、んー。じゃあ、まずお地蔵さんはサマエル。黒の毛並みで、青い目の狛犬が、ケルン。金の目の方がベロス。でどうかな?」

そう聞くと、お地蔵さんと狛犬達が急にひかり、狛犬達は小さなドーベルマンの子犬状態に、そして、お地蔵さんは魂のような光がお地蔵から抜け、私が創った身体に入り込む。

しばらくして、サマエルは新しい身体を動かして私のことを見て跪く。

「これから、よろしくお願い申し上げます。龍奈様。」

「「キャン!!」」

「うん!よろしくね!」



「さてと、帰るのはいいんだけどどう説明しようかな〜。」

「龍奈様、私達は居候するわけではなく、近くの家を買って住むことがいいと思います。龍奈様が呼んでくれればすぐにそばに行くことは可能ですから。」

「そんなんだ!じゃあ、家探しだね〜。あ、ケルンとベロスは朝のジョギング一緒にしようね!というか、サマエルってイケメンだよね。モテそうだ。」

「・・・その、私の名前なんですが。なぜその名前なのでしょう?由来はありますか?」

「サマエルって名前の由来?確かなんかの天使の名前だったはず。私に仕えるから丁度いいかな!って!」

「・・・・・・死の天使だと知ってますか?神の毒とも呼ばれてます。」

「へー!かっこいいね!それに意味的には合ってる?」

「ッ?!ど、どういうことでしょう。」

「だって、私邪神の眷属でもあるからね!死の天使ってカッコいいし!私も強いからね!えっへん。・・・あ、名前嫌だった?」

「・・・・・・本当に、龍奈様が主人で良かったです。」

「へ?名前は大丈夫?」

「はい、大変気に入りました!」

「ちなみに、ケルンとベロスはケルベロスから取ったんだよ!」

「「キャンキャン♪」」

「それにしても、小さくなったね。大きいのにもなれるの?」

「はい、なれますが。現代でなってしまうと騒ぎになりますから、この姿をしているんです。」

「そっか!さ、ゴンを家に帰して一旦帰らないと。」

「はい、そうですね。私達はここら周辺を見て回ってますので支度が終わりましたらお呼びください。」

「わかった!じゃ、また後でね!」


私はゴンと合流して佐々木のお兄さんに返し、家に帰った。ちなみに、ゴンはケルンとベロスを見て尻尾をお腹の下に潜り込ませてすごい勢いで家に入っていった。お兄さんも何があったんだ・・・とビックリしてた。私は何もしてないですから!と何をしたか話して本当に何があったんだってなってた。

うん、何があったんだろね。私にもわからない。


まあ、無事に帰って、ご飯食べ終わって、出かけてくることを伝えて出てきました!魔法は使えたのか聞かれて、そういえば試してないことを伝えて今日こそは試してくることを言ってきた。家が見つかったら砂漠かどっかに転移して試してみよう。


「サマエル?準備できたよ!」

「お待たせしました。」

「おお!本当に来た!あれ?それって・・・」

サマエルの手には鍵が一つ。


「はい、古い家を買って来ました。」

「え?!お金はどうしたの?!」

「お金は昔の家に帰って売れるもの持って来て換金して来て用意しました。」

「あ、そっか。家はまだあったんだ。」

「まあ、私しか入れない異空間にありますから大丈夫ですよ。」

「異空間・・・それって広い?」

「えぇ、大きさは自由自在ですが・・・どうかしましたか?」

「えっとね、試したいことがあるんだ。それをそこでやっていい?」

「はい、構いません。」

「やった!そこなら被害とかでないから丁度いいね。技の試し打ちとかして見たらいいかも。あ、秘密基地にしよう!そこ!」

「ふふっ、そうですね。そうしましょう。」

「むぅ、秘密基地って夢じゃん!で、買った家はどこ?」

「はい、ご案内しますね。」

そして、サマエルに案内されること20分・・・ってここ。

「神社じゃん!」

「はい、ここの土地を買い取りました。新しく建物を建て直そうと思ってます。」

「どうやって?」

「簡単ですよ。目をつぶってください。」

・・・・・・まさか。

「う、うん。」


・・・キィーーーーン!

