第29話
・・・・・・眠い。
まだ眠い。もう少し寝させて。
『神界に来て寝てていいから、とりあえずこっち来い。』
むむぅ。
「転移、リル」
リルの空間に転移し、私はすぐに寝る。
「いや、すぐに寝るのかよ。まあ、いいが。まだ体がだるいのか?」
「・・・・・・」
「寝てるから無理か。会議は昼からだから、それまで寝てろ。おやすみ、龍奈。」
リルは優しく龍奈の髪を弄りながら頭を撫でる。
龍奈は心地よい眠りについていった。
「龍奈ー。起きろー会議に行くぞー。」
揺さぶられているのに気づき起き上がる。
「ふぁ〜、よく寝た。ん?ここどこ?」
「俺の空間だ。お前、寝ぼけながら来たの覚えてないのか?」
「あー。そういえば?それで、どうやって行くの?」
「会議が開かれる時だけ各神の空間に扉が現れる。ほら、アレだ。」
指さされた先には茶色で金のドアノブがついた扉があった。
「おおー!へー。ここ開けたらもう会議室?」
「おう、そうだ。早めに行ってジジイに龍奈の席きかねぇとな。」
「うん!」
私はリルに続いて扉を抜ける。
すると、真っ白い空間に真っ白い楕円の机の周りに真っ白い椅子が並べられている会議室があった。
「 白いねー。」
「来たかの、龍奈ちゃん。昨日はすまんかったの。」
「ん、大丈夫。寝たら元気になったから。それで、私の席どこ??」
「龍奈ちゃんは邪神のそばじゃ、本来は12の神とわししか、おらん場所じゃからの。」
「わかった!自己紹介だけでいいんだよね?」
「うむ、後の仕事などの説明はわしがするからいい。」
「・・・リル。暇になった。」
「じゃ、俺の膝乗って寝てろ。」
「ん、そうする。」
私が膝に乗るのを躊躇しなかったことに驚いた顔をしたが満足そうな顔にすぐになったリル。
「・・・あ、いいこと思いついた!龍奈?龍化して丸くなって寝たほうが寝やすくないか?」
ん?丸くなって寝るの?猫みたいに?
「ちょっとやってみる。」
まず龍化してー、丸くなって寝る!
おお!これは寝やすい。首痛くならないし!肩こらないし!いいね!
「これで寝るから他の神様きたら起こしてねー。眠い。」
「・・・お、おう。」
「邪神、お前さんずるいのう。」
「やらせねぇからな。気持ち悪いから見てくるな!」
「いいのぅ。いいのぅ。わしもそれやりたい。」
じーっと見続ける創爺。しばらくそのやりとりを続けていると・・・
「何をやりたいんですか?創造神様。」
「む?おお、風神か。アレをわしもやりたいんじゃが、邪神が譲らんくてのぅ。」
「アレとは・・・可愛いですね。何ですか?ソレは。」
「俺の眷属。いいだろ!」
「邪神の?よくなりたがりましたね。」
「ちなみに、新しい神人でもある。」
「・・・は?人ではないですよね?」
「いや、人じゃ。起こすのはもったいないが、龍奈ちゃんや、風神が来たから起きとくれ。」
「んむぅ?はっ!おはようございます!風神様?」
「(か、可愛いッ!んむぅ?ってなんですか?!可愛いいんですが?!パタパタと尻尾が揺れて!)・・・おはようございます。」
「人の方に戻ってくれるかの?」
「あ、そうでした!・・・リル?離してくれないと戻れないんだけど。」抱っこ状態のまま上に顔を向けて聞く。
「このまま戻れよ。そしてすぐに龍化しろ。」
「いやいやいや、風神様来てるんだから、すぐに他の神様も来るでしょ!人の方のままで居なきゃでしょ!」
「邪神、気持ちは分かるが度々戻らせるのは疲れさすじゃろ。龍奈ちゃんも、席は特にないから、邪神の膝の上で我慢しておくれ。」
むむ、創爺が言うならしょうがない。
「わかった。じゃ、人化するよ!」
ポンッ!
「・・・本当に人だったんですか。なぜ龍化できるんですか?」
「えっと、異能力のおかげというのが主にありますけど、称号が龍神姫というのも関係してると思います!その他の説明は創爺が、あとでするそうです!」
「・・・・・・創爺、ですか。」
ジトーっという眼差しで創爺を見つめる風神様。
「・・・(汗)」
なぜか、汗をかき始め横に視線を逃した創爺。
「ちなみに、邪神のこともリルとやらで呼んでましたが。まさか、真名ですか?」
「はい!私がつけました!」
「・・・へぇー。」
リルにガンを飛ばす風神様。
「・・・(ドヤァ)」
ドヤ顔をするリル。腹立つ顔してますね。頭突き食らわせとこう。
ゴン!
