第26話
ううー。なんで怒ってるのー?
「龍奈?聞いてるの?」
「・・・・・・ハイ。」
「まったく、話を全部聞いていかないし、また能力増えてるし、急に変身して消えたから驚いたのよ?」
「ゴメンナサイ。反省シテマス。」
「・・・まったく。新しく手に入れた能力は何個?」
「え。えっとー?」
何個だっけ。最近見てないや。
「メニュー、えっとー・・・」
□異能力『読み盗る力』
□技
サイコキネシス
バイロキネシス
氷使い
サイコメトラー
クレアボヤンス
五感強化
テレポート
忍力
叡智(神様)
記憶操作
幻覚
催眠術
電磁
(New)
言語共通化
コンバート
龍化
龍気
偽造
隠蔽
雷魔法
風魔法
生活魔法
魔剣技
片手剣
二刀流
電光石火
滅再
多いね。多いよ。片手剣って実在してないから意味ないね。魔剣技も使えない・・・いや、待てよ?作り出せばいいのか、ないなら・・・そんな感じの漫画なかったかなー。本屋行ってみるか。
「龍奈?」
「あ、えっとーね。14個増えてた。」
「・・・増えすぎよ?何を読み込んだの?」
「ゲームのステータススキルを読み込んだ。あと、桜の能力も。」
「・・・まあ、いいわ。龍奈。分かってる?そんなに多くの能力を持ったのだからいっぱい働かないといけないわよ?」
「働く?・・・困ってる人を助けるってこと?」
「そう。それも1人限定じゃないわ。もしかしたら世界を救う仕事もしなくてはならなくなるのよ?」
「・・・うん。」
「・・・あまり、心配させないでってことよ?分かってる?」
「・・・・・・うん。」
「・・・分かってるならいいけど、それと!約束事の中の1つは無くすわね。」
「ん?何を無くすの?」
「“最強だとは思わないこと”ってやつよ。龍奈は強くなれるは適応力もあるから多分最強だと思うわ。世界に龍奈を超える人は現れないでしょう。その代わり龍奈は強いわ。おそらく世界一、ね。その力を利用して悪いことを企む人もいるでしょうから、その対策はきっちりとやるのよ?」
「うん!大丈夫!洗脳される可能性とか、毒を飲まされたりする対策とかもするから!それとね、母さん達が危険な目に合わないようにするための対策が、あの変身なの。分かってくれる?」
「ええ、分かってるわ。あれなら龍奈だとはすぐにはわからないでしょう。でも、龍奈がいないときに限って、現れるとバレちゃうのは分かってるわね?その対策は?」
「それはね、今持ってる能力で誤魔化せるから大丈夫。」
記憶操作とか、機械は電磁とか。
「分身の術とかやるの?」
「ううん。違うよ。それをやると噛み合わなくなったりする可能性があるからそれはやらない。でも、何かいいアイデアが思いついたら教えて欲しいな!」
「ええ、それは龍奈の為ですもの!協力は惜しまないわ!」
「うん!ありがとう!母さん!」
よかった。こんなお母さんで、本当に良かった!
「それで、聞きたいことあるのだけど。龍奈は魔法。何が使えるの?」
「ん?風と雷だよ。」
「雷?それは操れるの?電気とか?」
「んー。まだやってないからわかんないけど、ゲームの中で使えてた技が使えるのかなーって。」
「やってないって、もしかして。試してみるの?どこで?」
「テレポートで人のいないとか行くから大丈夫だよ。砂漠とか、海の上とか。あんまり被害が出ないとこにするから。」
「まあ、それならいいわ。でも、いく先々で困ってる人がいたら・・・」
「助ける!」
「よくできました。じゃ、これから行くの?」
「ううん。さっきとは違うゲームをちょっとしてから行く!」
dark・fantasyのランキング結構下がってるだろうし、上げとこうかなー。あれってストーリーの更新とかあったのかな?それなら前線に戻れたらいいなぁ。
「そ、休みだから、楽しみなさい。あ。でも、ニュースでやってたけど、学校。そろそろ始まるみたいよ?能力の強さによってクラス分けとかするみたいだから今のうちに、ね。」
「学校かぁ〜」
さてさて、どうなることやら。
私は自分の部屋に上がり、テレビをつけてコントローラーとPN4を起動。dark・fantasyのディスクを入れてログイン。
dark・fantasyは敵を倒すことによりポイントをゲットしていくランキング戦が主なゲーム。ポイントは敵の強さによって違う。1番高いのはレイドボスだけど、あれって複数人対象だからなかなかめんどくさい。協力プレイは桜としかやらないからなぁ。
あと、ポイントが高いのはレアモンとストーリーを進めて行くと出てくるボス。ストーリーが更新してるならこっちを狙えばいいけど・・・おっ!してるじゃん!やろうやろう!
ソロでプレイっと、おおー。久々だ!このプレイキャラクターもお久!さて、ちょっとコマンドを思い出しがてらやっていきますかね。あ、現在のランキングは?・・・・・・2580位かー。それでも、なんかあまり下がってない?でも、ポイント結構高めですな。じゃ、目指せトップ10!
カチカチカチカチカチカチ・・・・
カタタタタタタタタタ・・・・
いやあ、コントローラーで動かすゲーム最高!あれ?そういえば私、このゲームのイベントでレアスキル貰わなかったっけ?えっとー・・・生産枠のー・・・あ、あった!!“創造”これ、読み盗ったらどうなるかな??ふふふふふふ。片手剣とかも作れる!よし・・・盗ったどー!
ま、いきなり片手剣ってのはあれだから、このゲームキャラクターにしようかな。
えっとー、作り方は、作るものを想像し、〔クリエイト〕といえば良い、か。
んじゃ早速!
「クリエイト!」
リーン!