カンカンカンカンカン!!


「ふぅ。はい、もういいですよ。」

そっと目を開ける。

・・・・・・早いよ!

「・・・・・・凄っ。クオリティ高っ。館・・・だね。」


「はい、頑張りました。」

これは、突然できたら騒がれるな。記憶操作しとこう。

「龍奈様?どうかしました?」

「ん、ちょっと待ってね・・・よし、これで騒がれない。ちなみに、住民登録はしてあるの?」

「はい、抜かりありません。名前はどうしたの?」

「サマエルで行きました。名字はウルフェンにしました。」

「吸血鬼なのに、狼?」

「龍奈様が好きな動物と風の噂で聞きましたので。」

「そっか。」

どこで聞いたんだろ?

サマエル・ウルフェン・・・・・・狼人間に見られてないだろうか。

「まだ家具はないので、次までに用意しておきます。人目もありますし、中に入ってから私の家に向かいましょう。」


「うん!行こう行こう!」

私はサマエルに誘われて館の敷地に入る。

入った後、結界が作動し、外からの部外者の声は排除され、

『ちょっ待て!そいつについて行くな!!おい龍奈?!』

というリルの声も届かない。

『おい!邪神!何故あやつが復活しておる?!』

『くそッ知るか!!あいつのテリトリーに入った!でてくるまで何もできねぇ!』

『あれって、吸魔ですよね?!死んだはずじゃ!?』

『悪魔を殺すには封じ込めて暗闇に閉じ込めて存在を忘れさせる必要がある。かなりダメージ食らってほぼ死んだ死体状態だったのに何があった?!』


その頃そんな騒ぎを知らない龍奈は異空間に移動し・・・


「うわぁー広いね!あ!館!!館好きだねぇ。庭もある!ケルンとベロスも来れるんだね!」

「はい、ゲートを作りましたのでそこからここに来れます。・・・・・・その、龍奈様建物の作成と空間を広めたので魔力を分けていただきたいのですが・・・。」

「ん?サマエルも魔力食べるの?そんなに食べないでね、フラフラするから。えっと、どうやって食べる?魔力珠っての作るっていう手があるけど。」

「魔力珠というのは初めて聞きますね。その、それは今度でよろしいですか。その私、吸血鬼なので、その・・・。」

「あ、首か、腕噛む?別にいいよ!寝たら怪我とかなくなると思うから好きな方やって!」

「・・・・・本当によろしいのですか?怖くありませんか?」

「んー?別に?」

「・・・本当に、凄いですね。龍奈様は。それでは首で・・・。」

スッと背後に周りサマエルが肩を持ち首にカブっと噛み付いてきた。

「ンッ。」

「ッ!!・・・♡!」ゴクゴク


「んん!サマエル?」

「ゴクゴクゴクゴクゴクゴク」

「・・・・サマ、エル吸い過ぎ。」

「「ガウ!!」」

「・・・ッ!す、すみません!!龍奈様!大丈夫ですか?!」

ケルンとベロス(大きいバージョン)にどつかれてサマエルが正気に戻った。私はちょっと貧血状態になったので少し座り込む。

「あう、フラフラする。」

「本当にすみません!!飲んだ中で味わったことがない最高の味でして、コントロールが効かなくなってしまって・・・」

「うぅ、大丈夫。けど少し寝る。」

「本当に申し訳ありません。あ、寝室までお運びします。寝てもらって構いませんよ。」

「う、ん。お願い眠、い。」

スースー。


まさか、あんな味わいの血と魔力を生み出すなんて思いもしなかった。龍奈様の言っていた魔力珠なるものも気になる。そして、眠れば回復するのであれば主人として申し分ない存在。そして、神力持ち。神力を体に纏わせた状態で飲んだら・・・だめだ。止まらなくなってしまう。忘れよう。忠誠心がもうヤバイです。貴女のことをずっとお護りしてみせます。龍奈様。おやすみなさいませ。




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