見事、顎に命中!
「いっつぅ!何すんだよ!龍奈!」
顎をさすりながら文句を言って来るリル。
「なんかムカついたから。」
「ナイスです、龍神姫。」
「あ、龍奈と呼んでくれていいですよ!」
なんか、風神様とは仲良くなれそう!
「では、龍奈と呼びますね。先ほど、異能力に関して言ってましたが、何の能力ですか?」
「それは・・・」
「それに関しては秘密じゃ!」
なんか、創爺が割り込んで来た。
「・・・そうですか。創造神様が言うならしょうがないですね。詮索はやめます。が・・・龍奈が自分で言った分はいいのですよね?」
「言っとくが、言霊禁止じゃからの。命令もダメじゃ。龍奈ちゃんは下界での生活と一緒で、なるべく知られん様にの。まあ、バレたら軽く説明ぐらいはして良いが。」
「ん!わかった!」
神界でも隠すのか!奥の手みたいな感じ?かっこいい!
しばらく、風神様と話していると・・・
「龍奈ちゃーん!来たわよ!」
ラミナ登場!
「嬢ちゃん、俺もいるぜ。」
キサラも登場!
「昨日ぶりだねー。ラミナは二日酔いしてない?」
「神は二日酔いしないのよ!それよりも、あいつが来る前に、龍奈ちゃんゲット!」
「へ?うわっ!」
私は一瞬のうちにリルの膝にいたところからラミナの腕の中に瞬間移動させられた。
「ちょっ!俺の龍奈返せ酒弱女!!」
「あいつ避けに少しの間貸しなさい!邪神!!」
私、物じゃないんですが。
それにあいつって誰?
「ねぇ、さっきからあいつって誰・・・」
「お・姉・さ・ま〜〜♡ついに来ました!月一回のお姉様タイム!私はこの時のために仕事を!!・・・・・・・・・・・・・・・・お姉様?その柔らかいお姉様の美しくて綺麗な腕に抱かれているガキ・・・コホン、お子様はどちら様ですか?」
なんか、巻き込まれた予感。
会議室に突如、現れたおそらくラミナのことをお姉様呼ばわりしているこの女の人。見た目は水色の髪のフェミニンボブ。いわゆる可愛い乙女さんです。でも、私をガキといった瞬間から腹黒だと言うことがわかります。その人は私を紺色の瞳の笑顔(目が笑ってないバージョン)で見つめて来ます。怖いです。
あ、ちなみに、風神様はショートカットの男の人です。髪の色は爽やかグリーンです。
「雨神、龍奈ちゃんが怖がってるでしょ?近づかないでくれる?」
「そのお子様は龍奈ちゃんと言いますのね?その子とお話ししたいのでお時間よろしいかしら?」
「よろしくないわ!俺の龍奈返せっていってんだろうが!このクソ女神!!」
「・・・邪神、私のお姉様のことクソ呼ばわりですか?いい度胸ですね?」
「うっわ。近づいて来んな百合百合はどっか行け!」
百合百合なんだ。まあ、わかるけど。
「ラミナー私はいつ解放されるー?」
「会議が終わるまで駄目。あの子鬱陶しいのよ。会議中も話しかけて来てね?うるさいし。あ、龍奈ちゃんは話しかけて来ていいからね?」
私とラミナが話していると、グリン!と首をこっちに向けてリルを地面にベショっと捨て、こっちに一瞬で近づいて来た雨神様。
「お姉様、そんな子供ほっといて私とお話ししましょう!」
「お断りよ。私は龍奈ちゃんと話をするの!」
「いや、会議に集中してくれんと困るんじゃが。」
「「創造神様は黙ってて!!」」
「・・・わし、偉いのに。創造神様なのに。」
あぁ、創爺がいじけちゃった。もう!