お、おお!できた!可愛い!さすが私の作ったキャラクター!細かくできてる!うわぁ!すごいなー。
私が作ったフィギュアに見ほれていると。
『ちょっ龍奈!!何やってんだ!!!』
え?
あ、リル!おひさ〜。
『おひさ〜じゃねぇよ!ステータス!自分の名前のとこのステータス見ろ!!』
ステータス?技は見たけどそっち見てなかったね。
えっとー・・・・・・?!
□神白龍奈 Lv4→8(New)
称号 龍神姫(New)
体力 10000
攻撃 ∞
守り ∞
器用さ ∞
ナニコレ!!?
え?
レベルが!え?称号??何これ!!
『俺が聞きたいわ!』
『それについてはわしが説明しよう!』
『誰だよ!』
誰?!
『いやいやいや、龍奈ちゃんはわかるが。お前さんはわからないとダメじゃろ。』
『・・・・・・あー。光神?』
『違うわ!お前、ワザとじゃろ!?』
『いや、ごめんなさい。まじ分からん。』
リル、だめじゃん。同じ神様の名前ぐらい覚えとかないと!
『もっと言ってやってくれ!こいつ、引きこもっておったんじゃ!産み親のわしのことも忘れおってぇー!』
産み親?つまり・・・創造神さん?
『正解!』
『で、何の用だ。おっさん。』
『(ピキ)じゃから、説明をじゃな。』
『じゃ、さっさとやって帰ってくれるか?俺は龍奈と話をしたいんだが?』
リルが反抗期!
『・・・お前さん、仕事を山ほど送りつけてやろうか?それと、龍奈にお前さんの神の座について話を・・・うひゃっ?!』
え?何したの?リル!?
『少し待ってろ。ちょっと、ボコってくる。』
と、とりあえず落ち着いて!あ!そうだ!リル!龍化した姿みたくない?!大きいのじゃなくて小さいの!みんな可愛いって言ってくれるんだよ!
『・・・・・・・・・仕方ない。龍奈の龍化に免じて許してやる。』
かなり葛藤したね。しかも上から目線。
『そんなことはどうでもいいから・・・』
『待つんじゃ!じゃ・・・お前さん!その龍奈ちゃんの姿を間近でみたくないか?!龍奈ちゃんは“資格”を
持っとる!神界に呼べるんじゃ!見れるし触れるぞ??』
『詳しく聞こうか。創造神様(キリッ!)』
おおー。なんか言う通りになった。
『まったく。それでの、龍奈ちゃんは、ステータスの所に称号が出たじゃろう。それに〜神とついておけば、神界に来る資格が得られる。それともう1つの条件がレベル5以上であることじゃ。まあ、龍奈ちゃんはわしの一部の力を先ほど手に入れた。じゃから、レベルを一気に上げさせたんじゃ。』
あー、創造だね。そりゃ出て来るよね。龍神姫だから行けるのか!へーへー。ねぇねぇ!どうやったら神界に行けるの?!
『うむ!まず、わしのところで正式に“神人”となる必要がある。“神人”って言うのは人が神となる権利を得て、呼ばれるもので、人と神とは違う存在である。人より上位であり、神と同等の者のことじゃ。神人も、わしが与える仕事を少ししてもらうが・・・龍神はこの世界に初めて生まれた存在じゃ、それに、龍奈ちゃんは4人の神に真名を与えとる。龍奈ちゃんには4人の神達の加護ももらっとるから、眷属でもある。つまり!』
つまり?
『ややこしいから、龍奈ちゃんは仕事なんもせんでええよ。その代わり、邪・・・リルとやらの世話を頼もうかの。こいつは、他の神々とは違う空間におっての、その空間を維持するのが仕事なんじゃが、一切外に出てこんで、神々のイベントにも参加せんのじゃ!こいつを外に連れ出して、他の神々と交流するきっかけを作って欲しいんじゃ。それを仕事にしようと思っての!」
リルは引きこもりなの?
リル、私がその神々のイベント?に参加したいって言ったら一緒に来てくれる?
『・・・外に出るのはあまり好きじゃない。』
・・・じゃあ!私のお願い聞いてくれたら、リルのお願い1つ聞くって言うのはどう??
『っ?!な、なんだそれは!!なんでもか?!何でもやるのか?!』
え。出来ることなら出来るだけやるよ?
『・・・・卑猥なこと考えとるじゃろ。やめるんじゃぞ?龍奈ちゃんも、嫌なことがあったらわしの所にいつでも来てええからの!』
え、あ。うん。
それで、どうやったら行けるの?神界に。
『おお!そうじゃったな!まず、わしに名前をじゃな。』
『おい?おっさん、図に乗んなよ?やらせねぇぞ?』
『じょ、冗談じゃ!落ち着け!またそれを打ち出そうとするな!』
一体何が起きてるのかさっぱりだけど、リルがなんか、創造神のおじいちゃんに攻撃打ち出そうとしてるみたい。
『そそそそれでじゃな、わしが召喚するからちょっと待っておれ。』
『龍奈、召喚されたら動くなよ。すぐに迎えに行くから。』
うん!わかった!あ、ゲーム終わらせないと。
『話しながら指すごい動いてたな。ランキング戦だったらしいけど、今何位?』
んーっとねー・・・・・・・・・28位かな。
『・・・・・・早くないか?4桁の数字が2桁になってるんだが。』
まあ、ポイント高いやつらが出て来たからだよ。ほとんどテレビ画面見てないけど。コントローラー使ってやると見なくても操作できるからいいよね!移動はセミオートだから、勝手に敵に近づくし。
さて。シャットダウンして。よし!準備オーケー!いつでも来い!
『では行くぞ?召喚!!』
私の下に白い光の魔法陣が出てきて私は光に包まれた!