「ラミナ、創爺いじめちゃ駄目でしょ!めっ!」
私は抱き抱えているので、ラミナの顔を見上げて言う。
「「ッ!?」」
その発言にラミナと雨神様がピタリと動きを止めた。
「じー・・・・・・・・」
「龍奈ちゃん、今のもう一回!!」
ラミナに向けていた視線を私へと移しじーっと見てくる雨神様が気になりながら聞く。
「ふえ?えっと〜、創爺をいじめちゃ駄目でしょ?」
「違う違う、その次!その次!」
「えっと〜・・・め?」
怒る時の勢いはなく、こてんと首を傾げながらめっを言う龍奈。
「そうじゃないけど、それもいい!!きゃー可愛いー!!」
「・・・・・・。」
私とラミナを交互にみる雨神様。
しばらくして、ラミナの興奮が冷め止んだ時雨神様から質問が来た。
「・・・・・・あの、龍奈様?貴女のような子供がなぜここに?」
急に様付けになった!?
ちょっとビクビクしながら答える。
「え、えっと。紹介おくれました。新しく神人になった龍奈です。神の名は龍神姫です。よろしくお願いします。」
「神人?!え?新人さん紹介って龍奈様のことでしたの?!」
「そうよー。龍奈ちゃんは私に真名をくれた子でもあるから手を出したら貴女でも許さないわよ?」
「ま、真名を?!待ってください、邪神も別名で呼んでませんでしたか?!」
「おう、ちなみに、知識の神と、鍛冶の神にもつけてるぞ。」
「嬢ちゃんいい子だよなー。」
ラミナと雨神様のやりとりを遠くで見てたキサラが近づいて来てわしわしと撫でて来た。
「4神に真名を?!精神がよく壊れませんね。なぜでしょう?」
「それはわしにもわからん。おそらくじゃが、全員に名前つけても大丈夫だろうのぅ。」
「「「「「は?」」」」」
「それ、創造神様レベル?!」
「え、マジで?!そんなすごかったの!龍奈!」
「龍奈ちゃん、今度から様付けで呼ぶわ。」
「お嬢ちゃんじゃ駄目だな。姫と呼ぶか?」
「やはり龍神姫と呼ぶべきでは。」
「創爺!変なこと言わないでよー!様付けで呼ばないでー、姫もなし!いつも通りでいいの!」
「いや、事実なんじゃが。まあ、本人もこう言っとるんじゃからいつも通りにしてやれよ?お前さんたち。」
もう!
その後も続々と集まってきて、ついに12の神が全員揃った。
席順はランク順らしく、創造神様が上座に座って時計回りに13の椅子がある。私の椅子は急遽出してもらった。リルの膝に乗せるなら私の膝にいましょう!とラミナが提案してきたから、切りがなくなる前に創爺がリルの隣に椅子を出したと言うわけだ。
私は背が低いので、ちょっ座高高めの椅子を出してもらった。みんなと同じだと目から上しか使えから見えなかったので・・・
ちなみに、12の神様はこんな感じ。
生誕の女神、慈愛の女神、知識の神、戦女神、風神、雷神、雨神、鍛冶神、太陽神、海神、審判神、邪神である!
死神とかはいないんだねー。ここにいないだけでいるらしいけど。それでね、今は報告会ってのをしてます。私の紹介はメインイベントらしいので、後だそうで。それで、今はシャルの報告を聞いてるんだけど。シャルの右隣の慈愛の女神様が息荒げて、私を見てくるんだよね。すごくすごーーーーく。怖いです。雨神よりも遥かに怖いです。でも、リルに助けを求め様にもちょっと創爺寄りの位置なので求めるのは創爺にしかできないんだけど。お仕事の邪魔したら悪いよね?だから、思いっきり目をそらしたり、目を瞑ったりしてるんだけど。感じるんだよ!視線が!!ううぅ〜もう無理ー・・・
「(創爺〜創爺〜怖い〜。)」
ぐいぐいと創爺の服を引っ張り、少し涙目で訴える。
すると、すぐに創爺が反応して私の顔を見て驚く。
「?!どうしたんじゃ?龍奈ちゃん?!」
「どうした?!」
邪神は私を抱っこしてあやす。そんなに赤ちゃんじゃないもん!ちょろっと涙目なだけだもん!
「・・・いや、私は誰のせいかわかってますが。」
シャルはすぐ隣の慈愛の女神を見る。
「・・・慈愛の女神?いい加減にしなさい?消すわよ?」
「ハアッハァッ・・・ハッ!え?何がですか?」
当の本人は何もなかった様に姿勢を正す。
「今取り繕っても遅いわ!」
「うむ、遅いのぅ。海神いつもの頼む。」
「ラジャー。」
「いやぁ!もう少し!もう少し見させ・・・ーッ!ーーー!」
海神様は慈愛の女神様を突如生み出した黒い水の塊に閉じ込められ、姿も声も隠された。
「すまんかったの。慈愛の女神は行きすぎた変質神じゃから近づいちゃダメじゃぞ。」
「・・・うん。怖かった。」
「やっぱり、俺の膝くるか?」
「それはいい。大丈夫。だから降ろして。」
「・・・うちの子が反抗期なんだけど。」
「赤ちゃん扱いがイラついたんじゃろ。」
そして、私は無事に降ろされて椅子に戻る。
シャルの報告邪魔してごめんなさい。と言った後、シャルは感動したり、他の神は下を向いてプルプルしてたり、急に席を立って壁にガンガンと頭ぶつけてたり、リルとラミナと雨神様はじーっとニマニマしながら見てきたり、創爺と風神様はその光景を見て苦笑いになったりした。
そして、最後!
リルの報告する時となった!何報告するんだろ?とじーっと見てたら、
「変化なし、以上。」
「じゃろうな。では次は・・・」
え。それだけ?!ってか何か仕事やってたの??
「龍奈ちゃんの紹介じゃな。海神悪いが慈愛の奴も聞かせんとあとあと面倒じゃから拘束は解かずに視覚と聴覚だけ解放してやってくれるかの。」
「あいよー。」
「ーッ!!ーーー♡!!?」
分厚い水の塊に閉じ込められたままだけど、目が見えたことにより、私を見て興奮状態に堕ちいる慈愛の女神様。怖い。
「龍奈ちゃんや、頼むぞい。」
「は、はい。えっと、新しく神人になりました。龍奈です。神の座は龍神姫です。よろしくお願いします。」
「へぇ、龍神姫?姫がついてるのはまだ子供だからかな?でもさ、龍になれるの?」
と太陽神が聞いてきた。
「なれます!」
「んじゃなって見てよ、その姿も見て見たい。」
「ちょっと待った!龍奈ちゃん大きい方になるんじゃぞ?」
「ん?でもこの広さじゃ・・・」
「空間は大きさ変更可能じゃから大丈夫じゃ。ほれ。」
パン!
と創爺が、軽く手を叩くと近くにあった壁がグィーンと奥に伸びた。
おお!
「んじゃ、なりますね。」
キィーン
全長は大体5メートル翼入れたら大きさはよくわからないけど、とりあえず大きくて白いドラゴンとなる。
「「「「「おおー!!」」」」」
男の神様全員が興奮状態になった。
「かっけぇ!」
「でけぇ!」
「綺麗です!」
「強そー!」
「鱗かたそー!」
大きいドラゴンの方はリルも創爺も初めてだからね。興奮してるね。
「龍奈さん、創造神様が先ほど大きい方と言いましたが、小さい方というのもありますの?」
と生誕の女神様が聞いてきた。
「あります。でも、そっちの方は今はあまりなりたくないというか。」
「あら?何故でしょう。」
ぐいぐい来るね。
「そろそろ、対神恐怖症とやらになりそうだから、です・・・・」
「対人ではなく、対神?・・・ああ、大丈夫ですよ。海神が作った牢獄は簡単には壊れませんから。」
「う、本当ですか?」
「はい、もし万が一壊れたとしてもお守りしますよ。」
「・・・・・・それなら、なりますね。」
ポンッ!!
「お待たせしまし・・・ッ?!」
や、やばいやばいやばい!とりあえず空中に逃げる!
「龍奈ちゃん!逃げて!!」
「龍奈、転移して下界に降りろ!」
「龍奈ちゃんや、こいつらは任せるんじゃ!」
「嬢ちゃん!早くしろ!!」
「て、転移!ホーム!」
景色が変わり、私の部屋ということがわかり一気に力が抜ける。
こ、怖かったよー。
小さい方になった瞬間女神様達全員(ラミナ以外)の目が光って、瞬間移動で間合いを詰めてきて、囲まれたので上に一気に飛んで逃げて、リル達に逃げろと言われたので逃げてきた次第です。ハイ。もう無理です。今日はどこにも行く気が起きない。あ、でも修練はしよう気分転換になるかも。
さっき、布団にくるまりながら時計を見たけど、時間があまり進んでないみたいなんだよね。神界とここは流れる時間が違うんだね!
それにしても、神界が怖いところに認定されそうです。リルのところしかもう行けそうにない。
怖かったーーー!!
今は5時半あと1時間寝てから修練をしにいこうかなー。というわけで、お休みなさい。




